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2017年01月16日 イイね!

チューニング振り返り【#4】

引き続きの振り返り記事です。
今回はハイグリップタイヤの導入。

足回りを変更したその1か月後にタイヤをミシュランのPilot Super Sports(PSS)から
DUNLOP DIREZZA ZII STAR SPEC(ZII☆)に変更しました。

チューニングに対して最も寄与が大きいのがタイヤです。
タイヤのグリップを基準に全てのセッティングが決まると言っても過言ではないと思います。

脚を変更するまでは、ハイグリップタイヤはすぐに減るという印象から投入を避けてきました。
すぐになくなる消耗品を維持する自信が無かったからというのと、
そんなタイヤにしたらロードノイズがゴーゴー煩い(笑)と思っていたからです。

でも脚を変えてからは考え方が一転。
せっかくサーキットで本領発揮する脚に変えたので、タイヤを変えない訳にはいかなくなったのです。
脚が良くなって、タイヤが良くなったらどのくらい速くなるのか見たかったので。(笑)


当時はそれ以上何も考えていませんでしたというのが本音なので、
ここからは今思うハイグリップタイヤの必要性について書きます。


当時、それまで履いていたPSSもカテゴリ的にはスポーツタイヤでしたが、
国産ハイグリップタイヤには遠く及ばないドライグリップでした。
グリップが足りていないと操作通りに車が走ってくれるスピードレンジ・舵角がどうしても低く小さくなってくるので、
将来ずっとそのタイヤで遊ぶならそれもアリですが、いずれハイグリップという構想があるのであれば、ローグリップタイヤでの練習は時間もお金も勿体ないと僕は思います。

その理由としては、操作に対して車がイメージ通りに反応してくれないと運転に変な癖がつくんですよね。その矯正に時間がかかる。
具体的には、「遅れてくる挙動を予測する運転」「舵角が足りない運転」「タイヤを滑らせない運転」です。他にももっとあるかもしれません。

「遅れてくる挙動を予測する運転」は聞こえは良いですが、
タイヤのグリップ力が上がるともう操作の感覚が合いません。せっかく磨いた感覚を磨き直しになります。
挙動を予測することは必要ですが、あくまで自分の操作に対する結果の予測が必要なのであって、操作と挙動が短いタイムラグで紐付いていないと頭の中でフィードバックできないですから「遅れてくる」は余計です。
特にスピードレンジが高いと遅れてくるというのはそもそも致命的で、車側で対処すべき話ですからドライバー側がここを頑張っても何と言うか的外れな努力になってしまいます。

「舵角が足りない運転」は感覚を直すのが大変です。いわゆる手アンダーというやつですが、
無意識に「これ以上ステア切っても滑るだけ」という先入観を持つので言われないとトライしなくなります。トライしないとハイグリップの性能を捨てることになります。。。

「タイヤを滑らせない運転」もそんな感じ。
タイヤをが滑ったとしても、コンマ1秒でも速く車を前に進めるというのがタイム短縮になるのですが、タイヤが滑る=ロスという図式が頭の中に出来るので滑らせてはダメだと勘違いしてしまいます。


そして、操作に対して挙動が遅れることには決定的な欠点があります。

「操作をミスした時にリカバリ操作が受け付けられない」ことです。
リヤが流れてもカウンターが瞬時に効きませんし、コーナーでイメージより膨らんでしまってステアリングを切り増してもそのまま膨らんで行きます。

まさか「コンマ5秒後にリヤが流れる!」なんて予測して運転しないですから、
遅れてくる挙動を予測するというテクニックは本当はドライバーにとっては不要だと思うんですね。

「車で直すべきところはドライバー側でカバーしない。」
これは僕のチューニングに対する拘りです。


そういうわけで、この最後の理由のためだけでもハイグリップタイヤは「いずれ履くなら今履け」だと思います。その方が多分、車を壊しませんから。。。



こういう話をすると人によっては「グリップが高いと滑り出した時の速度が高くて・・・」と言いますが、それはそもそも限界到達の考え方が間違っているのでそれを正さなければいけません。
タイヤから少し話が逸れますけど、「どうやって限界を迎えるのか」なんですよね。

「攻めた結果、車が予想をしない動きをした」という限界の迎え方をする人はどんなタイヤでもきっと事故ります。
(まぁ、確かにスピードが低くて軽傷かもしれないですけど。。。)

僕も昔はそうで、西浦でスピンしてコースオフしてしまいました。
軽傷でしたけどやっぱり凹みましたよ。事故は事故ですから。(^^;)

その時にショップで車体裏のグラベルを落としながら言われてなるほどと思いましたが
「限界は自分の操作でつくるものでなければならない」んですよね。本当は。

例えば、「FR車でリヤを少し滑らせながら曲がる」という挙動。
もう読んで字のごとくですが「滑ってる」んじゃなく「滑らせてる」じゃないですか。

速い人は限界を「超えてしまう」「超えるギリギリを狙っている」んじゃなく、
限界の丁度そのライン上を、自分の操作で狙って沿わせるんですよね。

そういう感覚を知ってからは僕は「限界ギリギリ」という言い方を殆どしなくなりました。
「限界ジャスト」。限界を迎えるその瞬間を全身で察知するんですよね。超えた瞬間にどういう操作をするかを十分に構えながら。
そうするとチキンレース状態になりませんから、限界なのにあまり危なくないんですよね。
「博打ではない限界アタック」というか、僕の運転の目指すところはそういうものです。
少しでも良いタイムで走りたいのはそのゴールの難易度と達成感を上げるものでしかなく、だからマークXでも狙い通り走ってさえくれればこれだけ没頭できるんだと思います。


そう言う目標を持った時に、操作に対する反応のタイムラグと言うのは絶対に許せないんですよね。
だから僕はハイグリップタイヤはそのための道具として要ると思っています。
金でタイムを買う、とも言われますが、金で挙動を買うというのも大きな目的です。


ちなみにこれはタイヤだけでなく脚周りから組み立てないとダメで、
少しサスの話に戻しますが、僕はそういう目線でも出来るだけストロークの少ない脚を好みます。それは限界ストロークというより、特に過渡的なストローク量。
ストロークたっぷりが褒められ、少しでもタイヤが浮かないようにとツインスプリングにするのがトレンド(?)ですが、大きく挙動変化するということは姿勢が決まるまでのラグが大きいということです。
ストロークは大きければ大きいほどいいというものではなく、ただドライバーが挙動を掴みやすければOKなんです。
そのためにはフワフワプカプカと動く微振動を一刻も早く収束させ「基本的に車は揺れていない」という状態を作りだせていれば少しの姿勢変化をドライバーが感じ取ることが出来ますから、ストロークが小さくてもストローク"感"は確保できると思います。


実際、僕の車はむやみにストロークさせない思想なので限界のストローク量も少なく、リフトアップしても脚があまり伸びてきません。



仕様変更前の写真がこれですけど、今はこれよりもショートストロークです。
純正マークXの着地状態がこんな感じですよね。(笑)

流石にコーナリングでタイヤが浮くとダメな気はしますけど、
むやみに動かないようにするのも大事なチューニングです。


ちなみに先に交換していた脚の仕様は既にZII☆およびLSDの導入を睨んだものにして頂いていました。バネレートも減衰も。
タイヤ変更によるリセッティングは通常必須ですけど、最初からそのつもりで終わってるため不要。
これもステップアップ方式チューニングでないことによる最短ルート化のひとつでした。
これでいちいちやり直してたらお金が無限に要ります。(苦笑)

サス/ショックのオーダーをした時には実走確認もしてチューナー判断で「これで良し」としていますが、
その時点で履いていないタイヤをイメージしながらばっちり仕上げてくるので流石としか言いようがありませんでした(^^;)

ばっちりの根拠となるサーキット走行結果ですが、タイヤを変えたら美浜で1.3秒くらいタイムアップしましたし、LSDが無いと全然ダメと言っていたスカスカのトラクションもタイヤで少し改善。
オープンデフながらも少しはリヤで曲げ方をコントロールすることが出来るようになりました。
カウンターもPSSの比じゃないくらいさっと反応するので安心感が全然違いましたね。

腹の底で心配していたウェットグリップも問題なし。
見た目に溝がバッチリ切られているDIREZZA DZ102よりもZII☆のほうが遥かにグリップしたので、ハイグリップ=雨弱いというのも酸っぱいブドウの妄想に過ぎなかったんだなと反省した次第です。(^^;)


ちなみにタイヤサイズは当時フロント235/40R18、リヤ265/35R18。
これはチューナーからは「前後同サイズにしてよ~」と言われましたけど、
フロントに265を押し込む自信が無かったのでまずはリヤで2本買ってフロントに嵌めてみるという作戦だったためです。
今では前後とも265/35R18を履いて、これもサスと同じで前後のグリップ差がタイヤ幅とオフセットの差で出ないようにしています。


#5は超こだわりのブレーキの話です。#6までブレーキの話が続く気がします。(笑)
Posted at 2017/01/17 00:39:01 | コメント(2) | トラックバック(0) | マークX | 日記

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