冬キャンプに持っていくと安心なもの

2022年1月17日

冬キャンプ 

キャンプというと夏のイメージがありますが、じつは冬もキャンプが楽しいシーズンです。夏キャンプとはひと味違った冬キャンプならではの楽しみ方、冬キャンプだから気をつけたいことなどなど、冬キャンプで安心できるあれこれをお知らせします。

冬はキャンプのベストシーズンでもある

冬キャンプ

キャンプのハイシーズンというと夏だと思っている人が多いですが、じつは冬もキャンプが楽しいシーズンです。冬キャンプのいいところのひとつに、虫がいないということがあります。キャンプは楽しいし、夜のバーベキューも楽しいけど、ランタンに寄ってくる虫がどうしても苦手……という人も多いことでしょう。そんな人でも楽しめるのが冬キャンプ、冬は虫がほとんどいないので煌煌とランタンを焚いても安心して夜の時間を楽しめます。また、熊や蛇といったアウトドアでのやっかいものも冬眠の時期なので、安心感が高まります。大汗をかきながらバーベキューをやる必要もなく、ぬくぬくの焚き火を楽しむことができます。

冬は当然寒いのですが、寒さ対策さえしっかりやれば冬キャンプは快適です。夏の暑さは対処に限界があります。キャンプでエアコンを使うわけには行きませんが、冬の場合は上手に使えば暖房は使えます。また、キャンプの大敵である雨も冬は雪になります。夏のシトシト雨は辛いけれども、テントを押しつぶすような大雪でないかぎり、雪はそんなに辛くありません。キャンプ場を訪れる人も少なく、人混みではないゆったりとしたキャンプを楽しむことができるのも冬キャンプのいいところ、冬キャンプでアウトドアの楽しさを倍増する方法を伝授します。

防寒対策すれば冬キャンプは楽しい

冬のキャンプで快適に寝るには、地面から離れて寝ることが快適に過ごすコツです。テント泊というと、テントのなかにスポンジ状の銀色マットを敷いて寝ることが普通だと思っている方もいますが、それ以外にもコットという用品を使った方法があります。コットは簡易ベッドのようなもので、地上30cmくらいの高さを持ちます。これだけで快適性はバツグンに違ってきます。コットの足を直接テントに触れさせるとテントが痛むので、ブルーシートを敷いたり、その上に板を置いたりすることでテントのダメージを最小限に抑えることができます。

大昔のキャンプは文化的なものにたよるのは邪道とされましたが、今はいかに快適に過ごすかが重要視されています。強者のキャンパーはテントの中で薪ストーブを焚いたりしますが、そこにたどりつくのはなかなか大変です。

なんと言っても簡単なのが電気です。キャンプ場のなかには電源サイトというものが用意されていることもあります。電源サイトはキャンピングカーで訪れて電源をつないで使用するなどが前提ですが、テント泊ができる電源サイトも存在しています。

そうした電源サイトを使ったときに快適なのが電気毛布です。家庭用の電気毛布をテントのなかで使うだけですが、それだけで快適さはバツグンに高くなります。PHVやFCV、EVなどで100V電源が使えるものなら、電源サイトを利用せずとも大丈夫です。電気毛布の消費電力は30Wh程度で意外と低めです。新型のアウトランダーPHEVのバッテリーは20kWh、つまり20,000kWhですから電気毛布を666時間使えてしまいます。

また最近はモバイルバッテリーを使った電気毛布も登場してきています。各種暖房器具をはじめアウトドア用品も扱っている山善のモバイルバッテリー対応ポンチョは、膝掛けにも、電気毛布にも使えるスグレモノ。キャンプでも使いやすい130×80cmのものは、4000円強で販売されています。

冬キャンプならではの苦労もある

冬と夏でキャンプサイトの条件はグッと変わりますが、なかでも変わるのが地面の固さと水の冷たさです。キャンプ場によっては、冬の地面がガチガチに凍っていることがあります。キャンプ場全体の地面が固くはなっているのですが、とくにテントサイトは固くなっていることがあります。それは以前に使った人がテントを張って過ごしたことで雪などが解けて地面に吸い込まれ、それが凍るということが起きるからです。こうした状態のところにペグを打ち込むのは至難の業ですし、ペグが曲がったりハンマーのヘッドが外れるなどのトラブルも起きやすくなります。

固い地面に対しては、ワカサギ釣りなどでも使われるアイスペグと呼ばれるものが便利です。アイスペグは価格が高いのがちょっと難なのですが、普通のペグを打ってみて打ちにくいと感じたところにアイスペグを使うようにすれば使用本数を減らせます。もっともすべてが打ちにくいこともありますが……。

 

寒さが原因で起きる現象として、ガスコンロの火力が落ちるということがあります。一般的なカセットガスを使うコンロは0℃程度で気化ができなくなり、火を付けることができなくなります。もともガス缶のガスは気化するときに熱を奪うので、使っていると缶がどんどん冷たくなっていきます。

ヒートパネル付きのコンロなどもありますが、外気温が0℃の場合はそもそも気化しないので、最初の点火ができずヒートパネルも効果を発揮できません。そうしたときのために、寒冷地用のガスも用意されています。価格的には割高ですが、寒冷地でガスコンロを使いたいときはこうした寒冷地用のガス缶を用意する必要があります。

寒冷地用のガスはプロパンの比率が高いものがおすすめです。CB缶(カセットコンロ用の長細いガス缶)だとSOTOのパワーガス、OD缶(登山用品などで使われるドーム型の缶)だとプリムスハイパワーガスなどがおすすめです。

さらに安定した火力を得たい場合はガソリンを燃料とするコンロがおすすめです。ガソリンコンロは氷点下でも確実に着火します。一部、灯油で使えるものもありますが、おすすめはガソリンコンロです。
その理由は臭いです。灯油は万が一こぼれると、いつまでも臭いが取れませんが、ガソリンはしばらくすれば、臭いは消えてしまします。この点はガソリンのいい部分です。

ガソリンコンロにはホワイトガスと呼ばれる添加剤の入っていないガソリンを使いますが、このガソリンが意外と高いのが難点です。一般的にホワイトガスはアウトドアショップや登山用品店で1リットル入りや4リットル入りの缶を買いますが、この手の缶入りは非常に高価で、1リットルで800円、4リットルで3000円程度します。一部のガソリンスタンドでは量り売りをしているところもあり、そうしたところで購入できるとかなり安く(相場はかなり幅があり、季節などにも左右されますが、1リットル800円よりは安いのが一般的)購入できます。

エネオス系のスタンドが扱っていることが多いとのことなので、近くのガソリンスタンドに尋ねてみるのもありです。ガソリンコンロで有名なのはコールマンのスポーツスターで2万円を切る価格が販売されています。

 

いうまでもありませんが、テント内で火を使うのは防火の面はもちろん、一酸化炭素中毒や酸欠の危険性があるので厳禁です。もちろん、計算された換気を行うことができるならテント内で火を使うことは可能ですが、それはかなり難しいものと考えたほうがいいでしょう。

シュラフ(寝袋)には氷点下の気温にも対応しているものもあるので、危険を冒して火を使うよりもしっかりしたシュラフを選ぶほうが懸命といえます。ロゴスの丸洗いアリーバ・-15はその名のとおり、丸洗いができるタイプのシュラフでマイナス15℃まで使用可能なタイプで、価格も1万5000円程度と、その性能を考えればかなりお得感があります。

諸星陽一
  • 諸星陽一
  • 日本自動車ジャーナリスト協会(外部リンク)
  • 自動車ジャーナリストとして専門誌やライフ誌での執筆活動をはじめ、安全運転のインストラクターも務める。1992年~99年まで富士スピードウェイにてRX-7のレースに参戦。セルフメンテナンス記事も得意分野。福祉車両の数少ない専門家の一人でもある。

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