蘭国

　サッカー・ワールドカップブラジル大会は、我らがメルセデスもサポーター企業に名を連ねるドイツ代表が優勝、ヨーロッパ勢ではオランダが開催国ブラジルを撃破し3位に喰いこんだ。

　その陰に埋もれてしまった感が無きにしも非ずだが、そのオランダ中部の商業・工業の街ハーレム市で、国際的な野球大会が開催されている。

　今年で第27回を数える『ハーレムベースボールウィーク』は、オランダ王立野球・ソフトボール協会の主催により2年に一度開催される野球の国際大会。


　参加チームは毎回4～6程度で、予選リーグおよび決勝の方法や試合設定数も大会によって異なる。
　また参加チーム自体も年齢や所属について厳しい縛りがないので、1978(昭和53)年の第10回大会以降参加している日本チームも顔振れは様々。かつてのオリンピック代表と同じく社会人チーム(第22・23回)や、三菱グループの企業連合(第11・12回)、学生チームでは京滋学生野球連盟選抜チーム(第25回)・九州学生野球選抜チーム(前回第26回)が参戦。
　そして今大会では、我らが東京六大学野球連盟を含む日本大学野球連盟選抜チームが2008(平成20)年の第24回大会以来、6年振りにオランダのフィールドに立つこととなった。



　日本代表チームは、都市対抗野球に参加する社会人強豪チームとの壮行試合の翌日(7/4)渡米。同じく｢ハーレムベースボールウィーク｣に参戦するアメリカ大学代表と、親善試合を3つ(7/7～9：結果は1勝2敗)こなしてから地球を半周以上してオランダ入り。

　結構な強行スケジュールと、親善試合とは言えアメリカ代表に負け越している点が気掛かりだったが、11日から始まったリーグ戦(日・米・蘭・台の4チームが総当たり戦を2回実施)では、初戦のアメリカ戦、次の台湾戦と連勝。1勝1敗で並ぶアメリカ・オランダ、2敗の台湾を抑え堂々の首位に立っている。


　今大会は参加チーム数が4と少なく、リーグ戦での敗退が無い。またキューバ・プエルトリコなど中南米の強豪チームが参加していないことから、若干ならず緊張感と面白味に欠ける点は否めないが、未来の野球界、そして｢侍ジャパン｣を担う若者たちにとっては、腰を据えて国際交流や世界大会の雰囲気を愉しめる絶好の機会と言える。

　野球好きの方は勿論のこと母校の現役学生が参加しているOB・OG諸氏は、サッカー・ワールドカップ後は是非とも｢ハーレムベースボールウィーク｣の展開に注目いただきたい。

※日本代表チームのメンバーおよび所属校は、参考情報URL参照