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midnightbluelynxのブログ一覧

2015年12月06日 イイね!

排水

排水 全国紙・読売新聞が運営するニュースサイト「YOMIURI ONLINE」の配信記事から『JR横須賀線で運転見合わせ…排水装置の故障で』に注目。

 輸送の面では、比較的利用者の少ない休日であったことが不幸中の幸いだった。
 しかしインフラの維持・保全や、危機管理の面では大きな問題が顕在化したと言える。


 実は東京の地下では、地下水がもたらす構造物への影響が懸念されている。



 かつては工業用水として井戸から地下水が大量に汲上げられ、水位低下から地盤沈下を惹き起こした。
 建物が相対的に浮き上がって玄関と道路に高い段差が生じたり、湾岸部では海水面より標高が低い地域が広がったため、国は厳しい汲み上げ規制を布き、地下水の涵養を促すこととした。

 規制が奏功し水位は順調に回復、地盤沈下が抑制された……までは良かったが、地下水位が下がった状態で建設されていた地下構造物には、防水対策が不十分だったものが多く、大量の漏水に悩まされることになってしまった。


 ただ、漏水はポンプアップすれば排出できるし、地下水そのものも積極的に活用されている。
 横須賀線のトンネル内や、品川以西の東海道線線路際に、青く太いパイプが敷設されているのをご存知だろうか。

 このパイプは品川区の立会川へと導かれていて、まさに横須賀線のトンネル内へ湧き出た地下水を、汚濁著しい都市河川の水質改善に役立てるのと併せ、下水として処理していた以前には年間2億円もの負担を強いていた下水道料金を節約している。。
 同様に、東北新幹線の都心地下区間から汲上げられた水は、上野の不忍池に注いでいる。

 山岳トンネルでは、上越新幹線・大清水トンネルから湧き出た清冽な水を、JRの子会社が飲料に加工して販売しているのは余りに有名。
 このような活用が見込めないなら、後からでも防水対策を施して、漏水を封じ込めることは可能だ。
 

 より深刻なのは、構造物全体が地下水に沈んだ状態となって浮力が生じ、トンネルがずれ破壊される惧れがあることだ。



 今回事故があった区間の北にある東京駅の地下ホームでは、130本のグラウンドアンカー(先端を固い地盤に打込んだ数m~数十mもの鋼線の束)が仕込まれていて、トンネルが浮き上がるのを防いでいる。

 また東北新幹線・上野駅では、3万7,000トンもの鉄板・鉄塊を重石として敷き詰めた上で、更に固い地盤へ長い鉄筋を650本挿入して、持ち堪えている状態なのだ。



 今後、汲上げ規制が緩和されて、地下水位が再び低下することは考えにくく、東京の地下インフラは、永続的に高い地下水位に曝される。

 大地震の発生など激甚な災害により、電力供給が長期停止する・排水機器が故障し復旧が儘ならない事態に陥る可能性を否定し得ない。
 相互乗入れや連絡通路でネットワーク化されている東京の地下インフラは、然程時間を要さず漏出した地下水に没してしまうだろう。

 出入り口が崩壊するなどして、地下に閉じ込められた人々の運命を想像すると、背筋が寒くなる。



 短期的には排水機器のフェールセーフ化を、長期的には漏水を防ぐ対策を、JR始め地下インフラを管理する企業・当局には計画的に進めてもらいたいものだ。





Posted at 2015/12/06 17:48:08 | コメント(1) | トラックバック(0) | 鉄道 | 日記
2015年12月05日 イイね!

踏違

踏違 昨日・一昨日に引き続き公共放送・NHKのニュース動画サイト「NHK NEWSWEB」の配信コンテンツから『骨とう市の会場で車暴走 6人けが』に一考す。

 ドライヴァーは71歳と聞き及び、これも老人の不始末か、或いは、それを論ってまたもブログ主は乱暴な理屈を展開するのか……とお見えの各位は思われるかも知れない。
 しかし、今日は努めて冷静な(!)文面にしたいと考える。



 JAFなど自動車関連の諸機関が分析したところに拠れば、アクセルとブレーキの踏み間違いが原因と推定される事故は、世代に関係なく発生している。

 実は私も、20代の頃に何度か経験している。
 ただし、ブレーキのつもりでアクセルを踏んだのではなく、その逆。
 駐車場から出ようとして、クルマが進まんなぁ~何でだ?と操作を再確認したところ、ブレーキをしっかり踏んでいた。



 私は結構スピードを出すドライヴァーとの自覚があるが、一方で意識して、常に右脚はブレーキに置くようにしている。
 周辺の安全と警官の不在を確認(笑)して、必要な時間と開度でアクセルを踏んだら、減速の必要があるか否かを問わず、ブレーキペダルに右脚を戻すのだ。

 だからスピード違反で検挙されたことも、深刻な人身事故を起こしたこともなく、ハッピーなクルマライフを送ることができているのだと自負する。


 止まったままでは追突されるリスクが残るものの、ミスをしても安全側に転ぶような癖をつけておけば、少なくとも自分の運転するクルマが人を轢くことは無い。


 もう一つ心掛けているのは、クリーピングを積極利用すること。
 AT車限定ではあるが、特性であるクリーピングで前進する感覚を確認し、交差点で一時停止または信号が青に変わってから進入するまで、敢えてアクセルは踏まない。
 クリーピング程度のスピードなら、信号無視のクルマが突っ込んできても、歩行者・自転車の飛び出しに遭っても、回避や停止が可能だろう。


 駐車場から出る際にも、余程斜度のきつい場所でなければ、どこでもクリーピングで走行できるはず。アクセルを踏まなければ進めないのは、何かしらの操作が間違っていて危険な状態なのだと疑ってかかるべきだ。
 明らかな急坂や、周辺状況を確認した上で、どうしても段差を乗り越えたいシチュエーションでは、必ずアクセルと並行して左脚でブレーキを踏み、坂道発進の手順を取る。仮に暴走しかけても、タイムラグゼロでブレーキを効かせて、損害を最小限に抑えるように備えている。



 今回のような踏み間違いに因る事故も、常にブレーキペダルをホームポジションにすること、アクセルをいきなり踏まないことが全てのドライヴァーに定着すれば、ほぼ根絶できるのではないかと考える。



 
Posted at 2015/12/05 22:03:06 | コメント(2) | トラックバック(0) | 自動車 | 日記
2015年12月04日 イイね!

賄賂

賄賂 昨日に引き続き公共放送・NHKのニュース動画サイト「NHK NEWSWEB」の配信コンテンツから『FIFA元副会長ら8人 起訴事実認める』に呆れる。


 記事にある不当な利得・50億円を、受け取ったとされる8人で均等割りすると6億円強。総額にしても一人当たりにしても、我が国で度々発生する収賄事件が可愛らしく思えてくる。



 凡てが綺麗事で済まされるとは思わない。サッカーに限らず興行に付き物の、裏社会とのコネクションだって必要悪かもしれない。
 しかし、それにしても限度があろう。これでは協会自体がマフィア或いはヤクザそのものだ。


 無為にサッカーを愉しむことに因り、何者かが汚い金で肥え太るなら、また敢えて差別撤廃を声高に叫ばねばならぬほど後ろ暗いイヴェントなれば、私は全身全霊を以てサッカーを否定する。

 恥を知れ。





Posted at 2015/12/05 00:26:33 | コメント(0) | トラックバック(0) | | 日記
2015年12月03日 イイね!

推計

推計 公共放送・NHKのニュース動画サイト「NHK NEWSWEB」の配信コンテンツから『子どもの貧困「社会的損失4兆円」』に注目。

 
 極めて真っ当な分析である。
 いやいや真っ当過ぎて、今更何言ってんだ…という気もしなくはない。

 弊ブログでは、子どもの貧困について3年前に、その遠因となっている親世代の貧困について5年前に、意見を申し上げた。

 大学において経済学を学ぶ中で、社会的費用や外部効果の影響について理解を深めていた私にとっては当然導き出すべき結論であるが、漸く日本財団のお偉方も私の主張にキャッチアップしてきたようだ。


 昨日取り上げた建設業界の惨状もそうだが、目先の短期的利益を得るべく、必要欠くべからざる支出を削ったばっかりに節約した金額以上の損失を被ることになった。

 天に唾し、安物買いに奔った罰が当たったのだ。



 この経済的・人的損失は、「コンクリートから人へ」の政策を推し進め切れなかった民主党よりも、過剰なばかりの規制緩和で非正規労働を増やし、デフレを煽るだけ煽って出口戦略を見出さなかった自民党が責めを負うべきと考える。


 どちらかと言えば保守系のイデオローグである日本財団が、子どもの貧困に対して警鐘を鳴らし、財政的な支援強化を提唱した意義は、殊政権与党にとって小さくなかろう。


 私が属する「団塊ジュニア」の子どもたち、即ち「団塊グランドチルドレン」が今まさに義務教育の最中にある。
 この子どもたちに手厚い策を施さなければ、更なる少子化の進行で手遅れになることは明白だ。


 迅速な政策立案を求める。





Posted at 2015/12/03 21:24:32 | コメント(0) | トラックバック(0) | オピニオン | 日記
2015年12月02日 イイね!

人材

人材 全国紙・産経新聞が運営する関西版ニュースサイト「産経WEST」の配信記事から『土木技術職員不足でインフラ維持できません… 奈良県・県内市町村がSOS』」に注目。



 政権交代前の自民党政権末期~民主党政権にかけて、公共事業予算へ大鉈が振るわれた影響が顕在化している。
 材料は潤沢にある、用地買収も順調に進み、政治の働きかけを受けて予算を確保した。しかし現場に作業員・職人が集まらない。そして記事にある通り、そもそも発注官庁の技術者が不足していて、工事を発注できない状況に陥りつつある。

 役所も背に腹を代えられなくなって、70ないしは80代の技術者を再雇用(OBだけでなく外部からも広く採用)したり、専門職の中途採用に託けて、有能な民間の若手技術者をヘッドハンティングしたりして何とか人材を確保しているらしい。
 官庁が率先して高齢者を雇用するのは称賛されるべきだが、民間技術者を召し上げるのは、業界全体を俯瞰してみれば何ら技術者不足の解決策になっておらず、官の驕り・横暴と批判せざるを得ない。
 行政および政治の猛省と、早急な対策を求めたいところだ。


 公共事業に関連する問題では民主党政権下で、群馬県内に建設中の八ッ場ダムを槍玉にあげ議論を吹っ掛けた印象が強く、民主党だけが悪いかのような偏った主張を見受ける。しかしインサイダーの私に言わせれば、小泉政権辺りから縮減傾向が続いていたので自民党も同罪、いやいや最初に公共事業害悪論へ火を点けた、より重大な責任があると思っている。



 昨今の建設現場では、研修を目的に外国人労働者が入構している例も少なくない。
 また一定額以上の大規模な工事については国際競争に付さねばならないルールがあり、現時点では僅かな実績しかないものの、今後は国内企業が消化できない案件については外国企業が受注する例が増えてくるかもしれない。

 外国人労働者の活用および外国企業の参入により、予算が順調に執行されストックが増えてくのは、純粋にインフラ整備の面で見れば喜ばしいことだろう。
 だが、経済政策上は問題が多い。外国人労働者の所得・外国企業が得た利潤は、その大半が流出して国内で循環せず、投資効果が限定的になる可能性が高い。
 また基地滑走路などの防衛関連工事、官庁中枢の建築・設備工事などに外国企業・外国人労働者が関与するのは、機密・防諜上の懸念が残る。



 公共事業は、建設国債を起債して多くの予算を確保している。
 借金をしてまで投資効果の少ない工事をする必要があるのか、財政悪化と並行して資本や機密情報が海外へ流失する事態を放っておいていいのか、という議論が早晩巻き起こるものと推測する。

 参入する外国企業へは徹底した機密保持と併せ、可能な限り国内調達を義務付けて資金の還流を促すこと、外国人労働者に対しては、それこそフレンドリーに匠の技術・日本の安全思想を遺漏なく伝授して、活躍の場は母国に戻ってから求めて貰うのが妥当と考える。


 日本のインフラ整備を、可能な限り日本の企業と技術者・作業員だけで完遂できる体制の確保・維持が、官民双方に求められる。


Posted at 2015/12/02 13:01:30 | コメント(0) | トラックバック(0) | オピニオン | 日記

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「育児 http://cvw.jp/b/1043160/47663127/
何シテル?   04/18 19:29
 建設業界で禄を食む文系出身(経済学専攻)のプロフェッショナル・エンジニアが、愛車整備・政治経済・文化学術・スポーツそして土木施工の現場で日々記した野帳を公開し...
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