これまで色々機械式LSDについて確認した結果を備忘録として記録します。
(あくまでも個人的な見解であり、各商品の優劣を評価するものではありません。😅)
カスタムの差別化 / サーキットでのタイムアップ / タイトコーナー立ち上がり対策 / コーナリングマシン化 などなど、標準装備のTTC(トルクトランスファーコントロール:電子的なLSD風制御装備)では、満足できず機械式LSDの導入を検討されているアバルト乗りの方々も多いと思います。
2023年9月時点でネットを検索する限りアバルト用には、ATS(Silent/R/Carbon)、TEZZO WPC LSD強化バージョン for アバルト500/595、HALOC アバルト595/695/500、OS技研、THREEHUNDRED Racing LSD For ABARTH PUNTO EVO(こちら595適用は要確認)と言ったところでしょうか。OS技研は後発なので、先人のアバルト乗りの方々はATS(R)が多いのではないかと思います。
2Way / 1.7Way / 1.5Way / 1.1Way / ガッツリ効く / チャタリング音は / オーバーホール要否 / オイル交換頻度 / 街乗りのし易さ などなど期待効果と弊害はトレードオフなのか?どうやって選択するか?などなど実際の導入では結構悩むのではないかと思います。ATSのサイトでは商品選択のディシジョンフローまで掲載されています。
一方で製品仕様については、各商品ページの掲載は限定的で効果の予想も難しいので口コミや先人へのヒアリングが有効であったと思います。(実際に私も数名の方の印象をお伺いしました。😅)各参考文献にも性能を確定する関連要素が多々あり一概に仕様の数値のみでは語れないと注釈もありますので、実装して検証するのが一番ですが基礎的な内容で既に選定したOS技研LSDを確認したいと思います。
確認する要素は、イニシャルトルク と カム角
イニシャルトルクとは、タイトコーナーのクリッピングポイント近辺、コーナー出口に向かって、加速する直前の状況や、(ほとんど、エンジンブレーキが効いていない状態)高速コーナーで、加速も減速もしないぐらい 少しだけアクセル を踏んでいる状況にて、LSD がどれぐらいロックしているかを決めるもの。一般的に、FF車両の場合 3~5kレベルが低いとされオープンデフに近いポジジョンとなり 8~10k 以上のレベルが高いとされデフロックよりのポジジョンとなるとあります。
カム角は角度が大きいと、より速くより強く ロック し角度が小さいと、マイルド に ロック する方向と言われています。(※ 効きの強さとスピードは、LSD の種類、イニシャルトルク、使用オイルによっても変化する)このカム角は、加速側、減速側の2種類が設定されており、FF の場合、加速側 (アクセルONにて、加速している時) の 方が、減速側 (アクセルOFFにて、エンジンブレーキが効いている時) より、LSD の効き (ロック) が強くなる設定(1.7Way / 1.5Way / 1.1Way で相対的に表現)
どの程度のロックを強いと感じるかは、ドライバー、セットアップ、使用タイヤ、使用ステージによって、大きく異なるが角度と効きの強さのイメージで。
<加速側>
40度未満 → カム角 小 効き弱め
40~50度 → カム角 中 効き中間
50度以上 → カム角 大 効き強め
<減速側>
0~5度 → カム角 小 効き弱め
5~20度 → カム角 中 効き中間
20度以上 → カム角 大 効き強め
LSD の効きが、
一番 「弱い」 ポイント を決定するのが、イニシャルトルク で、
一番 「強い」 ポイント を決定するのが、カム角 との事。
ATS社HPには、イニシャルとカム角記載ありましたので確認するとSlientと言われるものがイニシャルトルク8~10㎏ でカム角45とありました。(減速側角度不明ですが1.5Wayであれば論理的には20強でしょうか)更にATS(R)に近づけるにはカム角55度に変更する。とあります。
OS技研製品の仕様は、イニシャルトルク 8㎏ / カム角 加速側 55度、減速側 3度 (1.1Way)との事でした。
これまでは、OS技研LSDが使いやすいとの書き込みが多かったのでてっきりマイルドLSDかと思ってましたが、数値でみると結構デフロックよりに強い値なのでATS(R)並みに効いて、普段は大人しい感じのイメージとなりました。今後の取り付け~慣らし完了後の機能検証が楽しみになってきました。www
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2023/09/21 17:17:44