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2016年09月24日 イイね!

快闊

快闊 全国紙・産経新聞が運営する関西版ニュースサイト「産経WEST」の連載コラム【昭和クルマ列伝】から『韓国に救われた三菱「デボネア」 22年間放置された「走るシーラカンス」』に注目。

 元々はフランス語に由来する英語の形容詞「debonair」(明るく礼儀正しいさま、快闊さ)から名付けられたクルマは、殆ど市中で売れなかった台数の少なさと、一方で異様に高い知名度とのギャップが最も大きいモデルなのではないか。


 しかし、クラシカルな初代はともかくとして、FF化されて以降の2代目・3代目デボネアについては、個人的に「希少車」の印象がない。
 記事に在る通り、韓国・現代自動車の「グレンジャー」は大ヒットモデルとなり、頻繁に訪れるソウル市内では日本におけるトヨタ・クラウン並の頻度で見掛けたものだ。

 高級セダンとして法人向けの販売だけでなく、マイカー需要もそれなりに大きくて、かつ人気があったと聞く。韓国マーケットには上手くフィットしたのだろう。


 「デボネア」に限らず、モノコック化される前の「パジェロ(=ギャロッパー)」や、2代目の「シャリオ(=サンタモ)」など、現代自動車がライセンス生産した三菱車は数を減らしつつあるが、まだまだ市中に残っている。
 工場が立地する愛知(岡崎)や岡山(倉敷)よりも、むしろ三菱車(のコピー)に出逢う確率は高いかもしれない。



 かつてはクライスラーと蜜月時代を築き、そのクライスラーを呑み込んだメルセデスとも提携を果たし、アジア市場では今も一定のプレゼンスを誇る三菱自動車であるが、世界を股に掛けた連携は既に頓挫し、じり貧状態に在ることは否めない。

 メルセデスとの提携解消の引き金となったリコール隠し、そして先ごろ発覚した軽自動車の燃費不正、更に燃費再測定におけるデータ操作など、そもそも自動車メーカーの体を成していないのではないかとの不信感が、三菱車をユーザーから遠ざけている。

 
 ここは恥を忍んで、弟子筋にあたる現代自動車に首を垂れ、4代目デボネアを調達した際のように製品を融通して貰う、即ち自社生産および開発を放棄してしまった方が、日本のマーケットおよび国境を超えた自動車業界の振興には有為……と言われ兼ねない。

 デボネアが辿った運命を、その生産メーカーがまさかトレースしてしまうのか。
 もはや遅きに失した感はあるが、岡崎・倉敷など企業城下町の衰退を招かぬよう、最大限の尽力が求められる。




 ところで「シーラカンス」の称号は、果たして「デボネア」に授けて良いものか。
 最初のパートタイムモデルから数えて37年、フルタイムモデルにスイッチしてからも27年、基本構造を変えずに生産され続けている恐竜級に古臭いクルマが、どこかにあった気がするのだが。






Posted at 2016/09/24 23:54:24 | コメント(2) | トラックバック(0) | 自動車 | 日記

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