戮力

　4日間の闘病を終え退院した日に、スポーツ紙・報知新聞が運営するニュースサイト「スポーツ報知」の配信記事から『【大学選手権】長嶋さんも感激！“御前試合”で立大が日本一』に歓喜す。

　球界を代表する往年の名選手・長嶋茂雄氏が母校・立教大側に居ては、その長嶋茂雄によってジャイアンツに引き上げられた原辰徳氏が関係(客員教授)している国際武道大側としてはプレーしにくかったろう。

　ミスターの御前である、空気を読め……と有形無形のプレッシャーが及んでいたかも知れない。
　やや無理な解釈をすれば、国際武道大は長嶋氏の出身地である千葉県のリーグ代表であり、真剣勝負の結果としてどちらに転んでも、ミスターの顔は立つ。



　下らないゲスの勘繰りはこの辺りで収め、圧倒的な打撃力／安定した投手力で栄冠を勝ち取った、麗しき健児の健闘を率直に讃えたい。

　最高殊勲選手は、弊ブログが初戦の段階で注目選手に挙げた大東(4年・長良高)で、私のアマチュア野球批評力が誤っていないことが証明された(笑)。

　また個人的に辛い状況に追い込まれながらも、日々回復を実感するのと並行して、延長タイブレークや息詰まる投手戦をモノにしてトーナメントを勝ち上がり、晴れて退院と同じ日に日本一となった爽やかなピンストライプの闘いを、私は末永く記憶に留めるだろう。

　今年のチームスローガン「戮力同心（りくりょくどうしん＝力と心を一つに合わせること）」にピッタリの闘いぶりで、行く手に敵なしだった春の立教健児よ、おめでとう。






芙蓉の高嶺を雲井に望み
　紫匂える武蔵野原に
　　いかしくそばだつ
　　　我等が母校
見よ見よ立教
　　自由の学府

愛の魂正義の心
　朝に夕べに鍛えつ錬りつ
　　邦家に捧ぐる
　　　我等が母校
　見よ見よ立教
　　自由の学府

星経る幾年伝統うけつ
　東西文化の粋美をこらし
　　栄光輝く
　　　我等が母校
　見よ見よ立教
　　自由の学府