【コロナとクルマ】意外と侮れない換気

2020年5月26日

ドライブ 空気

クルマという閉鎖空間のなかにいると、ついつい忘れがちになってしまうのが空気の入れ換えです。部屋の空気がよどんでいるのが不健康であるのと同じように、車内の空気が入れ替わらずにそのままなのも不健康です。複数人で乗っているときはとくに空気の入れ換えに気をつけたいもの。そこで今回は車中の空気環境についてのお話です。

窓を閉めていても換気はできるのか?

窓を閉めたままでも空気を入れ替えることは可能です。
クルマにはエアコンが装備されており、主に内気循環と外気循環の二つがあります。
それぞれ、内気循環は車内の空気(内気)を循環し、外気循環は車外の空気(外気)を取り込むことが出来ます。
基本的には、自動車メーカーは外気循環を使うことを推奨していますが、渋滞時やトンネルなどといった外気が汚れている時は内気循環を使用することを推奨します。

では、内気循環は完全に車外の空気を遮断しているのでしょうか?
実際のところ内気循環でも外気を取り込んでいます。従って、内気循環によって完全に閉鎖空間になってしまうという心配はありません。

よって、窓を閉めたままでも空気を入れ替えることは可能です。

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風を取り込むことは容易だが・・・

ドライブ

クルマは高速で走る乗り物です。

例えば、クルマを時速72kmで走行している時、秒速は約20mです。この秒速20mは強風警報が発令される強さと同じなのです。
つまり、高速道路を走るということは強風警報のなかにいることと変わりません。 従って風を取り込むことは比較的容易です。

一方で、入ってきた空気を外に出すことは難しいといわれています。 しかし、窓を少しだけ開け負圧を利用することによって上手に空気が吸い出すことは可能です。 ここで注意してほしいことは、窓を大きく開けないことです。大きく開けてしまうと出ていく空気と入ってくる空気が混ざり、乱気流が出来てしまします。

対角線上に少し開けることがポイント

空気をうまく循環するためには対角線上の窓を少し(1cm程度)開けることがポイントです。
先述の負圧というものはクルマのまわりを流れる空気の速さに影響されるので、風を受けやすいフロント(前)側のほうが強くなります。

そのため、リヤ(後ろ)側から空気を入れ、対角線上のフロント(前)側から空気を出すことによって空気の入れ替えをうまくすることが出来ます。


最後に…
空気の入れ替えによって、病原菌やウイルスの濃度を下げることは確実にできます。 また、停車時に空気清浄機の活用や、日光に当てることによって、カビやダニの抑制もできます。早くドライブが待ち遠しいと思う一方で空気の質や菌に怖さが残る方、ぜひ実践してください。


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諸星陽一
  • 諸星陽一
  • 自動車ジャーナリストとして専門誌やライフ誌での執筆活動をはじめ、安全運転のインストラクターも務める。1992年~99年まで富士スピードウェイにてRX-7のレースに参戦。セルフメンテナンス記事も得意分野。福祉車両の数少ない専門家の一人でもある。

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