【現場の風】スズキ四輪技術本部第一カーライン長・大西伊知郎さん(51)
2011.2.15 05:00
■軽ワゴンで20代の需要を開拓
--全面改良した軽自動車「MRワゴン」の開発コンセプトとターゲットは
「広い室内空間を持ちながらガソリン1リットル当たり最高25.5キロと低燃費で、個性的なデザインを持つ軽ワゴンを目指した。MRワゴンはスタイリッシュワゴンとして登場し、だんだん女性にもターゲットを広げていった。今回は20代の若い男女がターゲット。若者層を増やしていかないと先細りになってしまう。当社の若手社員の意見を積極的に取り入れ、調査も重ねた」
--軽自動車用エンジンを16年ぶりに刷新した
「開発期間は3年半。今までのエンジンとは共通部品がボルトナットぐらい。わが社は部品の共通化を重視しているが、今回は新開発して燃費を上げたかった。燃焼効率改善のため、軽自動車では初めて直径10ミリの小型スパークプラグを採用した。ウオータージャケット(エンジンの冷却水路)をきめ細かく配置し、それによって燃焼室の温度を下げられ、ノッキングも低減した。フェラーリなどにも使われている特別な部品だが、発売に合わせ交換部品を用意した。このエンジンはこれから投入する他の軽自動車にも搭載する」
--その他の改良点は
「フロントウインドーを支える左右の支柱の角度を14.5度ほど起こしたことで、従来に比べ屋根部も220ミリ拡大し、外から見た場合、中の広さをアピールできる。後席をスライドできるモデルで室内長も180ミリ伸ばすなど、広い室内空間を実現できた」
--軽量化をどのように実現したか
「標準モデルで30キロの軽量化した。高張力鋼板(ハイテン)の使用率を高めてボディーで15キロ、足回りで11キロ、内装で6キロ軽くした。新型エンジンが軽量化したことも貢献している」(是永桂一)
【プロフィル】大西伊知郎
おおにし・いちろう 1983年鈴木自動車工業(現スズキ)入社。トラックやSUVなどの車体設計を経て、2003年から商品第3プロジェクト・アシスタントチーフエンジニア。06年商品第1カーラインチーフエンジニア。大阪府出身
(記事引用ゴメンナサイ)
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2011/02/15 10:05:52