小説『覇王の番人』

読み終えました。

歴史は書きかえられる。
とは世界中に共通することですが
歴史書と言われるものに真実は少ない。
それは編纂した者の都合によるものだから。

学校で勉強するのは歴史の記録であって
真実かどうかは二の次、三の次。
その中で興味があったのが、難解な戦国時代。(笑
武将では『上杉謙信』『武田信玄』『明智光秀』。
小説は明智光秀が中心人物の一人として登場します。


山崎の合戦では討ち死にせず、徳川三代を支えた天海僧正の正体という説もあるこの人物。教科書では本能寺の変でしか登場しない、しかも映画やドラマでも大きく取り上げられることがなくドラマの脇役のような明智光秀ですが、なにゆえ織田信長を討つという行為に及んだのか？歴史ミステリーかつ人間ドラマとして描かれています。

と同時に「忍び」が歴史の裏舞台で大きな役割を担っていたということが伺い知れます。
そういえば、某TV局では豊臣秀吉の出自は忍びであったという内容の番組もあったような。

田舎の家の裏にある城山と呼ばれる小山には井戸が残っており、周囲の山々には戦国期まで使われていたとされる土塁や堀切などいくつかの城跡が存在しています。城山に居を構えた主は羽柴(豊臣)秀吉に討たれた山名氏もしくはその家臣の配下にあったと思われますが、歴史を語る遺物は残っていません。勝者は敗者の歴史まで葬り去るんですね。

また城跡だけでなく周辺には古墳も数知れず。一昔前は簡単に勾玉を見つけられたんだとか。
そんな田舎の空気には歴史が漂っている気がします。
その空気を吸っては遥か昔に思いを馳せるのもなかなかいいものです。