
ここの冒頭の本線料金所の写真は、
悪評高い
薄皮道路(この意味は前作のブログに詳しく記載)の代表格の一つである、島根県の安来道路(やすきどうろ)の本線料金所の写真ですが、
今日の読売新聞の9面に、次世代ETC(Ver 2.0)への普及が来年度から行われるとの記事が掲載されていました。時を同じくして自動車雑誌のマガジンXの今月号にもETCの問題が取り上げられていましたね。
日本国内で採用されている日本独自のバラパゴス規格のETC料金収納システム、これ、車載器や地上設備も含めて、設置するのにあまりにもバカ高い費用が掛かっていまして、予算オーバーした国立競技場にはあれだけ騒いでいるマスコミも、単に気が付いていないだけかもしれないが、なぜかこの問題は全く取り上げることはないままです。
そして無知識な国民にはひた隠しにして、高速道路料金のETC割引大幅縮小により高速道路料金はバカ高い通行料金となって、ドライバーに大変な負担を強いている……という問題を過去に当ブログで取り上げたことがありました。
2014.3.26付の当ブログ
「高速道路のETC割引縮小 と 高速ツアーバス乗務670kmの根拠」
→
https://minkara.carview.co.jp/userid/1144014/blog/32682477/
しかるにこの読売新聞記事を読むといかにも最もらしく、新型ETCには渋滞回避機能を持たせたり、事故や渋滞でいったん高速道路を降りても料金を同一にするなど、モデルチェンジが必要な理由をもっともらしくいくつも並べて、しかも新型ETCには大幅な?高速道路料金割引を付ける! などが書かれていました。
でも渋滞・事故情報や回避機能はすでにカーナビでは一般的な機能となっており、新たにETC2.0に装着させる理由があるのか、私から見ればはだはだ疑問です。
その新聞記事によると「現行ETCの利用率が9割を超えた」と書かれていることから、裏を返せばもう現行ETC機器は十二分に普及してしまってたくさんは売れないから、また再び高速道路料金割引制度を引っ提げて、国民にETC車載機器自体を丸ごと買い換えさせようとの魂胆が丸見えですね。
過去のエコポイントによる地デジテレビやエコカー減税と同じような手法です。

(バイク専用の一体型ETC 日本無線 JRM-12)
調べてみればETC2.0は、2011年から登場している高速道路のSAとかで見かけるITSスポットとかのITS機器そのものなので、国交省の思惑とは裏腹にITSは全く普及しないものだから、無理やりに普及させようとの魂胆が見え見えです。
昔より需要が落ち込んでいると思われるカー用品店なども、昔のETC1000円制度みたいに特需となる可能性を秘めているせいなのか、ネットを徘徊しても批判的な意見などほとんど無い状態です。
そして最近、粉飾決算だとも思われても仕方ないような世間を騒がせている東芝あたりも、このETCにかかわっているようで、家電&重電メーカーに一儲けさせようとの魂胆が丸見ですね! そしてその背後には役人の天下りがあるのでしょう。
ETCの渋滞回避機能といいますが、現在のETC機器でも例えば通行止めとかでいったん高速道路を降りても、指定したインターで乗り継げば割引は継続される措置が取られており、この読売新聞の記事は制度を詳しく知らない国民を欺いていますよ。
しかも阪神高速神戸線などは、昔からETCによる湾岸線乗り継ぎ割引をしており、現行の機械でできないはずはないのです。しかも小型のETC機械よりも、FM電波を受信して渋滞や事故情報を受信し(VICS)画面に表示させているカーナビのほうが、よほど分かりやすく感じるのは私だけでしょうか?
ここまででも指摘してきましたが、それよりもバカ高い日本独自な=なっとらんお役所の一つである国交省が無理やり導入させた高価なETC機器を、もういい加減コストダウンしてもっと安い機器設備にして、この分で高速道路の割引拡大にするべきでしょう(下の【関連情報URLを参照のこと】)。
1ゲートに1~2億円もかかっている
今のETC設備のほうが異常なのでは!
新国立競技場の予算オーバーで世間からたたかれている政府、でも金額からみればその10倍近い金! をつぎ込んでいるETC設備のほうが、よっぽど問題だと思うのは私だけでしょうか?
【2015.8.20 追記】
2015.5.19付けの読売新聞(兵庫県版)によりますと、兵庫県道路公社の運営による播但(ばんたん)連絡道路に、まだETCが未設置の残る8つの料金所に、用地買収の必要がある1ヶ所の料金所(生野北第二料金所)を除いて、7つの料金所に17億8千万円をかけてETCを設置するそうです。
現行の入口・出口の各1ヶ所ずつにETCゲート機器を設置するとすると、
約18億円÷14ゲート=ゲート改修も含めて
1ゲートにつき1億2~3千万円ほどかかる計算になりますね。
その設置費用うち、ETC機器自体にいくらかかるのかまでは不明ですが、やはり1億円/1ゲートぐらいなのでしょう … 追記はここまで。
以前のブログでも触れましたが、旧道路公団を引き継いだネクスコ3社のインターチェンジの数だけでも、おおざっぱに見たところ全国で1200か所ほどもあるようで、最低でもインターの入口・出口の各一か所はETCゲート装置が設置されることから、
これまでに全国でおおよそ1~2兆円?くらい
ETC設置費用がかかっているはずです!
(公表されたら具合悪いのか公表されておらず、正確な数字は不明)
(こちらはETCゲート設置金額が公表された、日光宇都宮道路の日光インターのETC設備)
いつの日だったか忘れましたが、多分日経新聞だったと思うのだけど、普通車とかのETCの割引に、閑散期料金とかを検討するような記事が掲載されていました。
そんなに道路を傷めないような乗用車を狙い撃ちしたような割引縮小で、
昼間時の3割引がなくなり
通勤割引100km以内 半額も廃止(正確には利用回数によるポイント制に移行)
深夜・休日の割引が5割引から → 3割引に縮小では、
高速道路の利用者が減るのも当たり前でしょう。
道路を傷めるのは商用の大型車と相場が決まっているのに、
観光目当ての割引制度を縮小したら収入が減るのは当然なことです。
あるいは大赤字続きの本四公団の通行料金を下げて救うために(=将来はネクスコ西日本に吸収させるつもりなのか?)、その分の原資として割引制度を縮小したのかもしれませんが、真相は闇のなかですが(↓の文面と写真は前回のブログよりそのまま引用)。
(大変な建設費を要したと思われる明石海峡大橋 : ウィキペディア)
(大鳴門橋への取り付け部分と大鳴門橋 : ウィキペディア)
四国にお住まいの方にはこう言うとたいへん申し訳ないのですが、
建設費と需要の点からはどう考えても橋3つは不要だし、
現実には
建設費がかかりすぎて通行料金による収入だけでは
金利すら払えない! 状況なのに、
地元関係自治体はお金は出したくないが、「橋は造れ、通行料は安くせよ」 といってきました。
(3つの本四架橋のなかで最初に全通した瀬戸大橋 : ウィキペディア)
その結果、ムラ社会の弊害で、
兵庫県(明石大橋)・岡山県(瀬戸大橋)・広島県(しまなみ)と、
本来なら橋は一つだけ架ければいいものを、予算のばら撒きみたいに本州側の各県ごとにご丁寧に1つずつ橋を架けてしまって、全体で見れば大赤字になりとても通行料金など安くできないはずなのだが、地元の自治体の要望を聞く代わりに、
本四高速区間の通行料金を値下げするその穴埋めに??
他一般区間のETC割引を縮小するのではないかと勘ぐりますね。
これはあくまでも私の考えですが。
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私に力量があり、役人たちの変な政策を改めさせるだけの力があるのなら、庶民の立場に立ってなんとかしたいと思うのですが、如何せんなんの力量もない一市民ですのでどうすることも出来ず、こうしてブログにして発信するしかないようです。
安倍首相さん、メリットの少ないETCの更新なんかに何兆円もの莫大な費用を使うより、
多数のトラックに怯え恐怖の運転をしなくても済むよう、深夜などに東名や名神高速の運転などしたことのないであろう猪瀬のおっさんが、
建設を止めてしまい大幅に開通が遅れている新名神の未建設区間と、新東名の残り区間の早期開通、
さらにトラック等の大型車は、アウトバーンのように追い越し車線には進入禁止にしたうえで、
悪評高く実にバカげた猪瀬ポールを即刻撤去し、新東名・新名神の全線6車線化の、一刻も早い早期整備を切に願います。
(部分的に片側3車線の新東名 : 2012.8.20撮影)
(猪瀬ポールと呼ばれているが、
3車線で完成したものを、わざわざ2車線にした本当にバカげた政策)
もし大きな地震や噴火が起こって、
古い東名や名神高速が壊れてしまったら、
日本の大動脈がストップし、
日本経済が破壊されてしまいますよ!
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道路・交通・雪道 | クルマ
Posted at
2015/07/28 22:18:48