尻馬

　日本語もまともに使えないくせに、日本の伝統だの歴史だの誇りだのをドヤ顔で語り、「日本人かくあるべし」などと偉そうに高説を垂れる惨軽辛蚊のオピニオンサイト「ｉＲＯＮＮＡ」から『日大「危険タックル」を糾弾する』を糾弾する。

　一昨日弊サイトでも扱った、日本大アメリカンフットボールチーム・フェニックスの選手が為したラフプレーに関するオピニオン記事であるが、本日付の弊ブログ記事としては直接的にプレーの件は論じない。
　疑問に思うのは、惨軽のスタンスである。



　所管大臣や長官までも否定的コメントを発するに至り、既に社会問題化した今回のラフ・プレーについては、被害者側の関西学院大も当初は戸惑ったという。
　これが映像デヴァイスやネット社会が発達する以前であれば、実際にプレーをしていた当事者の記憶に基づく証言しか得られず、「反則したろう」「やってねぇ」の水掛け論で終わっていた。

　機器や記録メディアの高度化・廉価化で、プレーの反省材料を得るために動画を記録することは、チーム強化策として当たり前になっている。
　また観戦スタンドの様々なポイントからファンが記録した画像が残され、しかも簡単に動画サイトへアップできる。

　それらが証拠となって、多数のOBが進んだマスコミが大きく扱い、動画を視聴したネット利用者の反感が後押しして問題が大きくなった。
　ネット社会だからこそ顕在化した「社会問題」と言える。



　しかし、ネット上で「悪質だ」「許すまじ」と騒いでいる人々は、日頃どれだけ学生スポーツへ親しんでいるのか、疑問を禁じ得ない。
　多くが単に尻馬に乗って、衆人の耳目を集める動画コンテンツに群がり、日本大や哀れな学生アスリートを口汚く罵っているだけではないのか。

　そして弊サイトが度々指摘している通り、ネット上に転がる玉石混交のネタを掻き集め、アラヨっと記事をでっち上げてしまう惨軽のスタンスにも、同じ腐臭を嗅ぎ取ってしまう。
　ネット情報を鵜呑みにして虚報を為した前科が複数ありながら、この自称「保守系全国紙」は、本当に反省しているのかと訝しくなる。



　良識ある報道機関として為すべきは、法律的・社会的に赦されない悪事であろうと、当事者を罵倒することではない。
　冷静客観に事実を伝え、真相に切り込んで、或いは深層を抉り出して読者・視聴者に示すことである。


　ところで、関西学院大の会見に列席したアメフトチームのディレクター氏は、朝日新聞記者から学生スポーツのマネジメントに転じた経歴を持つと聞く。
　関西学院大の怒りを隠すことなく滲ませながら、適切な言葉を選んで記者の質問に応じる姿勢と能力の高さが、極めて好意的に受け止められているようだ。

　蛇蝎の如くに嫌う朝日新聞を購読して語彙力を高めた棋士・藤井聡太六段(今日現在)に対し、自身の低劣な言語感覚をさておいて上から目線で褒めそやし恥じ入ることなき惨軽に比して、なるほどなと納得した次第。


　ラフ・プレー以上に悪質な惨軽編集部を糾弾し、猛省を促す。