
今回の「クルマ夜話」は、我が家のセカンドカーN-BOXです。
最近の私の足がホンダのN-BOXカスタム。
2014年8月に初年度登録している11年目。
元々は息子の愛車なのですが、足元が狭く運転しずらいとのことで私が乗り回しています。
ホンダが軽自動車の販売に苦戦していた時期に、起死回生として開発したのが初代N-BOX。最近までは軽自動車の販売台数のトップに君臨していました。
開発コンセプトは「軽で“ベストな新しいのりもの」を創ること。
第一弾として企画されたN-BOXは、軽ハイトワゴンの頂点を取りにいく開発思想で、N-BOXカスタムはそのエアロ・上級志向を強く打ち出した派生モデルとして設計されています。
登場当時はあまりにも広い空間と、と実用を極限まで高め、軽とは思えない質感や存在感で爆発的に売れました。
昔からパッケージの上手いホンダ、究極の室内空間を軽サイズに凝縮しています。
全高約1780mmで、室内高は異例の約1400mmを確保。
その確保にエンジンルームを軽では最小化して、室内長約2180mm、室内幅約1350mmを達成し、後席の居住性をねらったものでした。
エンジンは直列3気筒DOHCのS07AとCVTの組み合わせ。
ボディには高張力鋼板を多用し、衝突時にエンジンをクラッシャブルゾーンの一部として使う独自設計で当時はクラストップレベルの安全性能。
また、2013年12月の改良で当時はまだ少なかった、「あんしんパッケージ」も搭載。
シティブレーキアクティブシステム、誤発進抑制機能、サイドエアバッグ&サイドカーテンエアバッグが追加され上級グレードに標準装備されました。
通勤や買い物、県内を走るぐらいであれば、4人家族でも不満がない軽自動車です。後席左右のスライドドアも電動なのでラクチンです。
走りにおいては、街乗りでは快適でとても扱いやすく、狭い路地や駐車も楽で満足度は高いかな。逆に高速では足回りの柔らかさが気になり、速度を上げて巡行していると路面の状態によっては安定しないことも。
ターボSSなので合流や巡行は全く問題ありませんが、エンジン、ロードノイズを含めた騒音が大きく長距離は疲れます。
長距離はどうしてもフリードに乗ってしまいます。
それと出番はないですがクルーズコントロールにパドルシフトもあり、装備においては普通車(グレードにもよるけど)を凌駕しているかも知れません。
また、ターボSSはツートンの特別仕様者で、シートにも赤のステッチ入りで上質感をプラス。
ステアリングは本革巻のレッドのステッチが入ったステアリングホイール。さらにシフトレバーも同様にレッドステッチ入となっています。
アルミホイールは専用の15インチで、外枠を少し残し他をブラック塗装した専用デザイン。
そんなN-BOXを息子はいたく気に入り購入。
クルマは顔がすべてというように、このフロントマスクに惚れたとか。
いわゆる睨み顔と呼ばれるオラオラ顔です。プロジェクターランプやLEDポジションランプを採用し、夜間でも迫力が際立つんですね。
若者の間では歌舞伎の隈取りや能面、アニメキャラなど、顔に情報を集中させる文化的背景があり、「強そう」「高級そう」「頼れる」といった印象を感じるようです。
特に若年層やファミリー層にとって、見た目のインパクトは購入動機の大きな要素です。オラオラ顔は、所有者の存在感やステータスを強調する手段として機能します。
実際に初代N-BOXカスタムやタントカスタム、スペーシアなどが人気を博しました。
私は「軽でここまでやる必要ある?」と思いましたが、ずっと傍にあるとこの顔つきも悪くないと見えるようになりました。
このJF1と呼ばれるタイプ、意外にも女性オーナーが多くて、この顔つきに惹かれる女性も多いのかも知れません。
10年過ぎても走りも装備もスタイルも古臭くならないのが、この初代N-BOXだったりします。新車価格を知ると驚きますが、今の軽自動車はもっと価格が上がっているようです。
実はキープコンセプトの新型N-BOXカスタムですが、売れ行き不振となっている主な理由は、顔つきの個性が薄れたことと、コストダウンによる質感低下だそうです。
迫力が減少したことでN-BOXとカスタムの差別化が小さく見えるのだとか。
コストではフォグ周りやAピラーが無塗装樹脂になり、内装の収納スペース削減や素材の簡素化など、質感の低下が指摘されています。
また熱交換器の位置など実用面での不安もあるみたい。
そんな内容でモデルチェンジ後に価格が上がり、コストパフォーマンスの低下を感じる人が増えたのが原因のようです。
でも私としてはN-BOXの登場から12年を経過して、個性が消失したのではないかと見ています。それと販売台数が多かっただけに、中古車も増えているので、あえて新車を求めない人もいるでしょう。
高い新車でなくても装備が同じなら中古車でも事足りますからね。
実際スズキのワゴンRが売れに売れたのが、1993年から2008年までの15年間です。
そう考えるとN-BOXもそろそろ飽きられる時期になった気もします。
ホンダも屋台骨を支えるドル箱なので、今後どうテコ入れをするのか見ものですね。
でも10年以上前のN-BOXもとっても満足感のある良い軽自動車です
私の知っている時代の軽自動車からすれば、普通車以上に感じるクルマです。