2012.8.21(火)の夜明けは
すこぶる良いお天気で御来光そのものも、
そして夜明け前のオーロラのような
オレンジ色が輝く閃光(せんこう)もとっても美しくて、
この世のものとは思えないほどの
体験をさせていただきました。
それでも夜が明けてから30分も過ぎると、
気温も上昇し始めて普通のお天気の良い富士山といった感じになりました。
そして今回も67枚ものたくさんの写真をアップしています(多すぎてスミマセン)。
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まず冒頭は前回のブログより御来光写真6枚のダイジェスト版です。
御来光の撮影場所は成就ヶ岳(じょうじゅがたけ)というところ?だったようです。
(2012.8.21 4時35分04秒 富士山頂にて筆者撮影)
(2012.8.21 4時41分14秒 富士山頂にて)
(2012.8.21 4時42分46秒 富士山頂にて)
(2012.8.21 4時51分59秒 富士山頂にて)
御来光とご対面です
(2012.8.21 5時01分34秒 富士山頂にて)
(2012.8.21 5時02分41秒 富士山頂にて)
(御来光の撮影場所の成就ヶ岳?から伊豆ヶ岳?を望む 5:33撮影)
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そして御来光を見納めるとまず須走口登山口へと向かいます。
そこで時間もたっぷりあることから、御来光の撮影場所の位置関係より通常とは逆回りで
つまり反時計回りで山頂を1周=富士山の噴火口(大内院)のお鉢巡りすることにしました。
「お鉢巡り(おはちめぐり)」 とは噴火口の周りを一周することを言うそうですが、
普通に 「お鉢巡り」 といえば富士山頂の噴火口を一周することを指すようです。
1周の距離約3km、所要時間は標準で1時間30分~2時間前後。
そして後日調べると富士山頂には8つの峰があるようです。
(富士山頂航空写真 : ウィキペディア)
浅間大社のすぐそばの駒ヶ岳から反時計回りに行きますと、
→駒ヶ岳(浅間ヶ岳)→成就ヶ岳(勢至ヶ岳)→伊豆ヶ岳(阿弥陀岳)→朝日岳(大日岳)
→久須志岳(薬師ヶ岳)→白山岳(釈迦ヶ岳)→剣ヶ峰→三島岳(文殊ヶ岳)→駒ヶ岳→
というふうになっています。
(ウィキペディアに掲載されたお鉢の写真)
フリー百科のウィキペディアのお鉢巡りの記事を読むと、
7月は残雪が残っていることが多く部分的に通行止めになることがあるようなので、
お鉢巡りが目的なら8月に富士登山をしたほうが良さそうです。
そして御来光も無事見れたので早朝からですが
この日は風もほとんどなく安全そうだったので、晴天のお鉢巡りをすることにしました。
まず富士山頂の火口(大内院)を撮影してみました。
火口の直径は600mぐらいあり、火口の深さは200m以上のようです。
神いますところということで山開きの間はここへの進入は禁止だとか。
(成就ヶ岳付近?から撮影した大内院 5:37)
掲載写真はまだ夜明けから間がないので影の部分がまだ暗く、
RAW現像段階で暗部の明るさをかなり上げてデジタル現像しました。
次に撮影したのが火口側とは真反対の外周部の崖側からのもので撮影時刻は6:04。
山中湖と周囲の山々です。
霧なのか、もやなのかが沸き立っていて幻想的な雰囲気となっています。
そうこうするうちに朝日岳(旧:大日岳)を過ぎ須走(すばしり)登山口へと出ます。
(撮影時刻は遠景が6:14、碑が6:20です)
早朝の気温が4℃だったせいか女性のお手洗い待ちの行列やら、
おみやげ屋でお土産を買う人やらで、すでに人人でごった返していました。
そしてここにあるお土産屋の頂上東京屋さんで、
今日の富士登山の記念に小さな額を買いました ¥1800也。
少し高いとは思いましたがキーホルダーよりも記念になるかなぁ…と思ってこれを選びましたが、
普通は日付入りの別プレートなのですが、せっかくなのでコインに日付を刻印してもらいました。
そして山小屋で聞きますと、今日の御来光はまれに見るぐらいすばらしかったよ、と常時ここにおられる山にいちゃんが言っていたので、初めて富士山に登ってすばらしい御来光に恵まれたことに改めて感謝ですね。
おみやげ屋の横の久須志神社の手前まで来るとお鉢(八峰)の案内図が。
(山頂に掲示されている間違っているお鉢案内図 : 撮影時間は6:45です)
このブログを作成中に気がついたのですが、
どうやら公的なところが作ったこの案内図、
駒ヶ岳の旧名である浅間ヶ岳が別々に二重に描かれている上に、
成就ヶ岳の位置も間違って描かれています(実際はもっと南側)。
ネットで調べるとこの手の看板や案内図ですが、
どうやらずっと間違ったままらしく、
これってだれも指摘しないんでしょうかね!
自分へのお土産を買ったあと足を進めると、みやげもの屋の隣には久須志神社がありました。
昔、江戸時代の神仏習合のころ、ここは神社でなくお寺の「薬師堂」と呼ばれていたようです(ウィキペディア)。そしていくつかある浅間神社の利権争いもあったようで、なかなか複雑な歴史があるみたいですよ。現在は浅間大社の末社としての「久須志神社」に落ち着いたとのことです。
その久須志神社の前にあるベンチ付近で撮影した写真を2枚。
(山中湖方面 6:46撮影)
(湖面に橋が見えることからどうやら河口湖のようです 6:49撮影)
さらにお鉢をめぐっていきます。
この写真は2枚とも6:57の撮影で白山岳の付近のようです。最高峰の剣ヶ峰も写っています。
ここらあたりは崖のそばではなく少し内陸部を通り、おおよそお鉢を半周ぐらいしたようです。
このあたりでしばらく休んでいました。
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それからてくてくと歩いていきますと、
ごく小さな噴火口の小内院を過ぎまた崖のそばに出ました。7:31です。
どうやら真ん中の湖が本栖湖で、その右に小さく写っているのが精進湖みたいです。
(剣ヶ峰まで残り500mです 7:37の撮影)
(南アルプス連峰?が見えてきました 7:38の撮影)
いよいよ日本最高地点3776mの剣ヶ峰に近づいてきました。
長い上り坂を登ると大内院が見渡せたのでここで1枚、7:55撮影。
(富士山頂からの駿河湾を1枚、7:56撮影)
(富士山頂からの伊豆半島を1枚、7:57撮影)
それから富士登山といえば、風もなくお天気が良ければもちろん剣ヶ峰登頂ですよね。
もちろん私も登り、皆さんがしているように順番に並んで記念碑の前で証拠写真を撮影しました。
みなさん行儀が良く、次の方がシャッターを切ってくれています。
撮影のための長い行列です。
この日はすこぶる晴天で暑いぐらいでしたが、
荒れているときはものすごい風が吹きまくって近寄れないらしいですよ。
白いドームが撤去された富士山レーダー跡地でもありますね。
(すでに過去のものとなった富士山ドームレーダー : 富士山レーダードーム館にて撮影)
(富士山の気象と富士山測候所の説明看板)
そしていよいよ待ちに待った日本最高地点3776mでの記念撮影と相成りました。
2012年 8月 21日・火曜日 午前9時02分 日本最高地点に到達です。
剣ヶ峰の碑と右下の二等三角点とともに写っているのが筆者です。
記念撮影の混雑のため1時間近く待っての写真撮影でした。
そして証拠写真のような剣ヶ峰での記念撮影のあと、
「馬の背」という名の急坂を下っていきます。
(馬の背と呼ばれる超~急な坂 9:15撮影)
(ウィキペディアに掲載されていた馬の背の全容写真)
(馬の背付近から見た大内院 9:19撮影)
これら撮影写真でも分かりますように、
ここ馬の背がまたなんとも急な坂で足元はただの砂の土、
しかもブルが通った後らしく地面が馴らされているので滑るのなんの、
ズズズズと滑りながら、やっと元の頂上富士館付近に戻りました。
この超急な坂の馬の背を下りるのは
けっこう危険らしく、滑ったり転んだりして足を痛める方もおられるようなので、ここが登りのルートとなる時計回り(右回り)のお鉢巡りがよく薦められていますね。
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こうしてようやくお鉢を一巡して9:20ごろ、
やっと元の宿泊した頂上富士館付近へと戻ってきました。
御来光の時間とは違い、もうこの時間なら奥宮も山頂郵便局も開いていますよね。
で、そこに立ち寄る前に目の前にある駒ヶ岳にも登るほどの距離もありませんが登ってみます。
それにしても雲ひとつない晴天で、容赦なく紫外線が照りつけます。
(富士山頂の八峰のひとつ、駒ヶ岳 9:24撮影)
(駒ヶ岳から見た頂上富士館と剣ヶ峰 9:25撮影)
そしてここでのお決まりの、まず富士山本宮浅間大社の奥宮へご挨拶。
それから神社の境内ともいえる横にある富士山頂郵便局へ入り、様々なスタンプをあらかじめ用意していたかもメールの葉書の裏面に押しまくって、知人や職場の人への残暑見舞いの葉書をここから差し出しました。
郵便局の写真は撮り忘れたので、
先ほどの駒ヶ岳から剣ヶ峰を写した写真からトリミング(切り抜き)しました。
こちらの写真はウィキペディアに掲載されているもの、2005年 8月撮影
最後に↓写真のような郵便局の窓口が販売している¥500の登山証明書を買って、
ここ専用の消印を押してもらって、この定形外葉書はリュックに入れて持って帰りました。
(はがきの裏に押した富士山頂郵便局の専用スタンプ各種です)
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それからここでひととき過ごしてから、
名残惜しくもありますが10:10すぎから下山し始めました。
富士山登山ルートは4つありますが、
外国人の登山客も多いためでしょうか間違えないようにカラーサインで色分けされています。
車をふもとに停めているので当然ですが登って来たルートである富士宮ルートから帰ります。
ここ山頂から五合目までの走行距離は4.3kmと表示されています。
公共交通機関ご利用の方などは富士宮ルートで登って、
下りは距離は超長い御殿場ルートや須走ルートから帰る手もありますね。
奥宮の鳥居を10:15に通過。
昨日は日没とほぼ同時の暗くなりかけの18:40にこの鳥居をくぐり無事登頂しました。
山頂の鳥居を降りると、このような険しい岩場となっていて登りも下りも大変です。
さすがに 「胸突八丁」 という言葉の語源の通り、昨日の登り時にはもう息たえだえでしたよ。
(胸突八丁と呼ばれる険しい岩場 10:16)
(眼下に見下ろす駿河湾 10:50)
(九合目の万年雪山荘の休憩所内 11:17)
(標高3460mもある九合目なのに、晴天で暑く気温も16℃を指している山荘の温度計)
(下りにはつらい、またもや険しい登山道 11:30)
(新七合目に到着し荷物の積み下ろしをするブルドーザー 13:00)
(六合目へ向かう途中にはすでに大量の雲発生 13:47)
(六合目から宝永火山や五合目への行き先表示板)
(六合目から五合目へはやっと負担のない道に 14:24)
14時35分、ようやく駐車場のある標高2400mの五合目へと到着です。
無理をした登りの5時間40分に対し下りに4時間25分かかっていますが、
これは登りの人の通過待ち+急な岩場を慎重に降りたのと、15年前に買った登山靴が適切でなくサイズが大きすぎて靴の中で足が泳いでいたのと、しかも劣化で靴底がはがれかかっていたせい、またブルドーザの荷卸しをしばらく眺めていたこともありますね。
そして六合目の山小屋で休んでいた、昨日胸突八丁で励ましながら登った方とかなり長話しをしていたせいもありました。普通に降りたなら私のペースではどうやら3時間半ぐらいだと思われます。
(富士宮ルートの五合目にある標高2400mの大きな標と登山案内板)
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このあと、駐車場も空きスペースがかなりあったので無理にここを出ず、荷物をすべて整理してからしばし休憩しました。それからまだ時間があるのでどうしようかと考えましたが、とりあえず山中湖へ行くことにしまして夕方の渋滞前に着くべくここを発ちました。
そして山中湖の親水公園に着きまして休んでいると、みん友さんのあかねさんからご連絡があり、プチオフの日程と大まかな集合場所を決めまして、しばしすると夕焼けが。
(わずかに山頂が赤くなった富士山 : 2012.8.21 18:21 山中湖より撮影)
(夕焼けの富士山 : 2012.8.21 18:34 山中湖より撮影)
よく考えれば山中湖は富士山から見ると東端なので、ほとんど夕焼けで山頂が赤くならなかったですね。富士山の西側にあたる本栖湖に行けばよかったと後で気が付きました。でも明日早朝の赤富士を期待させるような美しい夕焼けと日没直前の富士山でした。
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これで長かった夏の旅行/その⑥ 富士山頂のお鉢めぐりと剣ヶ峰登頂編は終了です。
次のブログはその⑦ また再びの、早朝の山中湖より赤富士撮影へと続きます。
その⑦へと続く
富士登山のサイトを検索すると「後悔しない富士登山」というのを見つけました。
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