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2016年09月06日 イイね!

扉体

扉体 全国紙・読売新聞が運営するニュースサイト「YOMIURI ONLINE」の配信記事から『開口部広く大幅軽量化、JR東が新ホームドア』に注目。

 紹介されているJR東日本の新マシン開発に関し、その技術力や心意気をとやかく申し述べるつもりはないのだが、見た目の印象が少なからず心許ない。
 視覚障がい者が転落する危険はほぼ排除できるだろうが、扉体下部の隙間が大きすぎる。これでは好奇心旺盛な子どもが潜り抜けたり、自殺者が這い出す可能性を排除できないのではないか。

 もう一工夫をお願いしたいのと併せ、完成品が仕上がったら鉄道会社の壁を越えて水平展開してもらいたい。
 仮に自社独自開発の途上だったとしても、佳い製品であれば他社開発製品であろうと積極的に受け容れるべきだし、供給側も利益確保は開発経費の回収+αに留め、出来る限り安価な供給に努めてほしい。

 乗客の安全よりも、企業の片意地やエゴを優先させてはならない。



 ところで常々疑問に思っているのだが、なぜ日本のホームドアは、大人の胸程度の高さで、自立するタイプのみが開発されているのだろうか。

 東京メトロ南北線で採用されている、ホーム全体を覆う壁体のようなタイプは、安全性の高さだけでなく空調効率も大幅に向上して快適な反面、設計段階から組み込む必要がある・費用が嵩むといった問題がある。

 一方で現在主流のタイプは、置いただけでは明らかに安定を欠く奥行きが薄い重量物(軽量化したといっても1基250kg)を、ホーム端部に集中配置するのだから、固定方法を工夫しなければならないのと同時に、ホーム構造物の強化が必須になってくる。



 韓国や中国では、壁体タイプながら部材が軽薄・簡素な構造のホームドアが普及している。
 日本におけるラッシュ状況に耐えられるか、強度面で不安があるが、道路に配置されている歩車道分離柵のようなプロテクタを併用すれば、意外に安上がりで使い物になるかもしれない。

 また、ホーム床面に固定する方法に拘るのではなく、頭上に梁を通して扉体をぶら下げる方式はどうだろうか。床面には扉のガイドレールのみを敷き、直接的に装置の重量を受けない構造(扉体が吊られる梁の柱は、ホーム床を貫通して別途基礎を置く)にすれば、ホーム構造物の大幅強化を施さなくても済む。
 ホームドアの柱に耐震補強の役目を持たせれば、ホーム上屋やトンネルの防災対策にもなり、トータルで費用を大幅に節減できよう。



 新設や大規模更新であれば、建築や接客設備または信号設備の分野でホームドアを設計・施工する現状から一歩ステップアップし、車輌と一体化したシステムとして整備する段階に来ているように思う。
 イメージとしては、水平移動するエレベーターだ。エレベーターはシャフトのドアと、かごのドアが一体で設計・施工される。同様の手法で、車輌の新製・更新とホームドアの設置ができないものか。
            

 現行のホームドア整備スキームを、ただ単純にトレースしていくのではなく、他業種や海外にも範を求めて、利用者の安全性を向上させるべく自由な発想で開発や調達を進めてほしいと願う。



Posted at 2016/09/07 18:04:07 | コメント(0) | トラックバック(0) | 鉄道 | 日記

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