「あしたもまた書こう」直木賞受賞・荻原浩のことば

読書年齢が小学３年生で止まっているSaeXaにとって、直木賞だの芥川賞だの誰がとろうがどんな作品であろうが全然興味がないのですが、・・・

今回「海の見える理髪店」で直木賞をとった荻原浩さんの言葉が気になりました。

受賞の会見で、次のように答えています。
「心の平和を保つために、だめなときの落ちるシミュレーションしかしていなくて、逆のパターンが来たのでちょっと戸惑っています」

作家のように自分自身（自分の分身である作品）を売っていく仕事の人が、ネガティブな・心の弱さをもっていることに驚きと共感を感じました。
弱さを隠さずさらけ出せることが、自己表現の豊かさにも通じているのでしょう。

作品出てくる「職人」については次のように話しています。
「職人に限らず、すべての職業というのは人のことを考えることではないか。どんな仕事も他人に対する想像力が必要で、それをちゃんとやっていればまっとうに仕事ができるんじゃないか」

職業人としては”当たり前”のことですが、ついつい忘れがちになるところを突いています。

コピーライターでもある荻原浩さんは、受賞に対するコピーは？と問われて、
と答えていました。
受賞は励みではあるけれども、日常に組み込んでいこうとする淡々とした姿が感じられました。

「芥川賞・直木賞決定」の短いニュースの中で聞いた言葉です。
聞き流してしまえば、何でもないことです。
でも、この言葉が心に引っかかってしまったのも何かの縁なのでしょう。
文学なんて興味はありませんが、受賞作品「海の見える理髪店」は読んでみようかという気持ちになっています。