会社の代表がドバイに逃げたことで話題の「トケマッチ」。
高級腕時計を所有者から預かり借りたい人へ貸し出すサービスで、2021年1月に始まったそうです。
私は2年ぐらい前に存在を知りましたが、このような事業が成功するとは絶対に思えませんでした。
そもそも時計を貸し出す人の想像ができなかったからです。
どのように使われるか分かったものではないし、下手すれば重要なパーツをスーパーコピー品に変えられてしまったり、売られてしまったりすることもあり得ますし。
ところが被害者の方がたくさんいるのですね。
返却されていない時計の総額は18億円超だとのこと。
「人に何かを貸す時には返って来なくても諦められる程度のものにしなさい」と言われて育てられた私には、貸し出す人の心情がよく分からないです。
時計の希少性などによっても変わるようですが、市場価格の100分の1ぐらいが貸し出した人に預託料として月々払われる契約だったようです。
となると、貸し出した人は最低でも8年間はこの胡散臭い会社が継続すると考えたということでしょうか。
被害者の方の一人が「代表が私と同じ時計愛好家であるならば、一刻も早く返して欲しい」と訴えていました。
いやいや時計愛好家なら時計の扱いを分かっているのかもはっきりしない赤の他人に時計を貸すなよ、と言いたくなります。
「時計収集家」とか「時計資産家」ならばまだ話が分かるのですが。
高級時計であればあるほど扱いが難しい。
時計を貸し出すというのは、ペットを貸し出すことに似ていると個人的には思っています。
この顚末は計画的でしょうし、会社の代表が悪いことは間違いないですが、このような事件は年中起こっているのに、被害者が常に一定数いるのが不思議です。
こんなにお粗末な儲け話に乗る人がいるのですから、詐欺がなくならないわけです。
Posted at 2024/03/07 14:23:02 | |
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