対照

　スポーツの秋。
　度々戦況をお伝えしている学生野球以外にも、ラグビーの好カードが続いている。
　神宮外苑周辺にお詳しい方はご存知かと思うが、学生野球の聖地・神宮球場は、ラグビーの名勝負が繰り広げられてきた国立競技場および秩父宮ラグビー場に挟まれて位置している。東京六大学野球と平行して、母校ラグビー部の試合が行われている場合などは、そちらも気になって仕方がない。


　国立競技場は来るべき東京オリンピックに向けて永い眠りに就いたが、秩父宮では本日1300時より関東大学ラグビー対抗戦グループの慶應義塾大－青山学院大、1500時より同じく早稲田大－筑波大のマッチが開催されていた。


　秩父宮ラグビー場の国旗およびチーム旗の掲揚台は、ちょうど神宮球場の三塁側スタンド裏に位置しており、一塁側スタンドもしくは三塁側スタンド最上段から望める旗によって秩父宮ラグビー場で試合をしているチームが判別できる。

　今日の秩父宮ラグビー場には、神宮球場の第一試合･明治大対早稲田大～第二試合・立教大対慶應大の試合序盤まで慶應義塾大の旗が、第二試合中盤以降は早稲田大の旗がダイナミックにはためいているのが確認できた。
　慶應大および早稲田大の学生・OB・関係者各位は、両競技の試合進行を睨みながらの観戦となったことだろう。


　ラグビーは順当に、慶應大と早稲田大が勝利。
　しかし対照的に野球の方は、早稲田大が明治大に1安打完封負け、慶應大は繰り出すピッチャーが立教大に撃ち込まれて6失点し、両チームとも連敗＝勝ち点を献上してしまった。

　現時点で勝ち点2の同点首位に立つ明治大・立教大は次週（第4週）が空き週で、つまりは3位以下のチームで星の潰しあいとなる。早くも優勝候補が絞られつつある気もするが、明治大は既に連敗記録更新中の対東京大戦を消化しているのに対し、立教大は休養明けの次々週に残している。残る対戦チームの与し易さ・星取勘定の面では、立教大優位か。



　ちなみに明治大・立教大ともにラグビー部は関東大学ラグビー対抗戦グループに属するが、今日は両校の対戦が上柚木公園競技場（東京都八王子市）で開催され、明治大が92－0で圧勝。古くからの明治大ラグビーファンには長期低迷状態と嘆かれつつも、対抗戦グループ一部に復帰したばかりの立教大が敵う相手ではなかったようだ。


　東京六大学野球秋季リーグで明治大－立教大のカードが組まれるのは、このままでは実質的な最終週となってしまうかもしれない早慶（慶早）戦前の第7週。
　さて神宮球場での勝負の行方は、どうなることやら。

　「紫紺」の明治大／「紫に十字」の立教大と、共に紫をスクールカラーとしている。
　『紫合戦』が今から楽しみである。