今年、米寿を迎える父。
若い頃からクルマが好きで、運転も得意です。
有難いことに、まだまだ元気なのですが、老化による衰えによって、人様に迷惑をかけることがないよう、旧い国産FRセダンから、安全装備充実の軽自動車へと乗り換えて、早5年が経とうとしています。
両親は、同じ市内に暮らすため、そろそろ2回目の車検を世話しようと訪ねたところ、総走行距離は、なんと驚きの「7,777㎞」でした。
ゾロ目のそれはもちろん、登録から約5年で、わずか8,000㎞弱という走行距離の少なさに、いろんな意味で驚かされました。
近頃、短期記憶が怪しくなってきている老夫婦。エンジンオイル交換も随分怠っている様子でしたので、車検の予約をするついでに、購入先の○ッグ○ーターにクルマを持ち込んで、無料のオイル交換をお願いしました。
さすがは大手企業。
購入車の無料エンジンオイル交換というのは良くある話ですが、他店の購入車であっても、SP規格のオイル交換が100円/1L(工賃・税込)とは、太っ腹です。
今度は我が家のR2のオイル交換もお願いしよう、と考えつつ、無事、父のクルマの車検予約も終わり、降りしきる雨の中、両親の待つ実家へ戻るため、再び父の車に乗り込むと、ふと、ワイパースイッチが気になりました。
良く見ると、ワイパーダイヤルの位置をなぞるよう、赤いマジックで一直線にラインが引かれています。
これを見た瞬間、父が操作を間違えないよう、自分で書いたものだろうと察し、何だかとても切ない気持ちになりました。
いつまでも、運転が得意な父であって欲しいと願いつつも、寄る年波には勝てない現実を突き付けられた気分でした。
実家に着き、クルマを車庫に入れて、父にオイル交換と車検予約を終えたことを伝えると、繰り返し何度もうれしそうに「ありがとう、助かった」と、私に笑顔を向けました。
私は、その笑顔を見ながら、幼い頃、父の運転で家族揃って出掛けた日々を、懐かしく思い出していました。
Posted at 2022/02/19 21:38:01 | |
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