同車種・他仕様の純正部品を用いたシートヒーター流用取り付け - その24 配線の復元とコネクター作成
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同車種・他仕様の純正部品を用いたシートヒーター流用取り付け - その23 シート復元4 からのつづきです。
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さて。
いよいよ この整備手帳…その24 が最後のページとなりました。
残るはシートヒーターと接続する配線の処理だけです。
遙か昔…その5~10 で運転席側、助手席側のそれぞれの配線をシート下まで引っ張りましたね。(^_^;)
戻ってみたい方はこちらからどうぞ。
その5:
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/6245968/note.aspx
まずは外していた配線を運転席足元まで引き出すか、写真のようにシートをちゃぶ台返ししておいて引き回していた自作ハーネスにコネクターを取り付けます。
シートをちゃぶ台返しするときは傷防止のために養生することをおすすめします。
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作成するコネクターですが、情報がないと作業の続行ができないですよね?
ということで、シートヒーターのコネクターの情報です。
こちらがシート下まで自前で配線を引き回した後にシートヒーター本体と接続するコネクター。
図の右が運転席側で、左が助手席側です。
注意点が2つあります。
1つめは、実は 120T の実車では運転席側も助手席側のシートヒーターと同じコネクターになっているそうです。(どちらも左側のコネクターになっています。)
【関連ブログ】
・ 決戦前々夜! しかし… - 2021年02月18日
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/blog/44855698/
しかし私が購入したシートヒーターのコネクターは図の右側になっていました。
もし購入したシートヒーターのコネクターが違う場合、形状が合致する方をご確認ください。
2つめは、運転席側シートヒーターのコネクター図は実はシートヒーターについている側のコネクターで実際買い求めるコネクターは図示の相手です。(作図の都合上相手側を使用しています。作成する側のコネクターの図が手に入らなかったのが原因。)
誤って同じ方を購入しないようにご注意ください。
あと配線の色もシートヒーター側に合わせてあります。それとこのコネクターを接続すると配線色がここから変わります。
※車両側 → シートヒーター側の順番です。
桃 → 赤
白地に黒 → 黒
赤 → 白
という具合です。
以後、文中ではターミナルの穴側からみたピンアサインで説明します。
(運転席側)
L42 (HV: N35) コネクター 4極
コネクター純正品番: 90980-12733
(コネクター購入元の auto-eparts さんでは 060型TS/メス4極カプラ [060TS-04F])
ターミナル純正品番: 82998-24350
(auto-eparts さんでは 060型TS/メス端子 [060TS-TF])
1 2 3 4
※図では青で裏側の配線側からを示しています。
1番 桃 HI (シートヒーターの高温側)
2番 白地に黒 E (シートヒーターのマイナス側)
3番 赤 LO (シートヒーターの低温側)
4番 (空き)
(助手席側)
L42 (HV: N14) コネクター 4極
コネクター純正品番: 90980-10795
(auto-eparts さんでは 090型TS/メス4極カプラ(B) [090TS-04F(B)])
ターミナル純正品番: 82998-12340,82998-24380,82998-52050
(auto-eparts さんでは 090型TS/メス端子 [090TS-TF])
1 2
3 4
1番 (空き)
2番 桃 HI (シートヒーターの高温側)
3番 赤 LO (シートヒーターの低温側)
4番 白地に黒 E (シートヒーターのマイナス側)
このようになっています。
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自作ハーネスの長さですが、最初にシートベルトやエアバッグなどの既存の配線にそってテープ止めや結束バンドなどで結束します。
途中からシートヒーター側のコネクターに届くぐらいの長さ+少しの余長を残して電線3本を切り、ターミナルを取り付けます。
3本それぞれにターミナルを取り付けたら今度はピンアサインを間違えないようにコネクターに差し込んで、3本全てを差し込んだらコネクターのロック (リテーナー) をかけます。
あとは自作ハーネス配線保護を行います。
配線固定のカバー (クランプ)を取り付け、エアバッグ※やシートベルト (助手席側は乗員検知センサー兼シートベルト) などの車両側コネクターを接続。
※車両の仕様によりコネクターがない場合があります。
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同じようにシートヒーターのコネクターを差し込めば、作業は終了です。
シート側のボルトを外された方は、再度締め付けて後端カバー×2つを取り付けてください。
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結束テープや結束バンドでとめるのも OKなのですが、私は見栄え重視で写真のように Φ19mm のスパイラルチューブでコルゲートチューブと既存の純正ハーネスを結束しました。
末端は黒の結束テープで仕上げています。
※Φ19mm のスパイラルチューブはパーツレビュー未掲載。
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助手席側もコネクターが異なるだけで手順や処理方法は同じです。
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そして、シートヒーター取り付け作業の最後の総仕上げ!!
忘れてはいけませんか?
スイッチの取り付けを!!
周辺の内張りを取り外してインパネボックスを取り外します。
インパネボックスまでのアクセスはこちらの整備手帳を参照してください。
【関連整備手帳】
・エーモン工業 USB スマート充電キットの取り付け その1
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/4164992/note.aspx
ダミーのカバーがある場合は取り外して運転席用、助手席用のスイッチを取り付け、かん合があっているか、外れたりしないか確認します。
もともとこのスイッチホールはシートヒーター用。
違うスイッチをはめるときは、凹凸が合わずどちらかの加工を迫られるのですが、今回は (当たり前ですが) スイッチ側、インパネボックス側の双方に一切の加工の必要はありません。
そして準備されている (準備した) コネクターをカチッ!…と接続すれば…で電気的には完成です!!
あとは外した内装を元に戻し、外していたバッテリーのマイナス端子を元に戻せば…
(ちなみに元に戻すときの締め付けトルクは、5.4 N・m (55 kgf・cm) 、センサー (バッテリステートセンサー ASSY) よりもボディー側のボルトを外した場合は、7.6 N・m (77 kgf・cm) です。)
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シートヒーター取付の完成です!
作業、お連れ様でした!!
くれぐれも作業をされる場合は、自己責任でお願いします。
(2021/03/20 17:33追記)
後日、運転席側シートヒーターのコネクターが、この整備手帳と同じように取り付けるとシートの一部分に干渉することが分かりました。
そのため配線の修正作業を追加で行っています。
【関連整備手帳】
・同車種・他仕様の純正部品を用いたシートヒーター流用取り付け - 終章 ~ コネクター設置場所修正作業
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/6275070/note.aspx
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【バッテリーのマイナス端子を外したときの作業】
これはうちのオーリスの場合の例です。
○エンジンのアイドリング情報が消去されるため学習が必要 (自動)
--- 修理書より抜粋
1.IG OFFにして、30秒間待機する。
2.エンジンを始動する。
3.エンジンを暖機する。(エンジン冷却水温80℃以上)
参 考 :エンジン冷却水温80℃以上で学習が開始される。
4.エンジンを暖機後、アイドル (エアコンOFF、電気負荷 OFF) で5分間運転する。
5.アイドル回転数が、基準値に収まることを確認する。
基準値:アイドル回転数: 680 to 780 rpm (シフトレバー P ポジション)
○メーターの設定が戻る ※
具体的には4つの項目が2つずつ…ページ1に2つ、ページ2に2つ表示され、残りはエコインジケーター、非表示を選ぶことができますが、これがページ1に戻ります。(ただし割り振っていた4項目 (各ページ2項目) 自体はクリアされません。)
※2眼のマルチインフォメーションディスプレイ搭載メーターの場合
○ストップアンドスタートシステム (アイドリングストップ)
約 5分から 40分間ストップアンドスタート制御が作動するまで車両を走行する。
○レーンディパーチャーアラートシステム (車線逸脱警報)
○プリクラッシュセーフティーシステム
(どちらも) メータ車速35 km/h以上で5秒以上直進走行する
○バックドアオープナー
バッテリーのマイナス端子外した後ドアを閉めるとバックドア側のスイッチではロックが解除できません。
1回以上キーのアンロックボタンを押してドアアンロック操作を行ってください。以後は通常通りロック解除と開閉が可能です。
○時計が 0:00 にリセットされる
時刻を設定しましょう。
○ディーラーオプション 8型後席ディスプレイ V8T-R57 の電源が入る
本体電源スイッチを押して切りましょう。
(ディーラーオプション カーナビ NSZT-Y64T の場合)
○カーナビの設定のほとんどが初期化されます。
セキュリティ設定をされている場合はパスワードを聞いてきます。また、『以前の車両から乗せ替えたか』を効いてくるので『いいえ』をタッチします。
オーディオ、地図関連など、ほとんどの設定が消えます。また QUICK SETUP が開始されるので設定を行います。
(自宅、車幅等の情報、Wi-fi / Bluetooth の設定などは消えません。ラジオは手動で登録されている局は消えないようですが、どの局も選択されていない状態になっています。)
・バッテリーをはずしても初期化されない情報 (項目 - 内容 の順で記載)
メンテナンス - 各種項目・自動通知設定
メモリー地点 - 登録したメモリ地点 (自宅を含む)
迂回メモリー地点 - 登録した迂回メモリー地点
販売店の設定 - 設定した販売店の情報
地上デジタル TV 放送 - プリセットスイッチに記憶されたチャンネル
電話帳 - 登録した電話帳データ
ワンタッチダイヤル - 設定したワンタッチダイヤル
エコ機能 - 燃費の設定やこれまでの履歴
バックガイドモニター - バックガイドモニターの設定
○BLITZ パワスロ / スロコン
取付後、最初にアクセルの踏み込み量の初期設定がありますが、再度初期設定を行った方がよいようです。私はこの再設定を行っていなかったためアイドリングでエアコンを使用した時にラフアイドルになりました。
また、坂道などの高負荷時にアクセルがしっかりと奥まで踏めない (さらに踏むとエンジンがうまく動かない) などの状況になりました。
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【謝辞】
シートヒーター取り付けにあたり、RAV4 kitty さんの 整備手帳 (
https://minkara.carview.co.jp/userid/1007556/car/1076525/2126141/note.aspx ) を参考にさせていただきました。
また、純正のシートヒーターがどんなものなのか部品が届くまで全然分からなかったところに見させていただいたのが、やすいちさんのパーツレビュー (
https://minkara.carview.co.jp/userid/2736444/car/2321567/10984571/parts.aspx ) と整備手帳 (
https://minkara.carview.co.jp/userid/2736444/car/2321567/6206341/note.aspx ) が大変参考になりました。
また 120T の実車配線で一部不明な部分があり、お問い合わせに快く応じていただいたオーリス 120T にお乗りのまーしの青リスさん。作業に関係のない部分の謎がまだ解決していませんが、すごく助かりました。
そして、今回の案件、発案のかなり初期の段階からシートのばらし方、戻し方やシートヒーターの取付に関わっていただき、助言をいただいた きよGRBさんに最大の感謝の意を表したいです。
以前はご本人もシート関係の仕事をされてましたし、現在もご家族様がシート関係の仕事をされています。
【関連リンク】
・KENNY Works
https://kenny-works.shopinfo.jp/
【関連ブログ】
・出来ました♪ - 2018年03月21日
https://minkara.carview.co.jp/userid/1333181/blog/41243088/
初期のころからいろいろとご心配もかけました。ここまでこれたのはきよさんのおかげです。本当に、本当にありがとうございます。 m(_ _)m
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