月販目標の13倍強 新型ハリアーの人気がすごい! 

2020年9月7日

ハリアー なぜ人気

およそ6年半の月日を経て新型にバトンタッチしたハリアーの売れ行きが話題。月販目標販売台数3100台に対して、発表後1カ月間の受注台数は約4万5000台と13倍超となっています。これほどまでの大人気のハリアーの魅力はどこにあるのでしょうか?

都市型SUVという世界をつくったハリアー

ハリアーは1997年にクロスオーバーSUVとして登場しました。それまでどちらかというと野暮ったく、クロスカントリー色の強かったSUVのカテゴリーに、プレミアムな都市型SUVというコンセプトで登場したハリアーは大きな注目を浴びました。

そのポジショニングを決定的なものにしたのが2代目です。2003年発表の2代目のハリアーは北米などではレクサスRXとして販売されます。レクサス=高級車のイメージはすでに定着していたので、ハリアーの高級イメージはさらにアップしました。

2013年発表の3代目になると、ハリアーとRXは別のクルマになります。私はこれも功を奏したと思っています。日本のレクサスブランドは2005年から展開されていて、ハリアーとRXの分離は必須でした。レクサスは特別なクルマであってほしいという願望がある一方で、目立つのはイヤだという一部の人には、あこがれではあるものの乗りづらいクルマになったからです。

今はSUVがクルマのベーシックになっている

ハリアー

かつてベーシックなクルマの代表はセダンと言われました。しかし、今や世界的に見ても売れているクルマはSUVが断トツで、クルマの基本もSUVになりつつあります。セダンより使い勝手がいい、遊び心が感じられる、視点が高くて運転しやすい…などなど理由はさまざまです。今後、この流れが変わることはあるかもしれませんが、現状はSUVが基本で主流です。そうしたなかで、ハリアーはSUVの基本を押さえながらも、SUVらしくない部分も主張しています。

スポーティでありながら高級感や実用性もある

SUVはスポーツ・ユーティリティ・ビークルの略で、スポーティでありながらもユーティリティが優れているクルマのことです。クルマとしてスポーティさを追求したらフェラーリのようなスポーツカーになるでしょう。ユーティリティを追求したらハイエースのような1ボックス車になります。この2つをうまく融合させたところがSUVの魅力です。

ハリアーは前から後ろまできれいに流れるようなラインで構成されたスポーティなシルエットをもっています。とくにリヤハッチはクーペのように寝かされていて、非常にスポーティなイメージをもっています。また室内のフィニッシュも高級感が押し出されています。

リヤハッチが寝ているにもかかわらず、ラゲッジルームの容量も確保され、上手く仕舞えばゴルフバッグ4個の搭載も可能です。スタイリッシュなスポーツカーは実用性に劣るものの、SUVならスタイリッシュさと実用性を兼ねられる。そのなかでもスタイリッシュさが際立つのがハリアーで、そこが人気の源となっている…というのが私の分析です。

諸星陽一
  • 諸星陽一
  • 日本自動車ジャーナリスト協会(外部リンク)
  • 自動車ジャーナリストとして専門誌やライフ誌での執筆活動をはじめ、安全運転のインストラクターも務める。1992年~99年まで富士スピードウェイにてRX-7のレースに参戦。セルフメンテナンス記事も得意分野。福祉車両の数少ない専門家の一人でもある。

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