
持病が少し良くなり、あまりにも趣味に無関心なのも良くないだろうと言うことで、友人と一緒にBMWディーラーに行って来ました。
私は密かに狙っている車があり、それが現行X3 M50です。
写真で見た時にあまりのカッコ悪さに衝撃を受け、これなら中古価格も下落するだろうと踏んでいました。
見た目よりもBMW直6優先。
予想通りの動きで中古価格が下がって来ています。
取り敢えず実車を見るかとのことで、ディーラーを訪れたのです。
デューングレーという砂漠の砂をイメージした外装色のxLineが展示してありました。
BMWは写真で見るよりも実車の方が格好良いことが多いですが、いや~、これはスゴいですね。
飛行機のようなのっぺりしたフロントに、光らせることができる妙に大きなグリルが付いています。
グリルも意味は無くただデザイン上のものに過ぎませんから、デザイナーには何でこんなに大きくしたのか聞きたいところです。
逆に内装はゴテゴテしくて、慣れるまで結構時間が掛かりそうです。
この車のスタイリングを褒めている自動車評論家をの記事をいくつか読んだことがありますが、じゃあ、自分の金を払って新車で買うのかと聞きたい。
私が狙っているM50は人気がなさ過ぎるのか、中古市場にタマが殆ど無いですから、早く買って中古車市場に流して欲しいです。
そんなこんなでX3を見ることが出来たので帰ろうと思ったら、営業の方に「新しく導入されたばかりのX2のディーゼルモデルがあるのですが試乗しませんか」と提案されました。
M35の展示車があって格好良いと思っていたので良い機会です。
M20dは、全長4555mm×全幅1845mm×全高1575mm、車重は1750kg。
150ps/360Nmの2.0L 直4ディーゼルを、20ps/55Nmのマイルドハイブリッドが補助します。
4WDで7DCTを採用。
車両本体価格は672万円。
M35はリアが4本出しマフラーにリアガラスが傾斜しているところが、スポーツカー然としていて良いと思ったのですが、ノーマルモデルは至って普通です。
これならX1の方が良いと感じました。
トランクは天地以外は奥行きもありますし、後席は4:2:4の可倒式です。
試乗の最初、私は後席に座らせて貰いました。
前後もあり、天井の低さもあまり気になりません。
後席から見える姿は私が今まで本当に共にしてきたBMWの姿そのもので、良くも悪くもあまり変わっていないのだなと感じます。
お次は私の試乗です。
相変わらずステアリングのリムが太すぎます。
パドルも小さくなってしまったので、これでは指が中々届きません。
ドイツ人は手が大きいのかと思っていたのですが、ドイツ人の試乗記にも似たようなことが書いてあるそうなので、これは本当に直すべき問題ではないでしょうか。
BMWはメルセデスやアウディと違って右ハンドルのネガを感じることが少ないメーカーだったのに、ちょっと左足の置き場に困るレイアウトです。
あと、エアコンの調整にしろアクティブクルーズにしろ、直感的でないところも気になりました。
ただこのクラスなのにしっかりしたヘッドアップディスプレイを採用しているのは嬉しい。
私が乗っていたE63 M6よりも遠くに映っているように感じられ、必要な情報は得られ、且つ運転の邪魔にならないようになっています。
乗った印象の第一はスタートの速さです。
MHVも効いているのでしょうが、太いトルクによる駆け出しは街乗りでは文句ないですね。
エンブレも凄く効き、ワンペダルドライブが出来そうなほど。
懸念のディーゼルのコモリ音も室内では殆ど感じず、逆にスポーティーな印象です。
一方、足回りは明確に固い。
結構なトルクもありますし、X2はクーペライクなスポーツカー的な要素もありますので、固いのは良いのですが、ファブリックのシートが安い座布団みたいなクッション性しかありませんので、路面の凹凸が直に身体に響きます。
良い年したオッサンでは3時間が限界です。
後日、M35iの試乗車が用意できたのでいかがですか、との案内がありました。
査定をしてもらいがてら試乗をさせて頂きました。
M35iのスペックは以下の通りです。
全長4565mm×全幅1845mm×全高1575mm、車重は1710kg。
直4ターボが、317ps/400Nmを発揮。
4WDで7DCTを採用。
車両本体価格は824万円。
試乗車はとても綺麗なグレーの外装色でした。
まずは後席に乗りました。
アルカンターラのシートは意外に馴染みます。
ブリッピング音が響く上、サスが固くてゴツゴツします。
明らかに後席の人向けの車ではありません。
自分でステアリングを握ると印象はかなり変わります。
昔ながらのスポーツカーの雰囲気で、これがBMWだなと思わせてくれます。
パドルも大きくなって多少は使いやすくなっていますし。
発進時にラグがあるのが気になるところ。
ブレーキはディーゼルモデルよりも自然に感じました。
シロッコRを思い出します。
2つのモデルを乗り比べて思ったことは、若い頃ならM35iに心惹かれたかなと言うことです。
昔は同乗者のことをあまり考えていなかったですし、楽しいかどうかが車選びの基準でした。
今はとにかく安全且つ身体への負担が少なく、時には面白く走れる、という成立しがたい要因が重要です。
それを割りと満たすのがX3 M50かなと(ちょっと大きいですし、試乗もしていないので分かりかねますが)。
X2は内装も外装もガチャガチャしていて、どことなく子どもっぽいですし。
ですが、中古車価格は早くも結構下がっているので(ディーゼルは出たばかりなので、出物は殆ど無し)、認定中古を狙うのもありだと思います。