成人

　本来、昨日の記事タイトル｢式典｣は今日ために取っておくべきだったのかもしれない。
　強烈な寒気に見舞われながらもカラリと晴れ上がった好天の下、各地で成人式が挙行された。

　我が街でも多数の新成人が誕生したようで、街中を往くクルマには、晴着やスーツ・羽織袴をまとった若者の姿が多数見られた。

　僅かばかり景気回復の光明が差すとは言え、私が成人した頃よりも遥かに厳しい状況で社会へ漕ぎ出す君たちに、幸多かれと祈らずにはおかない。



　さて既に不惑を越えた私よりはかなり若いが、今日の主役たちよりは随分年上の世代を対象としたイヴェントを紹介する産経新聞の記事『「30歳の成人式」広がる　“本当の大人”が集い地域活性策を練る　婚活、ビジネスの場にも』に注目。



　成人とする年齢を20歳から18歳へ引き下げる議論が起きている一方で、現在の｢新成人｣の人間的未熟さを指摘する声も大きい。
　式典で暴れるような輩は論外(成｢人｣ではなく｢獣｣または｢物の怪｣)としても、人間の寿命が長期化しているのだから、すべからく成熟する年齢も後ろ押ししているのだ……という理屈は説得力を持つ。

　法律的な｢成人｣は20歳ないし18歳に置くとしても、社会人としては成長の真っ盛り、プライヴェートでは結婚・出産・子育てを迎える頃となる｢30歳｣に、節目となるイヴェントを開くのはとても意義深いことと受け止め、膝を打った。



　｢30歳の成人式｣が記事の通り、異業種交流や婚活の場として活用されるだけでなく、20歳の頃は突っ張っていて、或いは経済的事情で成人式に参加できなかった若者が成長し、改めて晴れやかな｢デビューの場｣として参列できる間口の広い式典になって欲しいと思う。