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2018年07月21日 イイね!

配給

配給 老舗鉄道専門誌「鉄道ピクトリアル」の最新号『【特集】配給電車』に注目。

 今日は鉄道専門誌の9月号発売日。例月購入している「鉄道ファン」「RMM」に加え、冒頭の「鉄道ピクトリアル」を表紙買いしてしまった(笑)。


 「配給」と聴けば、一般的には戦時下における食料品・生活物資の供給を想像されるかもしれない。
 鉄道における「配給(列車)」は、業務上必要な物品の、部内関係機関への組織内配送(列車)であり、自動車運送で言うところの「白ナンバートラック」に相当する。


 一般的には専用の貨車やコンテナを用いて機関車が牽引することが多いが、通勤電車網が発達している関東・関西にだけ、車体の過半に無蓋部分を設け「貨車然」とした専用の電車が運行されていた。
 よってお住いのエリアによっては、「なんじゃこりゃ」「そんな電車見たことない」という方が多かろう。

 実は長く東京近辺に住んでいる私でも、鉄道関連のイヴェント以外で実車を見たことが無い。
 運行頻度がそれほど高くなく、ダイヤを把握して待ち構えていないと目撃することができない珍しい列車および車輌だった。


 趣味的な興味の中心となる、車輌のスペックやデティールの解説に加えて、配給電車が運行されるに至った背景を分析している部分に、老舗専門誌のクオリティを感じる。

 多数の通勤電車が雁行する大都市線区に、脚の遅い機関車牽引列車を割り込ませられない点、電車区では機回し(折返しに際し、機関車の連結位置を変える作業)ができない点などが、具体的かつ現実的な理由として存在した。
 更に当時の国鉄組織の体質にまで踏み込んで、やや下に見られていた電車区職員が、格上の機関区職員に物品の配送を依頼したくなかった事情を紹介している。

 まるで旧軍における陸・海の対立から、陸軍自ら兵員輸送および強襲揚陸用の艦船を整えたり、同じ型の航空機エンジン乍ら陸軍機と海軍機とでは部品の互換性を欠いていた点などと通底するエピソードのように読め、失笑してしまった。



 32両もの仲間がいた最新の「クモル145/クル144」も、既に大多数が廃車されて残るは向日町で入換作業に従事する1編成2両のみとなった。
 営業用の車輌に比べれば、走行距離の伸びは少なかったはずで、解体処分は勿体なかった印象が強い。

 無蓋部分が大きく、加えて重量物搭載のため台枠を強化した車体構造を活かす方法は、他にも無かったか。
 関東地区における配給電車は、駅構内のエスカレータ整備工事に関連して、長大かつ重量のある材料を駅ホームに直接持ち込む運用が最後だった。
 バリヤフリー関連施設やホームドアの整備など、同じような工事は今後も続くことが予想され、活躍の場面がゼロになったわけではない。

 あおり戸部分に小改造を施して、倒した状態でホームとのギャップを埋めるスロープとなるようにすれば、自動車をそのまま積込むことができそうだ。
 皇族の地方行幸に際して使用する大型リムジンの輸送や、クルーズトレインを利用する富裕層の自家用車を、旅行先へ運搬するサーヴィスなどに使えないか。
 電車であれば、御召し列車やクルーズトレインに併結して運行することもできる。


 富裕層を相手にするなら、いっそのこと編成丸ごと大改造して、モーターを搭載しノイズが大きいクモルには自家用車を搭載、動力無しで静かなクルの無蓋部分はガラスルーフのテラスにして鉄路上の別荘?スィートルーム?ペントハウス?に誂え、利用客の要望に応えてクルーズコースを設定する……などは如何だろうか。


 日頃、利用するどころか、見掛けることすら滅多に無かった車輌にして、こんなにも想像力をかき立て愉しませてくれるところに、「配給電車」の魅力の源泉がある。
 ご興味を持たれた方は、書店々頭ででもご一読を。



Posted at 2018/07/28 13:20:47 | コメント(1) | トラックバック(0) | 鉄道 | 日記
2018年07月05日 イイね!

端緒

端緒 全国紙・朝日新聞が運営するニュースサイト「朝日新聞DIGITAL」の配信記事および動画から『東武東上線で停電、6時間半運転中止 徒歩で乗客誘導』に注目。

 私は下車した後だったので直接影響はなかったが、我が家のママが他社線への迂回を強いられた。
 猛暑でクーラーがフル稼働していた、或いは瞬間的に加速する電車が重なって電力需要が限界を超えたなど、多々悪条件が重なってのことと推察する。しかし、一旦送電を再開した後に、変電所の境目で停止していた電車が原因で、再びブラックアウトしたのはいただけない。


 電化路線の電力供給は、十数キロ~数十キロ毎に配置された変電所から行われていて、その境目を通過する電車は、過大な電流が流れないよう一旦動力を落し、惰性で通過しなければならない(新幹線の場合はあまりに高速のため地上側で切替え)。
 ゴムタイヤで走る自動車と異なり、極めて摩擦抵抗の少ない鉄のレール&車輪で走る鉄道車輌は加速しっぱなしということはない。許容される最高速度に達したら、あとは勢いで次の駅まで走ってしまうのが一般的で、そう珍しい操作ではないが、該当する区間には注意を喚起する標識が掲げられていて、運転士はその区間での加速や、止むを得ない事態を除き停止しないように運行する。

 JR東日本でも同様の事故(電車側のパンタグラフが焼損)で長時間運休が発生しており、鉄道会社間で教訓が共有されていない。
 長期的には立体交差化して踏切道を解消する/変電所を増強するといった対策が求められるが、乗務員の非常時対応についても、給電システムを理解するところから改めて見直す必要があるかもしれない。


 もう一つ、沿線住民の非行も糾弾されるべきだ。
 事故の端緒となった踏切での安全確認とは、直前横断した車輌もしくは人体に監視装置が反応し緊急信号を表示、視認した運転士は一旦列車を停止させ、踏切手前まで徐行・また停止して異常無きを確認した後に、運行再開する手順を指すものと推察する。

 直接のきっかけとなった東武練馬駅前後の踏切は、直前横断が多く、私の記憶だけでも今年に入ってから片手に余る回数、乗車中の列車が一旦停止を強いられた。

 冒頭、今朝の私は影響がなかったと記したものの、実は一時間前に乗車中の列車が、成増駅北側の踏切で直前横断があり急停止している。

 一度安全確認があると、余裕の無い朝のラッシュ時間帯はダイヤが乱れて回復せず、更に踏切道の閉塞が長引き、また別の直前横断を招いたのではないか。
 だとすれば、事故の端緒は遥か前に、別の踏切で起きていたことになる。


 真面目に踏切待ちしている歩行者・ドライヴァーに、更なる退屈をもたらすのみならず、列車ダイヤを乱し事故を誘発する危険な直前横断は、厳しく取り締まられねばならない。

 警察のパトロールや立哨に加え、居合わせた善良なる市民も、直前横断をした手前勝手な愚か者の特徴を記録し、遺漏なく通報願いたい。



Posted at 2018/07/06 07:29:20 | コメント(0) | トラックバック(0) | 鉄道 | 日記
2018年06月29日 イイね!

防御

防御 時事通信社のニュースサイト・時事ドットコムの配信記事から『新幹線に盾など配備へ=JR東海、殺傷事件受け』に注目。

 許し難い無差別テロ事件の発生を受け、再発防止策の検討に加えて、発生した後の対応を充実させる具体案が出てきた。
 概ね納得のいくものであり、乗客・乗務員の防御に万全を期するためにも、早急に進めていただきたい。
 但し、一つ追加の提案を申し上げる。


 そう広くは無い車内に、盾を備えておくとなると相応のスペースを食う。
 また、安易に格納場所から取り出せるようだと、テロリストの防御用に転用されかねない。

 例えば乗務員室の扉を、炭素繊維など軽量かつ強靭な造りとし、異常発生時には乗務員が簡易なツールを用いて短時間で外せるようヒンジに工夫を施して、盾に用いてはどうか。
 普段はドアとして機能していれば、格納スペースを確保する必要はなくなる。

 また、扉で仕切られたスペースへ退避した場合にも、テロリストの襲撃を跳ね除ける有効な防御手段となりうる。



 これから量産が始まる新型車輌・N700Sの設計を至急に変更し、製造段階から「盾」を装備して戦列に入れば、普及も早かろう。

 安全とサーヴィスを両立すべく、JR各社には更なる尽力を願う。




Posted at 2018/06/29 21:27:01 | コメント(0) | トラックバック(0) | 鉄道 | 日記
2018年06月17日 イイね!

瑞風

瑞風 全国紙・朝日新聞が運営するニュースサイト「朝日新聞DIGITAL」の鉄道関連コンテンツ”テツの広場”配信記事から『新旧トワイライトが初対面 瑞風1周年で京都鉄道博物館』に注目。

 鉄道ファンとしては、これ以上無い佳き光景である。
 日本海沿岸を雁行していた最高級列車の系譜を、実物で示しているのだ。

 欲を言えば、常設展示のEF58-150に特急「日本海」、クハ489-1およびクハネ581-35に特急「白鳥」のヘッドマークを掲げ、歴史的変遷を更に遡ってほしかった。


 京都鉄道博物館は本線とレールが繋がっており、その機能を活かした展示である旨が記事で紹介されているが、事はそう簡単ではあるまい。

 現役車輌は日々の運用の中で、潤滑油混じりの煤煙や、ブレーキングに際して撒き散らされる鉄粉に塗れ、相当に汚損する。
 そのまま屋内展示に持ち込んでは、観覧者の衣服を汚すなどして苦情を喚起しかねない。
 搬入前には、かなり手を掛けて洗浄・清掃をしたはずだ。

 また保存車の方は、逆に日頃は全く動いていないため車軸部分の潤滑が上手くいかず、固着してしまって動かせなくなることも考えられる。
 こちらも、かなり手を掛けた継続的な保守作業が必要である。


 それらが問題なく消化できた結果が、まるで1/1の模型を動かしているかのように楽しい京都鉄道博物館における入換作業と、奇跡的な新旧トワイライトの展示になった。



 大掛かりな車輌入換が必要になるような展示でなくとも、博物館近傍の側線に、現役の車輌が来てくれるだけで、それが「特別展示」にもなる。

 さいたま市の「鉄道博物館」では、車輌のメンテナンス工場(JR東日本・大宮総合車両センターおよびJR貨物・大宮車両所)に隣接しており、博物館の敷地まで試運転線が伸びていて、新型車輌のお披露目などにも使われる。

 京都鉄道博物館でも、もっとライトに「あの列車が博物館近くまできてくれました!」的な展示が増えればいいのでは、と考える。 
 


 なお、新旧トワイライト並列を演出した「TWILIGHT EXPRES瑞風特別展示」は昨日・今日の2日間限定。
 現役の人気車輌ならではの慌ただしさだが、今後も折に触れ博物館へ来訪してほしいものだ。





Posted at 2018/06/17 22:49:24 | コメント(0) | トラックバック(0) | 鉄道 | 日記
2018年06月15日 イイね!

前端

前端 クオリティの高い鉄道関連記事の発信が多い老舗有力経済誌・東洋経済が運営するサイト「東洋経済ONLINE」の配信記事から『新幹線、血を付けたまま走り続けた異常事態~なぜ小倉駅を発車?「台車亀裂事故」とも酷似』に注目。


 車体の破損状況を見るにつけ、超高速で疾走する新幹線が、人体を粉砕・車体下部へ巻き込みながら轢過、肉体の一部と血液が進行方向左側へ流れ去ったした様が想像でき、背筋が寒くなる。

 一方で「なぜ運転士は気付かなかったのか」「もっと早く運転士が列車を止めるべきだった」との批判が渦巻いているが、東洋経済の記事にもある通り、この事故に関して運転士を責めるのは酷である。


 ハシブトカラスやトビなど、比較的大型の鳥類と激突することはままあり、その瞬間を乗客が認識することはないが、ホームで列車待ちの際など、前面に付着した血飛沫を見掛ける。

 明らかに手足や頭部ですね、という部分がフロントガラスへ向かってきたのならともかく、本来人の侵入が想定されない場所で衝突音がしても、「あぁ、またニブい鳥が当たったか」ぐらいにしか感じなかった可能性があるし、仮に衝突場所がトンネル内だったとしたら、狭い空間内で大きく反響しただけとも受け取れる。前端部の破損も、血液汚れも、深く腰掛けた運転席からは視界に入らない。

 対向列車の運転士が気付き、当該列車が止められたとのことで、決してJR西日本の鉄道マンが須らく、漫然と異常事態を見過ごしていたわけでないことが証明されたが、その前に小倉駅で駅員が異常を確認し、運転抑止を即断すべきだったと考える。




 個人的な分析では、むしろ問題は衝突後の対応よりも、軌道への侵入を許したことの方ではないか。
 人体を粉々に弾き飛ばして前端部が壊れ、血飛沫を浴びたぐらいで済んだのは、実は僥倖なのかも知れない。


 法律で立入りが禁止されている新幹線軌道上に、明白に衝突する状態で佇んでいた愚かな自殺志願者と、原理主義的思考が結びついていたとしたら、肉体には大量かつ強力な爆発物が巻かれていただろう。
 衝突の衝撃で爆発しただけでも大変なことになるが、最後の知略を巡らし遅発信管を用いれば、轢過してカンマ数秒後に炸裂し先頭車の台車を破壊、超高速での脱線転覆事故に至っていた可能性もある。

 更に自殺者やその同調者が、ターゲットとした列車の停止地点を予測し、避難する乗客乗員や、救援活動に取り掛かる消防・警察への攻撃を目的に、他にも多数の爆発物を仕掛けていたとしたら被害は更に拡大する。
 人的被害は勿論のこと、トンネルや橋梁などインフラの破壊も免れ得ない。


 
 かくも危険な事態が予測される今回の事故に際し、運転士個人を責めても全く意味を為さないことは、ご理解いただけるだろう。

 鉄道マンの安全意識を向上させることと並行して、重要インフラを管理する立場に在る企業として、不審者の侵入を許さない管理体制の構築を求めたい。




Posted at 2018/06/16 09:34:33 | コメント(1) | トラックバック(0) | 鉄道 | 日記

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何シテル?   04/18 19:29
 建設業界で禄を食む文系出身(経済学専攻)のプロフェッショナル・エンジニアが、愛車整備・政治経済・文化学術・スポーツそして土木施工の現場で日々記した野帳を公開し...
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