• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

midnightbluelynxのブログ一覧

2012年12月13日 イイね!

隧道

隧道 今日は社内研修会があり、午後の90分間を研鑽に費やした。
 研修会と言っても参加を強制されるものではなく、その時間帯に手が空いている職員であれば自由に参加してよい。

 私が生業とする建設コンサルタントは、取得した資格を維持していくためにも、また実務を遂行する上でも継続的な研鑽が欠かせない。有料の外部講習会に参加したり、高価な書籍を購入・読書することももちろん研鑽になるが、研鑽の機会を勤務先が無料かつオープンな形で提供してくれるのだから活用しない手はない。

 ちなみに研修参加者と講師にはポイントが付与され、そのポイントを公的に申請・登録することで資格保有者として社会的使命と責任を果たしていることを証明してもらうとともに、一定以上のポイント累積が資格を更新する際の絶対条件となる。


 
 今日のテーマは、トンネル。講師はトンネル技術者上がりのヴェテラン職員で、実際に掘削現場に入っていた専門家ならではの視点でトンネル工事、またはトンネルの構造について解りやすく解説して貰えた。

 個人的にも弊ブログ「おすすめスポット」のコンテンツで『鍋立山トンネル』をアップしているが、膨張性地山の圧し戻しで月進(1箇月当たりの掘削長さ)がマイナスを記録した珍しい例として、研修でも紹介があった。



 トンネルといえば、世間的に話題となっているのが中央自動車道・笹子トンネルの天井板崩落事故。今回の研修でも、余談としての扱いながら触れていた。


 講師が把握している話では、トンネル本体を施工した会社と、天井版を施工した会社は異なっていたのだそうだ。恐らく天井板を含む換気設備・装置の整備は、トンネル本体工事とは別工事で発注されたのだろう。

 トンネルそのものは半永久的にもつ構造物として施工されるが、天井板の施工状況を見ると恒久的に安定した強度を維持できるものか疑問が残る接着剤(ケミカルアンカー)を用いるなど、「トンネル屋」の目から見てちぐはぐな印象を受けた、という。

 もし天井板部分がトンネル本体と一体で発注されていれば、天井板を吊るすためのアンカーボルトを、トンネル本体の鉄筋に引っ掛けて埋め込むなど、より強固な構造とすることができたかもしれない。
 事故の直接的原因が点検の怠慢や構造的欠陥・施工不良にあることは間違いないだろうが、発注形態など事務的な部分にも遠因を求められそうだ。


 
 土木の世界の奥深さと、今まさに現在進行形の問題を一度に理解できた、充実の研修会だった。 







Posted at 2012/12/14 01:34:09 | コメント(2) | トラックバック(0) | | 日記

プロフィール

「育児 http://cvw.jp/b/1043160/47663127/
何シテル?   04/18 19:29
 建設業界で禄を食む文系出身(経済学専攻)のプロフェッショナル・エンジニアが、愛車整備・政治経済・文化学術・スポーツそして土木施工の現場で日々記した野帳を公開し...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2012/12 >>

愛車一覧

メルセデス・ベンツ Gクラス カブリオ メルセデス・ベンツ Gクラス カブリオ
 G320カブリオ(V6・ミッドナイトブルー)を愛車にしています。  息の長いGクラスで ...
その他 その他 その他 その他
 サントレックスの軽規格折りたたみトレーラーです。以前所有していたキャンピングトレーラー ...
メルセデス・ベンツ Gクラス ジュラシックワールド・オフィシャル (メルセデス・ベンツ Gクラス)
G550 as a movie star! Coming soon.
メルセデス・ベンツ Gクラス ドイツ連邦軍多目的車輌「ヴォルフ」 (メルセデス・ベンツ Gクラス)
 ドイツ連邦軍が1989年~1994年にかけて10,000両以上もの大量調達を果たした軍 ...
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation