同車種・他仕様の純正部品を用いたシートヒーター流用取り付け - 終章 ~ コネクター設置場所修正作業
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
![](/images/icon_difficult_on.svg) 初級 |
作業時間 |
3時間以内 |
1
同車種・他仕様の純正部品を用いたシートヒーター流用取り付け - その24 配線の復元とコネクター作成 からのつづきです。
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シートヒーター取付が終わり、取付の整備手帳もアップし終えて日常を取り戻そうとしたある日…。
どうもあのことが気になる。
と思って、その場所を見ました。
あのこととは写真の①の部分。
シートヒーター配線に最初から取り付けられている配線保護用のコルゲートチューブのしなり。
特に運転席側のこれが配線に余計なテンションを与えるのが気になって仕方がありませんでした。
『これどうにかしないとな~。』と思っていたところ、別の問題も発見!
どうやら②部分…シートの前後を調節するときの機構の部品に干渉しているようです。
よく見るとシート側にある取り付け穴の部分 (金属部分) も押されて少し曲がっていることが確認されました。
2
なぜこのことに気がつかなかったかというと、修理書には「シートを分解するとき、運転席側はシートの高さを最大に上げておくこと」と書かれており、上げておくとコネクターが問題の部分に触れないため気がつきませんでした。(分解はある理由で3回行っていますが、1回め、3回目は手順書通りアップして作業を行いました。)
写真は2回目の時の写真で逆に下げている状態ですが、この時は上げておくことを忘れていました。(^_^;)
ちなみにシート座面の上げ下げは真上に上がるのではなく、若干前後します。その理由は昇降機構が写真のように斜めに昇降するからです。(アップの時は赤の点線でしめしたところに移動し、座面は大きい矢印が示している逆の方向に動きます。)
つまり、アップ状態ではコネクターは絶対触れないのですが、下がると干渉するのです。これが斜めに動くので気がつきませんでした。(座面が斜めに動くこと自体は以前から知っていましたがそれを意識できていませんでした。)
余談ですが整備手帳内でもふれましたが、下げておくと座面の脱着が困難になります。
ただ、下げていてもコネクターに関してだけ言えば特に不自由なく取付ができました。特に1回目の座面アップ状態でなんの不自由が無かった経験から何の疑いも無く2回目以降も取り付けました。
全部下げ状態だとクリアランスは 1~2mm ほどでかなり狭いです。
ここに写真1で示したコルゲートチューブからくる余計なテンションがかかり、相手に接触したのだと考えました。
そこで対策としては、コルゲートチューブをヒートガンで暖めて強制的に曲げよう!と考えましたが、それをやったところでクリアランスは狭いままです。
なにかしらあったときにやはりまた接触して引っかかることはあるだろうと考え、シートヒーター設定車と同じ位置にコネクターを設置することにしました。
3
コネクターの移設場所についての説明ですが…
これは、社外品の車速感応ドアロックを取り付ける前に撮影したシート下の写真です。
この部分にはシート関係のコネクターまとめて取り付けられています。
うちのオーリスのグレード 120T “RS パッケージ”は、左からサイドエアバッグのコネクター (黄色のコネクター)※、シートベルト装着検知のコネクター、そしてコネクターの代わりにゴムカバーが付いています。つまり一番右は空いてます。
※一番左は仕様により設定のありなしがあるため、グレードやオプションの状態では一番右と同じように空きになっている場合があります。
この頃から薄々思っていましたが、一番右はシートヒーター用だろうな~と思ってました。
実際、シートヒーター取り付け作業前にオーリス 120T にお乗りのみん友 (まーしの青リス) さんに別件でコネクター形状調査の依頼を行ったときに、この場所がシートヒーター用であることが確認できました。
https://minkara.carview.co.jp/userid/2758557/blog/44854354/
ということで、シートヒーターのコネクターをここに取り付けることにしました。
ですが、そうなるとうちのオーリスの場合、写真1で分かるようにこの空き地を別の用途…車速感応ドアロックの自作分岐ハーネスのコネクターで使用していたため、ここに取り付けていたコネクターを移設する必要が生じます。
さてどうしようか…。
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その周辺を見渡してみると…空いている横長の穴が3つありました。(写真の矢印で示した穴が3つのうちの2つです。ちなみに黄色はシートヒーター側配線が使います。また写真では手前のシャフトに隠れていますが、中央のシートベルト用コネクターの上あたり…黄色丸あたりに残りの1つがあります。)
また直径が 8mm の穴も1つあります。
よしこれをうまく使おう。
5
まず、既存シートベルト用コネクターの移設から始めました。
まずシートベルト用コネクターを表から裏に移設します。コネクターには過去に買っておいたコネクター用台座 (クランプ) をセット。
これでコネクターを横長穴に固定できるようになるためこの状態にして、一つ前の写真4の赤矢印で示した横長穴に裏側から固定しました。
また黄色の丸で示した黒いクランプをそのまま使うと、黒クランプとコネクターの間に数センチのハーネスの余長が生まれるためこれを緩めてコネクター側にずらします。そうすることで余長が黒いクランプから外側にできます。
シートの上げ下げ、前後のスライドに影響が出るかとも思いましたが、試したところ影響はありませんでした。
あと、問題だったシートヒーター配線側のコルゲートチューブのしなりもヒートガンを使用して強制的に曲げました。
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ちなみに黒クランプは狭いところで再締め付けが難しかったため (余長がツラできれいにカットされていて引っ張れないため) こちらも以前買っておいた新品のクランプを使用しました。(品番も取り外した物と全く同じ品番の物です。)
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あとはそれぞれのコネクターを所定の位置にセットします。
写真はシート側配線を所定の位置にセットしたところです。
それぞれの配線の干渉も無くきれいに収まりました。
でも、このままではシートベルト用コネクターの車体側配線が届きません。
でも、答えは簡単。
車速感応ドアロック取り付け時に作成してこれまでも使用していた自作分岐ハーネスを差し込めば配線は延長できます。
そもそも、この自作分岐ハーネスの存在自体がこの整備手帳で紹介した作業自体を発生させる原因だったわけですが。(仮に一般の方がシートヒーターを同じ手順で取り付けたときは全くもって不要な作業です。)
ということで!
8
コネクターの移設、配線のやり直しが無事に終わりました。(^_^)v
整備手帳を参考に作業をされる場合は、自己責任でお願いします。
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