![[UMPC]ウイルコム D4 Windows7化[追記あり] [UMPC]ウイルコム D4 Windows7化[追記あり]](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/blog/000/017/799/782/17799782/p1m.jpg?ct=138d6251f5c5)
新学期が始まり何かと気ぜわしい。仕事にどれだけ身が入っているかは別にして。
クルマに乗る機会も少なく、車ネタがほとんどない状況。CR-Zが走っているのを見たとか、カルマンギアとすれ違ったとかがせいぜいで、ほとんど書くほどでもないようなネタばかりだ。勢い、他のネタを書いてしまう。携帯端末ネタは、レアな端末のせいか情報を求めてアクセスする方もいるようで、PVレポートの上位に来ている。車ネタを期待されている向きには申し訳ない。
さて、先日入手したウイルコムD4だが、Windows7化を試みた。コスト的にはきついが、これまでにLet's NOTEを7化した経験から、Vista搭載マシンへのインストールはかなり効果が期待できることが分かっており、踏み切った。もちろん、D4ユーザー諸氏の7化レポートでも問題なく動作しているばかりかかなり好印象であることが前提となっている。
Windows7が確実に動作するかどうかは、D4のようなメーカーが7化をサポートしていないマシンでは分からないもの。しかし、先達がたくさんのレポートと解説をネット上に公開されているため、非常に心強い。
WILLCOM D4 Windows7化
http://wzero3.iinaa.net/WILLCOM%20D4-Windows7A.html
D4_Win7
http://www.bwt.jp/wiki/index.php?D4_Win7
■Windows7化の手順
買った直後のマシンとはいえすでにアプリケーション類をいくつもインストールしていたため、この状態でまずバックアップ。私はAcronis True Image2009を使用している。
次いで、上記サイトの情報に基づき、必要なフォルダやレジストリのSDカードへ保存。
次にリカバリDVDの作成。しかし、これがうまく行かない。3枚組の2枚目をつくったところで[検証エラー]に見舞われる。常駐ソフトを停止させるなどしても効果なし。検索するとあちこちで発生しているようだ。結局失敗DVD-Rの山をつくる羽目になった。DVD-Rドライブとの相性という情報もある。しかし、いまD4に接続できる2台のうち1代は既に相性でDVD-Rが動作しないため、もう逃げ場がない(ないことはないが、もう一台デスクトップを分解するのがめんどくさい)。やむを得ず、D4をハードディスクからリカバリし、この状態でバックアップ。
次にWindows7をクリーンインストールした。上記サイトの要領で進めるも、どこかで間違ったか、USB関連のドライバがインストールできない事態が発生し、今後のアプリの再インストールの手間を考えるとここで時間をかける気にならず断念。以前のVista環境をレストア。アップグレードインストールに変更した。
アップグレードでは環境情報を集めていくため非常に時間がかかる。インストール完了後、上記サイト等の情報の通り、必要なソフト・ドライバのインストールやアンインストールとレジストリの書き込み。
その後オンラインサインアップに失敗することに気付いて焦るが、上記サイトにやはり情報あり。Vista互換で走らせることで解決。
少々時間がかかったが、無事Windows7がD4で動作するようになった。
■印象
D4+Windows7はかなり印象がよい。見た目はVistaとほとんど変わりないが、肥大化部分を見直しただけあってD4の貧弱な環境でもそれなりにきびきび動く。
このマシンの強みは何と言っても場所を選ばず使え、キーボードを収納した状態でもタッチスクリーンで操作できること。特に画面を写真のように縦に切り替えれば1024×600という画面であっても書類などを快適に閲覧でき、IE8などのマルチタッチ対応ソフトを使えば指の腹で高い自由度の操作ができる。一般のソフトであってもある程度タッチの恩恵がある。
私はこのマシンではキーボードレスで操作可能なアプリを中心に使っているが、操作性が高く快適そのもので、PCを操作することが楽しいと感じるほどである。ノートやデスクトップでマウスやトラックパッドやトラックポインタ(IBM/レノボ)等で操作するのとは全く違う。同じソフトがこうもつかいやすくなるものかと思うシーンすらある。もちろん、ポインタを固定してクリックするといった操作は苦手なため、逆につかいにくい場面もあるのだが(それを解決する手段も用意されているが慣れが必要)。
メーラーはBecky!2をつかっているが、このアプリはスペースキーで未読を読み進めることができる。D4の縦画面でのタブレットモードではキーボードを少し出せばスペースキーが出てくるので、意外にも快適につかうことができる。
スマートホンでは機能的にどうしても届かなかったかゆいところに、D4ではちゃんと届く。軽量ノートPCは使えなかった場面でもD4ならスマートホンに近い高い自由度で使える。
D4は縦画面でのタブレットモードで本領を発揮すると言っていいだろう。
この好印象はD4の超小型タブレットPCとしての設計と比較的快適なWindows7、そして長年慣れ親しんだいくつかのアプリが違和感なく使えることによる。また、IEやAdobe Readerがマルチタッチに対応したように、iPhoneの登場はタブレットPCの環境改善に大いに影響を与えているだろう。
こうしてみると、D4は早すぎる登場であったようだ。Windows7を載せ、ハードももっとチューニングできていれば、全く違う評価を得たかも知れない。
■Hybrid W-Zero3との連携
D4はウイルコムのW-SIM対応マシンであるので、Hybrid W-Zero3のW-SIMがそのまま使え、x4 W-OAM type Gの400kbps通信が使える。これでも多くの場面では充分であるが、より多くのデータが行き来する場面ではさすがに苦しい。こんな時はHybrid W-Zero3がデザリングマシンとして機能する。Bluetoothでペアリングすれば、簡単にHybrid W=Zero3を通してWillcom CORE 3Gを使ったより高速な通信ができる。
ちなみに、W-SIMを入れ替えるといちいちオンラインサインアップを要求されるが、
サインアップのデータをコピーして共有すると要求されなくなる。これは便利だ。
##問題はウイルコムの今後で、支援に回っているソフトバンクはウイルコムが持つ電波免許目当てであることは明らか。Willcom CORE XGPという高速だが投資額の大きなものに興味があるようにも見えず。私は以前利用していた通信系会社Nがソフトバンクの出資を受け、やがて食いつぶされたのを見ている。当初のサービスは早々に放棄された。N社の社員もほとんどがやめたようだ。通信設備の譲渡に関してソフトバンクの社員とやり取りをしたが、ようやく合意し印を押して返送されるはずの契約書を紛失するわ、再度送付すると1年たっても返送しないわ、再請求すれば契約内容を勝手に書き換えるわ、でたらめすぎる。そもそも社員がころころ変わり話にならない。ウイルコムもどんな末路をたどるか分かったものではない。
[追記2010/4/24]
Hybrid W-ZERO3のW-SIM(x4 W-OAM typeG対応:いわゆる黒耳)を使った速度測定結果。
Hybrid W-ZERO3+D4(Bluetooth PAN接続)
0.30Mbps(下り)
D4単体
0.20Mbps(下り)
どういうわけか、D4では充分な速度が出ていないようだ。何らかの原因でTypeGの部分が有効になっていないとか何かあるのだろう。
CORE 3Gでは1.5~1.6Mbps程度出ている。
なお、Bluetoothが感度が悪いようで、ちょっと距離を離すととたんに速度が落ちる。
D4の無線LANは5Mbps程度で頭打ちになる。同じ場所でThinkpadT60が20Mbps。
ネット情報ではあたらしい無線LANドライバがあるとのことで、Microsoft カタログからダウンロードしたて当てたところ10Mbpsオーバーになった。
[追記2010/4/25-2]
D4の無線LANがそこそこの数字を出すようになったので、すこし応用を考えたくなった。
Hybrid W-ZERO3の黒耳W-SIMはそこそこ早いので、PHSの感度、バッテリーの容量や外部バッテリー選択の幅の点で有利なad[es]に入れてWifiSnapをつかえば、無線ルーターとして活用することも可能。まだ速度の検証実験はしていないが、充分な速度が出るようなら日常的にはこれで行くかも知れない。無線LANの電力消費は大きいため、D4のバッテリーの保ちにも影響するが。
そうすると、Hybrid W-ZERO3は埃をかぶってしまう? 月々20円で400kbpsPHS回線が使い放題になるのはこの端末あってこそだが。
ちなみに、今どこに行ってもHybrid W-ZERO3は売っていない。モックアップも撤去されている。ウイルコムストアにも表示がなくなっている。この分だと販売の再開はいつになるか分からないし、本当に終了なのかも知れない。発売わずか3ヶ月で!