
定年を目前として土日野良仕事していない日はかなり暇です。
加えてここ最近の酷暑では車のメンテナンスを屋外でやっていると生命の危険すら感じます。
なにか良い暇つぶしないかなぁ。。。。
好きな事と言えば大体車関係の事だし。。。
そこでミセガワは閃きました!
「そうだ タイムズカーシェアーで車を借りて色々な車をジックリ試乗してみよう」
60歳になり、今後自分で購入する車はあと二台くらい。メガーヌも悩みぬいて買ったばかりですので当分車の購入予定はありませんので、買う気が無いのにDに行って長時間試乗をお願いするのも気が引けます。
しかしカーシェアなら自分でコース決めて、納得いくまで試乗できます。
んで市街地や郊外道路、高速などの要素を程よくミックスして編み出したのがこのコース。まあ車両はどこから借りるかでスタート位置が少し変わりますが、基本コースとしてはこれで比較します。

高速は緩い上りの区間なので、100km/hでも少し負荷がかかった状態でのパフォーマンスを。その後秦野以西の246号線から松田町近辺ではトラックで荒れた路面での乗り心地、松田町の裏山から秦野市街に戻るルートは軽いワインディング。最後市街地を走行して車を戻すルートで、高速40%郊外25%市街地35%と言った配分で、総合燃費も燃費計で確認します。
タイムズカーシェアーの会員だとコンパクトカークラスなら15分220円ですので、渋滞等に見舞われなければこの42kmほどのコースを1,320円ほどで走り切れます。6時間未満だと距離加算も適用されませんので、本当にコレポッキリ。
さて栄えある第一回の試乗会に選びましたのは「トヨタ ルーミーX 2WD」です。
選んだ理由は不謹慎ですが、自分では絶対買わない車だからです。
でもメチャ売れている。だからきっと良い点があるはずで、乗ったことも無いのに否定するのはおかしいと思い、念入りに試乗してみることに。
ちなみに次回は対抗馬で評論家の評価も高く、スペック上は優れているソリオを検討しています。
自分が買う気が無い車はなかなか冷やかしでも試乗しませんので、ガッツリ乗ってみたいと思います。
夏休み中に会員登録してカードも届き、準備万端で現地に向かいます。
しかし早速トラブル発生。
あるはずの車が有りません!!
前の人がギリギリまで乗っているのか? 気温35℃の炎天下、予定時刻4分前まで待ちますが現れず。しかしここで「ひょっとして場所を間違えている?」かもと思い、再検索すると微妙に違う事に気づきました。
結局通り1本間違えていて、無事目的の車を発見できました。
タイムズカーシェアー拠点が多すぎるが故にあるトラブルかとw
その後のアクセスはスムーズに進められましたが
乗り込んでシートを調整しますが、私の短い脚でも足に合わせるとハンドルが遠い。それと運転席のシートが小さいのは減点です。そしてダッシュボードは
どうやらムーブ流用で切った貼ったしたようで、ムーブよりまとまりがなく残念な感じでした。

さていよいよ発進です。試乗はドライバーのみ1名で荷物の積載も無いので、エンジン負荷としては軽いですが、一方で酷暑なのでエアコンはフル稼働です。
出だしのトルク感は意外とあって、苦も無く走りだします。恐らくですが電子制御スロットルの開度は相当開いているのではと思います。アイストの反応は遅くないですが、基本私は嫌いなのですぐに切りました。
走りだして間もなく、上り坂で左右の切り返し。エンジントルクは余裕がないですが、それ以上にオヤオヤ!? と思ったのはタイヤではなくゴムまりでも着いているのではないかと思いたくなるような、ソリッド感皆無のハンドルの手応えでした。
重くは味付けていますが、接地感が伝わってきません。勿論ハンドル回せば車は曲がりますが、本当に曲がるだけですね。。。。
一方で乗り心地は思っていたよりうんと快適で嫌な突き上げはありません。
軽は特にリアサスのバンプタッチしているかのような硬さが顔を出しますが、積載能力に対して今日は荷物が少ないのも功を奏してか、リアの嫌な感じは皆無で、かと言ってブヨブヨでもなく好ましいものでした。
中周波や高周波のロードノイズは上手く抑え込まれていて、良路ではロードノイズよりもエンジン音の方がやや目立つ印象です。
続いて高速道路です。進入路のカーブも思ったほど不安感も無く曲がっていきます。ただ緩い上り勾配ですと1乗であっても100km/hまで加速させるのも相当アクセルを踏むし、定常になってもエンジン音は耳につきます。
救いなのはその時のエンジン回転フィーリングが意外と雑味が無く滑らかな事でした。
エンジンパワーは不足(三乗とかだと相当辛そう) はありましたが、直進安定性はうちのムーブより良く、リラックスできました。また窓が立っていて視界がムーブより良いのも美点です。風切り音も気になりませんでした。
高速での不満はもうひとつ、路面に小動物の死骸が落ちていたのですが、直進性は良くても少し早めの操舵をすると、三テンポくらい遅れてリアが発散しそうな感じがして怖くて舵を切れませんでした。この辺はシャシの限界か。
高速を降りてトラックが多くて路面が荒れている蛇塚辺りの国道246号線を走ります。ここでも乗り心地は良好でした。
一方舗装の骨材が大きい粗粒路での低周波ロードノイズ(ゴー音)は盛大でした。中高が良く抑えられていたのでギャップが大きいです。
また舗装が荒れて段差が酷いところでも脚はよく吸収してくれる一方で、ボディはブルブルと振動したり軋み音がでたりと、剛性感はなく、低級感を感じました。
ワインディングでは勿論パワフルとかスポーティーとかとは無縁なものの、意外や意外、ちゃんと走らせてやるとちゃんと走りますよ。リアのスタビリティー、フロントはソリッド感こそないものの、切ればちゃんと曲がるし。タイヤがだらしなく鳴いたりもしません。勿論常識的な速度レンジですが、ただ後続車に鈍いと言われないくらいのペースでは上り下り関係なく、普通に走ることが可能でした。
さていよいよ試乗も終わりです。
総合燃費は車載燃費計で13.7km/Lと高速道路や郊外区間があった割に振るいませんでした。恐らくうちのムーブだと17くらいのルートです。
そしてこれはあくまでも個人の価値観ですが、どうしてもこの容積最大化を目的としたような真四角な立体デザインが受け入れがたいです。

デザインってグリルのメッキや網の配置ではなく、空間の確保と外観の美しさをどう両立させるかだと思うのですが、その努力は感じられず受け入れがたいのです。
後席は後ろに下げるととても広いです。

しかしこの過剰に広い足元は、ディーラーでお客を驚かすこと以外、あまり機能が無い気がします。フロアに寝転んだり、人を乗せたまま走ることは出来ないのですよ。
果たしてこの過剰に広い足元が役立つ機会が何度ある事か。。。
と言う訳で総括としては
「どうしても5人乗りのスライドドア車が必要な人以外は軽のタントやムーブ、予算が許せば軽のターボ車を買ってください」
です。質感・燃費・デザイン・走行性・税金まで考えても同等価格帯の軽が勝ると思います。安全性についてもプラットフォームが変わりませんので、大差ないと思います。
寸評のまとめを以下に添付しておきます。
そんなわけで初のタイムズ試乗は終わったのですが、最後にまた事件が待っていました。ETCカードの回収に気を取られ過ぎて、助手席足元に落ちていた水筒を回収し忘れました。本来であればもう一回だけカードキーで開錠できるはずなのに、なぜか開きません。どうやら次の予約まで15分切ると二度目の開錠は無効のよう。幸い次の予約の方が現れたので無事に回収できましたが、今後はより良く確認です。
次は対抗馬のソリオの予定です。果たしてドングリなのか、はたまた青天の霹靂か、楽しみです。