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2013年07月25日

市況

市況  ある有力な専門商社の部長さんにお会いした。

 今年度上半期の販売は例年になく低調で、「困惑」とか「失望」とか「怒り」とか、一般的に思いつくネガティヴな感情を通り越して、もうこの商売をやっていること自体が嫌になってきた……と仰る。

 「モノが売れない」のも然ることながら、メーカーは原材料価格の上昇を理由に、製品市況動向とは無関係に卸価格を値上げ。現状の販売価格でも利益が薄くなっているのに、同業者との競争激化で末端での売値はジリジリと下落傾向にあり、逆ザヤでの販売も珍しくないという。



 競争相手の同業者には前年度決算が好調なところもあるが、その「前年度好調」とやらも、どうやら本業での儲けではないらしい。
 いわゆる「アベノミクス」効果に伴う株高で、メーカー系列の商社であれば親会社の株式を始めとした金融資産の含み益が膨らみ、会計上の利益を押し上げている。

 確かにその株式を売却できればリアルに利益となるだろうが、系列に縛られた企業が親会社株を手放せよう筈が無く、「含み益」を喜んだところでバランスシート上の数字の羅列でしかない。


 お話させていただけた部長さんの見通しでは、株高も一段落した現在、本業に本腰を入れて利益を上げられるようにしなければ、今年度上半期の決算でも好調を維持する、または好転する企業はまずないだろう、とのことだった。



 
 先ごろの参議院議員通常選挙は、与党の圧勝に終わった。
 経済・金融政策に対する評価や期待が投票行動に繋がったことは、多くのアナリストが分析結果として導き出しているところで、私個人の実感としてもそのこと自体に異論を挿し挟む余地はない。

 しかし私の周辺を見回してみると、「デフレ脱却」など遠い世界の話。相も変わらず経済の実態は冷え切ったまま、熱くなったのは株と為替だけ(それも極短期間)という状態が続いている。


 こんな経済状況を放っておいて、もし仮に与党が「選挙で信任を得た」などと思っているなら、片腹痛い。
 真に信任を得たいなら、打つべき施策・為すべき投資・断行すべき改革は、まだ無数に残されている。
 
 政治も経済も、これ以上の停滞は許されない。議員の任に在る(就く)政治家よ、驕る勿れ。



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Posted at 2013/07/25 21:59:36

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この記事へのコメント

2013年7月26日 1:49
今回のブログにお言葉、すごく重みがあります。

国の経済の舵をとる方々に、今回の選挙の結果と今の現状を深~く考えて頂きたいです。

私事ながら販売という職についていると、商品本来の価値に比べ、販売される金額のなんと低いことか・・・。

一消費者として購入に至る場合にはとてもありがたいと感じながらも、一般消費者の方々は商品価値に対して過剰な割安感を求めていないかということに危惧を思えていたりします。

もちろん企業努力の結果としての低価格を提供しなければならないのは当然です。それでも、この商品がなぜにここまで安くなる?もう少し価値に見合った金額を受け入れてもらってもいいのでは?と思いながらもお客様に接していたりすることも・・・。

流通の一番川下の販売の現場から、逆流するように川上の企業、メーカーや商社への行きすぎた価格の圧力の負の連鎖・・・。

わずか数年先の見込みも不透明な現状、賢い消費=低価格の追及という消費心理からの開放を未来へのビジョンとして、舵とりを担う方々にお願いしたいものです。
コメントへの返答
2013年7月27日 11:36



 こんにちは。
 もし弊ブログをお読みになったのがお寛ぎの最中でしたら、お仕事のことを思い出させてしまったやもしれず、申し訳ありません。

 メーカーの方も問題があって、最たるものが自動車業界ですが、低賃金の派遣社員に依存し下請けメーカーを散々叩いておきながら、「クルマが売れない」と嘆きます。
 クルマを買えないような低賃金で若者を雇用し、設備投資に回す余剰を許さない取引を強要しておきながら、クルマを買ってくれなどとお願いできる神経が私には理解できません。

 川上側の問題と言えば、私が従事する建設業界も同じで、発注者が過剰にコスト削減を求めてしまうと、請負側の利益が縮小し法人税や所得税も減っていきます。
 工事価格を10%削減したと喜んでも、負の波及効果が広がり節約した額以上の税収減をもたらしている可能性も否定できません。


 天に唾するとは、まさにこのことです。

 経済をお金の巡りと捉えるなら、消費者=納税者もその過程の一部なわけですから、吐き捨てた唾は確実に我が身へ降りかかってきます。



 民間企業へは社会的な責任と影響力に配慮した経営を、行政へは政策コスト縮減にのみ邁進するのではなく、無駄遣いを排しつつ効果の高い投資を積極的に手掛けるよう、政治の影響力発揮をお願いしたいものです。


プロフィール

「育児 http://cvw.jp/b/1043160/47663127/
何シテル?   04/18 19:29
 建設業界で禄を食む文系出身(経済学専攻)のプロフェッショナル・エンジニアが、愛車整備・政治経済・文化学術・スポーツそして土木施工の現場で日々記した野帳を公開し...
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