
阿川弘之さんが、お亡くなりになりました。いまさらながらに残念というか、大往生であったとも。娘さんの佐和子さんのエッセイには、面倒な親として書かれておりまして、まあ、どこの親でも、娘とか家族に対してはそれなりのわがままもありえるだろうと思ったり。
それで、この南蛮阿呆列車ですが、主な登場人物は、阿川提督と
北杜夫さんに狐狸庵先生(
遠藤周作)さん。挿絵は、
おおば比呂司さん。
物語は「内田百聞先生が最初の阿呆列車に筆を染められてから四半世紀の時が経ち、亡くなられてからでもすでに5年になるが、あの衣鉢を継ごうという人が誰も現れない」という書き出しで始まる。
この本のタイトルどおり世界中の列車に乗り風景や事件(?)を楽しんでいる様が書かれている。カナダのアガワ渓谷とかタンザニアのキリマンジャロとかスコットランドとかでの列車旅。いまだと格安航空があるしインターネットを経由すれば現地の情報もかなり調べられるはずなんですが、(本の奥付にあった日付から推測するに)昭和50年よりちょっと前の旅ですからハードルは高かったはず。
その辺の苦労をすべて飲み込んでの旅行記でもあるのかな。
ともあれ、お三方のやり取りや現地の人たちとのやり取り(当然、英語だろうけれど・・・)も書いてあって結構楽しめました。
もし、見かけたら手にとって、読んでみてください。
ブログ一覧 |
お勧めの本 | 日記
Posted at
2015/08/06 18:07:14