まとめ記事(コンテンツ)

2016/04/23

自動車ジャーナリストを自称する人たちに想う事(其の弐)

自動車評論家、モータージャーナリストという人たちに我々消費者が何を期待しているか?について、昨日は私見を述べました。まぁご意見は色々とあるやもしれませんが、ボク自身はそう思っているということで、それはそれとして(苦笑)。

一方で個人的な話ですが、ボクはもうかれこれ10年以上も前から彼らの情報を必要としなくなりました。まぁ雑誌は暇潰しのためにたまに買ったりしますし、ネット上の情報もやはり暇潰しに見ますが、ふーん、という感じ。

なぜそうなったか?というと理由は大きくは二つありました。

先ず理由のひとつ目

これは極めて単純明快で、彼らの情報が信用に足るものでは無いと悟ったから(笑)。
いや、笑っちゃいけないんでしょうが、でも事実だからしょうがない(^_^;)。

ご祝儀試乗記、というと何のことだか解かるでしょうか?

自動車メーカーは新型車を発売すると、多くの自動車評論家を招いて試乗会を行います。発売直後なので誰にとってもファーストインプレッション(第一印象)となるワケですが、ここで「良い点はX割増し」「悪い点には目を瞑る」といった試乗記を書くことです。

ボクがコレを初めて目の当たりにしたのは忘れもしないw、まだウブな二十代の頃なので軽く25年くらい前ww
雑誌はズバリ、モーターファン別冊ニューモデル速報「~のすべて」シリーズでした。
ウブな当時のボクはファンであったマツダやホンダのクルマに留まらず、キライなトヨタ車などもライバル車となるため欠かさず購入してました。

と・こ・ろ・が、、、

そうやってバックナンバーが手元に揃うと「あれ?(^_^;)」←真にこんな表情になったと思いますw
と思う事がありました。
正確な時期や車種は覚えていないので、あくまで分り易い例で再現しますが、

数か月前にトヨタのカローラがフルモデルチェンジしたので、「レビン・トレノのすべて」本を買いました。当然のように絶賛の試乗記が書かれていましたし、ライバル比較に当時のシビックやファミリアも出ていましたので、それらとの性能比較を気にしながら読みました。
贔屓のホンダ車、マツダ車がトヨタに「ここが負けている」なんて書かれて悔しい、とかw

最近になってシビックがフルモデルチェンジしたので、これの本も買いました。これにも当然のように絶賛の試乗記があったのですが、ライバル比較に数か月前に発売したばかりのレビン・トレノが登場しました。そしてそこにはシビックの高評価と対比する形でレビン・トレノの「ここがイマイチ」という弱点が明記されていたんです(^o^;)エー?。

慌ててレビン・トレノが主役wの本を読み返してみますが、そんなことはどこにも記述がありません。「問題が無い」と書かれているのでは無く、その部分に対する言及がそもそも無かったのです。
つまり嘘は書いてないw

ライターは忘れもしない、今ではベテランのY.K氏でしたが当時はまだ若手だったと思います。何しろ25年近く前の話なので(苦笑)。

これは当時のまだウブwだったボクにはもの凄いショックで(^_^;)、

何しろ故・徳大寺有恒氏をはじめ、自動車評論家と称する人たちの書く試乗記には絶大な信頼を寄せており、よもや嘘、偽りがあるなどということは夢にも考えていませんでしたので。
何しろ25年近く前の、まだ若造だった頃の話なので(^_^;)

ただ、嘘が書かれたワケではなく、不満点を書かなかっただけだと思い直し、暫くは貴重な情報源でもあったため購入を続けたのですが、興味の対象となるクルマとそのライバルの本を揃えていくと、主役が脇役となって再登場することは一度や二度ではありません。

発売直後の新型車に対しては、ネガティブな評価は出て来辛い。時間を経てライバル車との比較に引っ張り出されない限りはそもそも情報として出て来ない。下手をすると2年後のマイナーチェンジが行われて新旧比較がされない限りは指摘もされません。

そして悟ります。

結局、新車試乗記で真実は語られない。つまりアテにならないということですな(苦笑)。


そして理由のふたつ目

約20年前にサーキットでスポーツ走行する遊びを覚え、数年間ハマった時期がありました。そこで二十代の頃の自分の未熟さ、無知さを思い知ると共に、タイヤの限界、クルマの限界、そして何より自分の限界を体験して、その過程で色々な事を学びました。

一番の収穫は身の程を知ったこと(苦笑)で、ボクがどんなに頑張っても到達出来ない世界、理解できない世界があるのが解ったこと。別にサーキットを走った事があるからといって皆が上手いわけでも速いワケでもない。当り前っちゃぁ当り前の話ですが、平たく言えば、同じクルマでボクより1秒速く走れる人はボクとは違う世界に居るという話で、その世界をボクは想像は出来ても理解は出来ないということ。この後から「目から鱗が落ちる」という経験をしなくなりました。まぁ変な知ったかぶりをすることが無くなったということでしょう(^_^;)。

そんな中で悟ったことなのですが、結論を先に言ってしまうと、自動車評論家が微に入り細に入りクルマに対して付ける色々なイチャモンwが、大半は自分にとってはどーでも良いことだということ(笑)。

ひとつ具体例を今の愛車のアテンザで挙げましょう(^_^)b。

GJ型の初期モデルに2年と10ヶ月乗った後に最新型の同じグレード(25S L Package)に乗り換えたのですが、こちらの大幅改良モデルのプロの試乗記にこんな記載があります。

AutoProveのマニアック評価・試乗記

CX-5、アテンザともに電動パワーステアリングの操舵フィーリングも、従来型に比べ大幅に向上しより滑らかになっている。マツダが掲げる人馬一体により近づいたと言えるだろう。ただしこのように全体のレベルがアップしてくると、今度はステアリング系全体の剛性感が気になり始める。ステアリングコラムやシャフトなども含めたどっしりとした剛性感、安心感が欲しくなってしまう。

電動パワーステアリングの操舵フィーリングは確かに新旧比較ではしっとりという変化はあるものの、「大幅に向上しより滑らか」という表現は個人的には全然違うと思います(^^;)。
しかし問題はそこではなくて下線を引いた部分。ボクは旧型も新型も、ステアリング系の剛性感や安心感に不満を持ったことは一度もありません(苦笑)。

この試乗記を書いた彼の主張が「間違っている」と言いたいわけではないのです。
様々なクルマ、当然アテンザのライバルとなる欧州車にも試乗経験があるであろうライターの経験や相対比較論に於いて、ステアリング系の剛性感や安心感にもう一段の向上の余地があるという指摘は正しいのかもしれません。

しかし現実問題としてボクには全く不満は無く、ハッキリ云ってナニが言いたいのかサッパリ解りません(^_^;)。

つまり、、、

彼の主張が事実だったとしても、それはボクには関係ない(苦笑)。

ということですょ(^_^;)。


これはあくまで一例ですが、例えばスポーツカーの限界領域での性能云々もそうです。

スポーツカーに限らず、現代の自動車は性能がどれもとんでもなく良くなってしまったため、一般道で限界性能を試すことなど不可能ですし、そもそも一般ユーザーはクルマの限界性能を試す腕も機会も度胸もありません(苦笑)。

それがスーパーカーであれ軽自動車であれ、消費者のもっとも注目するところはあくまで日常領域であって、腕っこきのベテランドライバーでなければ味わえないような限界領域は縁が無い、つまり関係ないんですね(^_^;)。

更にw、ボクの場合はホンダ純正チューニングカーたるTYPE Rの所有期間が長かったせいで、おおよそクルマに多くの人が求める標準的な快適性については、ボクのみならずカミさんと夫婦揃って相当に無頓着になってしまいました(苦笑)。
これはあくまでウチの特殊事情ですが、事実として初期型アテンザで多くのオーナーが指摘したリアの跳ね、或いはもう一段の静粛性向上も、我々夫婦には全く不満点では無かったんですね(^_^;)。

以上の通りで

・シロートには感じ取れないような微妙な話は関係ナシ
・そもそもそんな使い方をしない/出来ない領域の話も関係ナシ
・結局自分の価値観に照らした評価は、他人様の評価では量れないから関係ナシ


となれば、まぁわざわざお金を払って情報を得たいとは思いませんわな(^^;)。

加えて、経験豊富な諸先生方であればこそ指摘できる筈の相対比較の結果の弱点にはダンマリを決め込まれてしまうのでは、そんな試乗記にはもうなんの価値も無いワケです。

ボクは商品に対するネガティブ評価が一概に悪いことだとは思いません。むしろ限られた環境での短時間の試乗しか許されない現実のクルマ選びに於いて、経験豊富な第三者の指摘は消費者にとっては重要なチェックポイントになる筈です。そして実際に指摘された通りであったとしても、許容できるかできないか?という話もありますし、そもそも不満に思わなかったとなれば「自分にとっては無視して良い意見」となります。これは決して「評論家の言っている事が間違っていた」ことを意味しません。

クルマ選びは最終的には消費者の決断です。その参考として如何に有益な情報を提供できるか?が自動車評論家の価値を決めるワケですが、少なくともボクにとっては15~20年前を境に、彼らの発信する情報に自分の決断を左右するような重要な情報は何もないと悟って、タダで見る以上の価値が無くなったというワケです。

まぁ以上の経緯はあくまでボク個人のモノですが、類似の、或いは全く別の理由から彼らの情報に価値を見出せなくなった人もきっと世の中には居るでしょう。

昨今の自動車メディアの衰退ぶりを「若者のクルマ離れ」のせいにするのも結構ですが、ボクと似たような経験者がどのくらい居て、それとの因果関係がどうなのか?なーんてことは、当事者の人たちは心配した方がイイんじゃないかなぁー(苦笑)。

次回は昨今の不祥事(?)というか、昨日挙げた事件について、順に深堀ましょうね(^_^;)
Posted at 2016/04/24 04:51:43

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