熱闘

　昨日は華の早慶(慶早)戦の話題から無理繰り「熱湯」なるタイトルの記事にしてしまったが、今日はまさに各地で学生たちの「熱闘」が展開されていた。



　朝0800時を過ぎて名古屋・熱田神宮を出発、伊勢神宮へと向かうルートで覇を競う「秩父宮賜盃全日本大学駅伝対校選手権大会」は、出雲・箱根と並ぶ学生男子駅伝の三大大会に数えられるビッグレース。

　今年度は台風の影響で出雲駅伝（｢出雲全日本大学選抜駅伝競走」）が中止となり、箱根駅伝（「東京箱根間往復大学駅伝競走」）は全国的な知名度を誇るものの関東の大学しか出場を許されないため、日本全国の大学チームが競う大会は今日のこのレースのみと言っていい。

　東北大・京都大・信州大などの国立大、関西の名門私学たる立命館大・関西学院大などの校名を見るだけで、大会の規模と権威の大きさを感じる。一方でレース結果を見れば上位は全て関東の学校ばかり。今回参加の地方大学は、京都産業大が12位に喰い込んだのが最高位だった。
　「箱根」を夢見て関東の大学にタレントが集中してしまう状況が如実に顕れた結果、と云えるかもしれない。


　大会の由来を読むと、元々は「箱根」への出場が叶わない地方大学が参加できる間口の広い大会として設定されたというが、関東の大学の上位独占が続き「箱根の前座」扱いされているのだとすれば、主催者側の意図と現状とは少なからずズレが生じていることになる。

　因みに優勝の栄冠は駒澤大の頭上で輝き前人未到の4連覇。我らが東京六大学は、明治大が史上最高位の2位、早稲田大がシード権（6位以内）を喪ったものの7位に入った。




　駒澤大は東都大学リーグでも11年ぶりの優勝を果たしており、今月14日からスタートする「明治神宮野球大会」において順当に勝ち進めば、決勝戦は東京六大学リーグの覇者との対戦になるが、その「覇者」は未だに決していない。
　昨日は中止となった最終週「華の早慶（慶早）戦」第一試合は、1300時を過ぎてプレイボール。
　
　結果は早稲田大がシーソーゲームを制し先勝、優勝の行方は明治大と早稲田大に絞られた。
　慶應大は春秋連覇の夢潰え、落胆もさぞやと察するところ。優勝の可能性は消滅したが、明日も負けてしまうと目の前で早稲田大の優勝が決まってしまう。
　それは嫌だと奮起し慶應大が白星を挙げれば、既に全日程を終了している明治大が勝率で早稲田大を上回り優勝となる。

　明日の試合も目が離せない。



　優勝が懸かった「華の早慶（慶早）戦」に沸く神宮球場の隣、秩父宮ラグビー場では1200時から、関東大学ラグビー対抗戦グループのマッチを開催。
　今節から、4戦全勝で並ぶ帝京大・早稲田大・慶應大・明治大どうしの星の潰し合いが始まる。
　まず慶應大－明治大の試合は、神宮球場の「慶早戦」に影響されたわけではないだろうが、慶應大が敗れ明治大が全勝をキープ。
　次いで帝京大－早稲田大の試合は、王者・帝京大が終始優位に試合をすすめ快勝。対抗戦グループの優勝は、再来週16日に開催される帝京大－明治大の全勝チーム直接対決での勝者が獲得する。


　アマチュア野球の今季最終戦となる｢明治神宮野球大会｣に、これからが本格シーズンとなるラグビーと、まだまだ週末の愉しみが続く。