midnightbluelynxのブログ一覧

　全国紙・読売新聞が運営するニュースサイト「YOMIURI ONLINE」の配信記事から『「宮崎では普通」体操帽に校章、識者「珍しい」』に注目。

　全国的に私学では当たり前のことであろうが、面白い地域性が炙り出されて、非常に興味深い。
　佳き着目点であると、率直に読売の記者を評価したい。


　恐らくは、人生で最初に集団に対する帰属意識を持つのが小学校であろう。
　行事に際して掲げられる「国旗」、斉唱される「国歌」も、集団帰属意識を定着させる装置ではあるが、如何せん対象が広汎に過ぎ、子どもの認識としてピンと来にくい。

　学校のシンボルを常に意識することで、自律性や道徳観に裏打ちされた、健全な帰属意識が育まれればいいのではと期待する。


　しかしこの地域性も、将来的にはどうなっていくものかと不安を抱く。

　少子化で公立学校の統廃合が進められており、いずれ幾つもの校章が過去帳入りしてしまう。
　学校の統合は、対象の学校を全て一律廃止→新しい学校を創設という体を採ることがあり、統合後の校舎として残っても、学校名や校章は別のものに差し替えられる。

　宮崎県内の各校々章も、廃校で消滅したり、統合で新設された学校では簡略化で体操帽に附さなかったり…となる可能性もある。



　私自身、高校・大学と学生服の徽章など校章入りのアイテムを持っているが、小中のものは手許に残っていないし、そもそも小学校と最初の中学校は統廃合され消滅してしまった。

　宮崎で同様の状態に至ったとしても、子どもたちには是非、自分が通った学校のシンボルを忘れぬよう、体操帽を大切に保管してほしいものだ。