スズキ技術の集大成

ワゴンR、ハスラー、スペーシア、これら同一シャシーに同一のエンジンを積むモデルは冷めた見方をすればどれも同じようなクルマだと言えますが、乗ってみると意外にも違いを見つけることが出来ました。

以前借りたハスラーのNAモデルはアクセルを踏み加えても思いのほかダウンシフト要求が拒否され、実際のスペック以上にパワー不足を感じさせられるのが不満でしたが、スペーシアではそういうことはありませんでした。同じエンジン＋ミッションであっても車両重量やキャラクターによってセッティングを変えているのか、それともECUがちょくちょくアップデートされているのか知りませんが、とにかくハスラー比＋８０キロの車両重量から想像するイメージよりはるかに軽やかに走る印象でした。

車両重量が多ければ相対的にバネ下が軽くなり同じサスペンションでも乗り心地は良いはずで、ワゴンRと比べて乗り心地がどっしりしているように感じました。ただし重心も高いので当然ロールも深めになります。感心したのはドアの造り。腕を乗せるだけで「ミシッ」と低級音を発するワゴンRと違い、スペーシアのドアはビシッと組み付けられています。なんだ、やればできるじゃないの。しかし、ドアを閉めた時の「がおーん」と響く音は並の軽レベルだし、インパネ左端からカタカタ音、後席からきしみ音が鳴っていました。R06Aエンジン+Sエネチャージがすこぶる静かだから、こういうところを造りこんだらライバル他車にとってはかなり脅威だと思うんだけど、コスト的に無理ですかね。

ワゴンRと同じく助手席下にバケツがありました。

それから写真を撮っていないけど、リヤシートをフラットにするときワゴンR/ハスラーよりひと手間余分にかかります。パワースライドドアは文句なしにいいですね。

１００キロ程度しか走っていないのでデータとしての価値はありませんが、メーター読みで２４キロほどでした。