時期マイカー選びの条件として、妻が希望する大前提がコンパクトなクルマということで、今まであまり気にしていなかった5ナンバーサイズのクルマに目が行くようになっていました。そんな私たちが街で目にするクルマの中で、特に妻が気になっていたのがマツダのデミオ。
マツダ車のイメージカラーでもある〝ソウルレッド〟と呼ばれる独特な深みのある赤いボディは街で見かけても際立っていたし、近年コンパクトカーによく見られる空力による燃費と室内空間を稼ぐためボンネットが短くノーズからルーフにかけてほぼ一直線のまるっとしたデザインがあまり好きではない私も、ボンネットが長くフロントガラスとの角度もしっかりあって、ちゃんとした〝クルマ〟の形をしたデミオはちょっと気になる存在でした。
そんなデミオを見るため、先日妻と初めてマツダのディーラーに。駐車場に入ると即座にスタッフが飛んできて駐車スペースまで誘導してくれる。ドアを開けると開口一番「いらっしゃいませ!」と元気な声で深々と頭を下げる。うんうん、やっぱりこうでなくちゃなぁ。どっかの気取ったおフランス車のクソディーラーとはえらい違いじゃ。
まあそれはともかく、ショールーム前の駐車スペースにズラッと並んだマツダ車たち。こんなに間近で見るのは初めてだったけど、意外に壮観ではないか。他の国産車とは少し違うヨーロッパ車的な雰囲気を醸しているようにも見える。中でもやっぱりソウルレッドのボディは目を引く。
一通りクルマを眺めながら妻と「なかなかカッコいいね」「うん、素敵」などと話している間、黙ってニコニコと傍に立っているスタッフ。少しの間を置いて「どんなお車をお探しですか?」と尋ねてくる。とても好印象!
簡単に事情を説明し、次はコンパクトな車に乗り換えたい意向を伝えると「それならやっぱりデミオですね」とデミオの前へ。他の車種に比べて明らかに小柄だが間近で見るとなかなかの迫力だ。色々な方向から眺め回してみると造形も繊細で一言で言うなら〝カッコイイじゃないか〟というのが率直な感想だった。
どうぞ室内もご覧くださいとスタッフがドアを開けてくれて、覗き込んで驚いた。なんと豪華で質感の高い内装!促されて私が運転席、妻が助手席に座ってみる。Mist Maroonという現在販売されている特別仕様車とのことだったが、シート全面とドアやインパネの一部などにブラウンのスエード調フェイクレザーをふんだんに用いて、なんとも落ち着いた非常に仕立てのいい内装だ。ステッチやメッキパーツなどもセンス良く使われていて、コンパクトカーとは思えない極めて上質な室内空間だ。メルセデスの中でも破格のA-Class、しかも最下グレードのA180ともなれば、こういったところでコストを下げなければいけないのもわかるが、内装に関してはドノーマルの我がA-Classよりも上質と感じた。
座った感覚としては、当然ながら明らかにA-Classより狭いが、窮屈というわけではなく程よい囲まれ感がかえって心地いい感じがした。運転席に座ってみた妻もサイズ感が非常に気に入って「やっぱり私はこれくらいの大きさがいいなぁ」と連発していました。
「よろしかったら試乗してみますか?」との問いに、私も妻も二つ返事で試乗してみることに。ソウルレッドの特別仕様車Mist Maroonのディーゼルエンジン車に試乗。エンジンを始動してまず驚いたのが、メーター各部が点灯すると同時に目の前に透明のスクリーンが立ち上がる。んん?これは?なんと〝ヘッドアップディスプレイ〟ではないか!マツダでは〝アクティブ・ドライビングディスプレイ〟と名付けられているそうだが、MINIあたりでも数万円でオプション設定の装備が、このグレードでは標準装備とのこと。
ディーゼルエンジン車を運転したのは初めてでしたが、ディーゼル特有と言われる音と振動は若干感じるもののほとんど気にならない程度で、特に室内は非常に静かなので数分運転したらもうディーゼルということは忘れていました。それよりも低速から非常に力強い加速で長い登り坂もぐんぐん走る感じはとても気持ちよかった。これで燃費もハイブリッド並みと言うのだから恐れ入る。妻は加速とかそういった細かいことはよくわからないが、とにかくこのサイズと内装の質感が素晴らしいと大変気に入って〝もう私は次コレでいい!〟とか言ってました。
試乗しながら様々な説明を聞いたのだが、Mist Maroonは通常モデルの最上級グレードをベースに特別装備を施したモデルで、試乗車はそれに最新の安全装備などを含むセットオプションをフル装備したものなのだそうだ。性能の差はどうかわからないが機能としてはレーダーセーフティパッケージを装備した我がA-Classに引けは取らないと言っていい。前後のパーキングセンサーや自動ブレーキはもちろんライトのハイビームコントロールやレーダークルーズ、車線逸脱警報や標識認識、360°ビューモニターにシートヒーターなど、前出のディスプレイも含めて我がA180にも搭載されていない至れり尽くせりの装備まで奢っていったいおいくらなのかと言うと・・・ベース車のMist Maroonが税込200万円強で、セットオプションがフル装備で約20万円ほど、なんと車両本体が230万円を切る!しかもこれはディーゼルエンジンモデルの価格であって、ガソリンエンジンモデルだとこれよりも約30万円近くも安いとのこと!
う〜む、しばらく輸入車にばかり目を向けていた間に、国産車もそれなりに進化していたんだね。今回マツダのスタッフの対応も嫌味なくとても丁寧で非常に好印象でした。これから乗り換えるまでの間、輸入・国産を問わずいろいろ見て回ろうと思っています。今回のデミオのように、目からウロコのクルマに出会えるかもしれません。それもまた楽しみです。
Posted at 2018/12/03 10:51:26 | |
トラックバック(0) | クルマ