延伸

　昨日に引き続き　在京キー局・TBSが運営するニュース動画サイト「TBS News-i」の配信コンテンツから『都、地下鉄の２路線新設を国に提案へ 』に注目。



　有明方面の路線については、タイトルだけを見ると地下鉄での整備が確定したかのように読めるが、中央区が検討を進めているBRT／LRT路線構想のブラッシュアップと見た。

※BRT：専用レーンを設け、連接バスなど大型の乗合自動車を運行するシステム
※LRT：次世代型の路面電車

　路線バス以外の公共交通が手薄な湾岸地域と銀座を結ぶ路線は、オリンピック以降も有効に活用されるものと思う。
　莫大な整備・維持費用を要し、乗降に上下移動を強いられる地下鉄ではなく、中央区案の通り既存の道路インフラを改良するだけで安価に整備でき、路側からダイレクトに乗降可能なBRT／LRTの整備を、是非にも期待したい。



　一方、品川駅へ南北線を延伸する構想は、今回初めて公的に発表されたものではないか。
　地図を見乍らルートを予想するに、東京メトロ南北線／都営三田線の相互乗り入れが行われている白金高輪駅を改良し、新設路線は国道1号線：桜田通りを南下、都営浅草線・高輪台駅(新線も駅を新設し連絡？)の辺りで進路を東に変えて、品川駅西口へ……というイメージか。


　こちらも、個人的には大いに整備を求めたい路線である。
　というのも、日頃私が利用している都心側ターミナル・池袋駅から、ちょうど東京都心を越えて対角線上にある品川駅へ向かうルートが、極めて不便だからだ。

　山手線を半周＝30分間乗り続けるか、羽田方面へも直通する京急線・地下鉄浅草線を利用して東銀座～銀座または有楽町～池袋と乗り継ぐか……の2択を迫られる。
　何れも所要時間・乗換回数の面で不便さを否めない。

　南北線の延伸が叶った暁には、後楽園で丸ノ内線へ、飯田橋または市ヶ谷で有楽町線に乗換えて池袋へ辿りつける。有楽町線は東武東上線／西武池袋線へ直通しており、沿線住民なら池袋での乗換えを省略できるメリットもある。

　池袋方面以外にも、南北線に乗入れている東急目黒線が田園調布方面／都営三田線が高島平方面へ直通する他、溜池山王で接続する千代田線を経由して小田急線／常磐線方面へ、永田町で接続する半蔵門線を経由して東急田園都市線／東武スカイツリーライン方面への接続も便利になる。


　南北線延伸構想も、新幹線品川駅および京急線経由で羽田空港へのアクセスとして今直ぐにでも役立ち、将来的にはリニア新幹線への主要アクセスルートとなる可能性がある。

　オリンピックを一つのきっかけにして、関東圏の住民全てが整備効果を実感できる上記のような公共投資が、円滑かつ迅速に進むよう願う。