昨日、ル・マンのブガッティ・サーキット正面にある飛行場で、童夢S102とチーム・テラモスのクラージュLC70がそれぞれバーンアウトを行なった。
東海大学は予定を変更。ドライバーの黒澤治樹の体調不良などもあり、走行を取り止めた。
スパ・フランコルシャンでのテストの後、主に電装関係のシステムなどを大きく変更した童夢は、午後3時40分頃から走行を開始。
ファーストドライバーは伊藤大輔が乗り込み、続いて片岡龍也、立川祐路という順で、約1500mの滑走路を往復。無線やテレメトリーのチェック、また車載側のシステムのチェックなども行なった。途中リヤウィングや車高の調整なども行ない、滑走路での最高速度は約295km/hに達している。
だが、片岡と立川がドライブしている途中、シフトアップの際にエンジン回転数は上がっているものの、車速が上がっていかないという症状が発生。ドライバーによると「ピットロードスイッチが突然入ってしまったような感じ」ということだったが、まだ詳しい原因は分かっていない。
また、片岡のドライブ中には、振動が発生。片岡によると「車体ではなく、エンジンからではないかと思うが、今まであまり経験したことがないような振動だった」ということだった。こちらも原因究明は現在行なわれているところだと思われる。
童夢S102はコクピットが極力小さく作ってあるため、ドライバーは乗り降りで手足をあちらこちらにぶつけてしまう状況。今後、練習を重ねて行くことでこれらの問題は解決できると思われるが、今日の段階ではドライバー交代の最速タイムは47秒。ガソリンエンジン車の場合、通常給油とタイヤ交換でかかる時間は45秒前後と見られるだけに、もう少しスピードアップしたいところだ。
当初午後10時からの走行を予定していたチーム・テラモスは、飛行場側の都合により走行時間を1時間繰上げて、午後9時から1時間走行。昨日からル・マン入りしていた寺田陽次郎、今日パリに到着し、そのままクルマでル・マンの飛行場に入った高橋一穂、加藤寛規の順でコクピットに乗り込んだ。
テラモスの目的は、新しいミッションパーツの慣らし。チームでは3日ほど前にミッションケースをイギリスのヒューランド社に持ち込んで、ようやく仕上がってきた耐久性の高いミッション内部のパーツをその場で組みつけてきた。テストデーを前に、そのパーツにあたりをつけておきたかったという。
そのため、最初はあまりエンジン回転を上げず、シフトチェンジのインジケータが中ほどまで点灯したらシフトアップしていたが、加藤が乗り込むとインジケータいっぱいまで引っ張ってからシフトアップ。加藤が記録した滑走路での最高速度は、約285Km/hだった。そして、いよいよ明日、日本勢はテストデー前の車検に臨む。
Posted at 2008/05/31 22:59:00 | |
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