改造やドレスアップはクルマにとってどんなメリットがあるの?

2020年7月1日

クルマ カスタム

クルマを買ったあとに改造したりドレスアップしたりする人は数多くいます。ではなぜ、多くの人がドレスアップするのでしょうか? 改造やドレスアップにはどんなメリットがあるのでしょう? 今回はその意味を探っていきます。

なぜ改造やドレスアップをするのか?

クルマはノーマル状態でないとイヤだという人がいる一方、ノーマルのままではイヤだという人もいます。

改造やドレスアップにはさまざまな理由があります。

ひとつは、他人と同じものはイヤだという考えです。クルマにはメーカーオプションやディーラーオプションが用意されていますが、それらを使ってもなかなか他人と違う仕様にはなりません。そこで、改造やドレスアップという手法が採られるのです。

また、ノーマルだと使いづらいという人もいます。たとえばノーマルのシートでは腰が痛くなるので、レカロなどのシートに交換する、ノーマルのサンバイザーだと完全に視界を遮断されてしまうのでスモークタイプのサンバイザーに交換する、収納用品や電源アダプターなどを設置するのもある種のカスタマイズと考えらるのではないでしょうか。

一番多いのは性能を向上させるためのカスタム

もっとも需要が多いのは性能を向上するための改造です。

たとえば、エンジンにターボを装着するのも、前述のシートの交換もシートのホールド性能を向上するという意味では性能向上といえます。オーディオ類の性能をアップするため、ヘッドユニットやスピーカーなどを交換するのも性能向上といえます。また、性能を向上させると同時にドレスアップの役目も果たすのが、ホイールやマフラーの交換です。マフラーはエンジン性能の向上、ホイールは軽量化や剛性アップとともに、見た目の変化も楽しめます。
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クルマ カスタム

純正より安価なので選ばれる場合や見た目の変更

カスタムとは微妙にニュアンスが異なりますが、純正品だと高価なので社外品を装着するというケースもあります。
代表的なのはタイヤでしょう。新車装着のタイヤは同じ製品名であってもそのクルマ専用に開発されたものが多いのですが、交換時にディーラーでこの専用タイヤ(一般的に値段が高い)を注文する人は少なく、多くはタイヤショップなどで別の製品を購入します。この際に乗り心地のいいタイヤやグリップ力の高いタイヤなどが選ばれるといった具合です。ちなみに、静粛性に関しては純正装着タイヤに勝るものはないと言われています。


タイヤのドレスアップで一般的なのがインチアップと言われる手法です。これはホイールの直径を大きくするためのものです。ホイールの直径を大きくした時はタイヤの扁平率を落とすので(タイヤが薄くなる)、一般的に乗り心地は悪くなります。タイヤが薄くなり、コーナリング時にタイヤの変形量が減るのでコーナリング性能が向上しそうな気がしますが、実は微妙です。モータースポーツの最高峰と言われるF1のタイヤは、けっこう厚みのある(扁平率が高い)タイヤを使っています。


ドレスアップのなかで注意したいのがエアロパーツの装着です。エアロパーツは走行時の空気の流れを利用してボディを地面に押しつけるダウンフォースを得るためなどに装着しますが、前後のダウンフォースのバランスが崩れたりすると、かえって不安定な状態になることもあるからです。リヤに大きなウイングを装着してフロントが手つかずだと、速度を上げれば上げるほどリヤだけが押しつけられ、それに伴ってフロント側が持ち上がり、グリップが低下してステアリングの反応が落ちるなどの性能低下を引き起こすことがあります。

諸星陽一
  • 諸星陽一
  • 日本自動車ジャーナリスト協会(外部リンク)
  • 自動車ジャーナリストとして専門誌やライフ誌での執筆活動をはじめ、安全運転のインストラクターも務める。1992年~99年まで富士スピードウェイにてRX-7のレースに参戦。セルフメンテナンス記事も得意分野。福祉車両の数少ない専門家の一人でもある。

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