江別

　この時期になると、必ず目にする地名がある。

　北海道江別市。勤務地からも生活の本拠からも遠い街だが、勤務先が給与計算等の管理業務を委託している企業の、実動部隊が詰めている事業所がある。
　予め江別の住所が記されている受取人払いの封筒を用いて、そこへ年末調整の関連書類一式を送らねばならない。
　


　世の中はハロウィンが終わり、ショウウィンドウの飾り付けもクリスマス・モード。郵便局では年賀状の販売が始まったが、同じように江別宛の封筒もまた、私にとっては年末の風物詩となっている。


　しかし同時に、私の職場は一年のうちでも最も忙しい時期。
　職員が全国的に出張へ出掛け、残る者も多頻度・長期に外勤が続く。その最中に、保険料控除証明書・住宅ローン残高証明・住宅ローン減税（所得税控除）書類等々を整えなければならず、結構面倒臭い。

　しかも11月上旬に必着締切日が設定されている。期日をオーヴァーすると年末調整に間に合わず、年明けの再調整に回される＝住宅ローン減税威○拾萬円は年度末に先送りされる可能性もある。



　以前紹介した直流電源を導入しているデータセンターなどもそうだが、北海道では安価な土地と、優秀な労働力が確保し易く、交通機関・通信ネットワークの発展が追い風になり新規に進出する業態・事業者も多いと聞く。

　確かにデータのバックアップを置いたり、全国から電話問合せを受け付けるコールセンターなどは、物理的な距離を無視できるので適しているだろう。
　だが年末調整の書類は、昔ながらの封書での送達。東京都心や、近郊でも集配を取り扱う郵便局から発送すれば比較的早く届くだろうが、関東でも郵便事情が悪い地域では配達まで数日を要する地域が少なくない。


　私が送らねばならぬ資料は、締切が迫る今日の午後に、漸く東京都心のポストに投函。
　必着締切時刻に間に合うかどうか微妙なところであるが、締切時刻を以て全ての資料を同時に処理するわけでもないだろうし、何とか「間に合った」ことにしてくれるものと期待している。


　併せて、資料送付を郵便システムに依存する限りは、せめて本州内に送り先があってくれればと思うのだが、仮にそうなったとしても「あぁあそこなら早く届くや」と勝手な判断をし、書類を整える作業着手が遅れるだけに相違ない。

　払い過ぎた税金を取り戻し、得るべき減税額を手にするためには、やはり早めの手配を心掛けるのが肝要か。