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　NHKのニュース番組「おはよう日本」の本日0600時台に視聴したコンテンツ『ミャンマーの鉄道を日本が支援』に注目。


　我が家のビルトインガレージには、私設の鉄道博物館とも言えそうなコレクションが飾られているが、その中にディーゼルカーのブレーキシューがある。

　石川県の第三セクター・のと鉄道が保有していたレールバスのもので、車輌本体は廃車後にミャンマーへ輸出され、現在でもヤンゴン周辺で使用されているらしい。

　日本の中古車輌が多数導入され活躍していることは趣味誌等を通じて存じ上げていたが、NHKの報道は更に踏み込んで、JICA（国際協力機構）を通じて派遣されたJR東日本の保線技術者が現地職員の技量向上に尽力している様子が紹介されていた。


　華々しく高速鉄道を売り込むのは中国や韓国にもできるだろうが、対価を求めることなく、こういった地道にして緻密な支援や技術移転をできる国は、我が国を置いて他にないものと誇りに思う。



　それにしてもミャンマー国鉄の軌道状態は、素人目にも極めて劣悪。
　日本でトンネル工事施工に際し敷設される仮設のトロッコ軌道のほうが、遙かにグレードが高く保守管理の状態も良い。

　ヘルメットを被った建設作業員の移動用としても使えないようなレヴェルの、うねったレール・スカスカのバラスト（=敷砂利）・浮き上がった枕木で構成される軌道上で、日々旅客輸送が行われていることに戦慄すら覚える。

　日本の中古車輌たちも、鉄道ファンとしては懐かしさを禁じ得ないが、一方で軌間を調整する（日本1067㎜→ミャンマー1000㎜）ため車軸の切断および溶接の工程を経ており、劣悪な軌道で長期間使用されれば折損し大事故を起こす危険性が潜んでいる。
　当面は費用の面から現行の手法を容認せざるを得ないとしても、将来的には脚回り(最低限車軸だけ）を新品で更新する必要があるように思う。

　ニュースで扱われていた保線技術の向上と併せ、総合的かつ息の長い支援が求められている。



　なお、スタジオで原稿を読んでいた近田雄一アナウンサーは、ニュースの最後で自身も鉄道ファンであることを告白していた。
　そういえば語り口が楽しそうだったなぁと合点がいった次第。
　伝える側も受け止める側もハッピーな、いいニュースだった。