急病

　連休の谷間で乗客が少なく、想定より早くやってきたバスが眼前で通り過ぎ、乗り損ねてしまった。
　止む無くそぼ降る雨の中、駅まで歩いていった。

　幸か不幸か、川越駅でのトラブル発生(急病人)で電車が大幅に遅れており、いつも乗る地下鉄有楽町線直通の電車に間に合った。
　電車内は年度末～4月頭の頃よりも更に空いていて、空席もちらほら。駅までの早歩きで火照った体を冷却しつつ、席に腰掛けた。

　座れたのはいいが、列車ダイヤは大幅に乱れている。
　志木駅からの複々線区間は、通常外側を急行・通勤急行・準急が、内側を各停と地下鉄直通が走行するが、今日のようにダイヤが乱れると内側は地下鉄直通列車専用とし、東上線列車は種別を問わず外側線に寄せられてしまう。
　脚の遅い各停も、この区間ノンストップの通勤急行も同じ外側線を走るので、当然ダイヤ乱れは拡大する。
　一方の内側線も、地下鉄線進入待ちの列車が連なり、ゲームオーバー寸前の「テトリス」状態に陥る。


　急に暑くなり体調を崩しがちなのは理解できるが、もっと自己管理を徹底して、調子が悪ければ電車に乗らない判断はできなかったのだろうか。
　一人の病人が、結果として数千人の利用客を巨大「ぷよぷよ」に巻き込んでしまうのだ。当事者にはお見舞いと同時に、猛省を促したい。


　窒息しそうなスライムのラッシュを潜り抜け、会社に辿り着いたら既に大幅遅刻、という方も多かったことだろう。　
　私も結局、勤務先の席に着き時刻を確認したら、0940時になりなんとしていた。