[CBR250Four] 前編・クランクケースカバーRHを開けてクラッチ系の点検（カラカラ異音調査）

前回の整備手帳：「#2番気筒失火とカラカラ異音の調査依頼」（→ https://minkara.carview.co.jp/userid/132018/car/28623/6172032/note.aspx ）からの続きです。

作業依頼した「2りんかん」さんによると、#2番気筒の失火は点火プラグ本体の不調が原因で、プラグの新品交換で完治したとのこと。そこで引き続き「カラカラ異音」の調査継続を再依頼。結果、右側のクランクケースカバーを開けて中身を確認することになりました。

この記事のアップ：2021年01月10日
（メンテナンス履歴として記録に残すため、過去に実施したDIY作業を整備手帳に順にアップしています。）

MC14型エンジンのクランクケースカバーRHを取り外すと、動力伝達系（多板クラッチ）が内蔵されています。

「カラカラ異音」については、私自身は「クランクケースカバーLH（車両左側）から良く聞こえる」と判断していましたが、「2りんかん」のメカニックさんは「クランクケースカバーRH（車両右側）から異音が聞こえる」と判断していたようです。

クランクケースカバーRHを外し、内蔵されているクラッチパック一式を取り出そうとしているところ。

クラッチパック一式から最初に分解した部品は、クラッチアウターCOMP。

メカニックさん曰く「カタカタという音は、クラッチアウターCOMPに入っているスプリングがヘタってガタが生じ、それが動くときに鳴る音かも？」とのことで、その可能性を確かめるため。

4つのダンパースプリングのうち、3個は同一仕様で他の1個は別仕様となっていました（線径や巻き数が異なる）。

ガタや遊びの有無を確認すると、ハウジングの大きさに対してスプリングの全長はやや短く、確かにガタはあるものの小さいことが分かりました。これがカタカタ異音の原因とは考えにくい状況でした（※新品のガタも同程度だったため）。

今回調査している異音とは別の話として、クラッチアウターCOMPの軸方向の壁面（画像に写っている、軸方向に伸びている8枚の壁の厚み方向の両側面）は、クラッチ板との接触部に叩かれ摩耗が発生気味だったため、新品化することにします。

こちらは多板クラッチとクラッチプレート、そしてクラッチプレッシャープレート。
カタカタ異音の原因となるような破損や混入異物は見受けられません。

その多板クラッチ。目視上、フェーシングもグルーブも有効であり、まだ余寿命を有している（継続使用が可能な）状態だと思われます。

が、クラッチアウターとクラッチセンターには叩かれ摩耗が見受けられたため、これらの多板クラッチ類も同時に交換メンテすることにしました。

後編へ続く。→ https://minkara.carview.co.jp/userid/132018/car/28623/6175891/note.aspx