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mura@RCFのブログ一覧

2017年01月25日 イイね!

チューニング振り返り【#9】

チューニング振り返り最終章。
そろそろ読むほうも書く方も飽きてきたかと思うのでできるだけ簡潔に。(笑)

一通りやり終えた感が漂って来て、
ハード仕様が固まりつつあったのでセッティングに入ろうかというところで
タイヤの銘柄を変えることにしました。
ずっとZII☆だったのですが、RE-71Rに変更しました。

理由はZII☆ではちょっとこれから先長くやっていけないかなと感じたためです。
絶対的なグリップが競合する他メーカーのタイヤよりも明らかに低い。

走行会でタイムを見て走ったりするのは、直接対決ではないにしろある程度の勝ち負けが見えるので、
やはり勝てるということはモチベーションに繋がりますから、
明確な競技でないにしろ絶対的に速いということも楽しむ上で必要だと僕は思っています。

そんな中、候補としてはADVAN A052とRE-71R,RE-05Dを考えていましたが、
Sタイヤ並に値が張るA052とRE-05Dを見るとRE-71Rが相対的に安く見え、
まぁ、71Rで良いかと言う決め方でした。
速さを求めてRE-05Dを選ばなかったのは、甘えですね・・・。笑

ただ、ZII☆からの大ジャンプは果たしたので満足感は得られました。
RE-05Dは今後安定して生産され続けるのかと言う話も無きにしも非ずですから、
まぁ、酸っぱい葡萄状態ですが71Rで良しとします。(笑)

~~~~~~~~~
また、マフラーもようやく社外品に変更しました。
FUJITSUBO AUTHORISE S。
これは完全に遊びです。速くしようという期待も何もなく、
ただ純正よりも性能が落ちなければOKと言う感じで初めて社外マフラーに手を出しました。
変えてみると・・・確かにサウンドが微妙に違いますが、
サウンドもそんなに激変するほどでもないので変えなくても良かったかもというのが今現在の本音。笑
やっぱりこれで速くなるとかは無さそうで、
純正マフラーよく出来てるなと思いました。

見た目は良くなったのでそう言う満足感はもちろんありますけどね。


~~~~~~~~~

で、一旦最後の仕上げ。
先日入れた別タンク式ショックアブソーバーです。

最初に入れたサス/ショックはやはりデータの蓄積が何もない中で作った試作一号。
しっかり考えて作られたものだったので2年間それで遊ぶことが出来、タイムも良かったと思いますが、
もっと良くなるはずという見積りから、満を持しての仕様見直しをかけました。

別タンク付きになったことでショックアブソーバーの基本性能も大きく底上げ。
マークXの見た目からは想像できない運動性能を獲得しました。

今回は変更前の仕様で鈴鹿を走った感触(このコーナーで踏めないとか、このコーナーでリヤが安定しないとか、逆にこのコーナーは良い感触だから変えないでとか)を元に仕様が決まっているのでより洗練されたものになっていますし、
試作一号と言う一つの基準が出来たのでより攻めた仕様になっています。

新しい脚の性能を引き出せるようにアライメントも併せて変更。

かなり完成度の高いハードが揃い、後はセットアップを進めていくだけと言う状態になりました。

この仕様になるまでかかった時間は約2年間。
本格チューニングを始めるときに「最短ルートでゴールまで持って行く」と決めて、
チューニングはかくあるべきという道を寄り道も近道もせずに辿って来ました。
自己採点すると、おそらく自分の捻出できる予算の範囲では最短の時間で最大(に近い)の結果を出せたのではないかと思っています。


ここまでの様々な経験で得たものは非常に大きく、車遊びをこれから先長く続けていく上での財産となりました。
着手当初はど素人でチューニング音痴でしたが、
今は雑誌や口コミで流通している「チューニングの一般常識」の中に紛れる誤情報をある程度嗅ぎ分けるまでになり、趣味をより楽しめるようになりました。

遊びでも「流石にそこまでやらなくても・・・」っていうところまで踏み込んでやると、
どこがどう面白いのか、何に力を入れたらもっと面白いのかが分かるようになります。
これは今までいろんな趣味を経験してきた中で初めての経験で、
今後は何をやるにしてもとんでもない凝り性になりそうです。(笑)

ここまでの経験を通してチューニングに対して一つ自分の教訓になったのは
「広告や常識よりまず自分の車を見ろ」です。
が、初心者がいきなり自分の車を見てやっても迷走しますし、
自分の車を見た上で結局パーツメーカーのHPや雑誌を開いて書いてあることをすぐ信じてしまうので、2年前以前の自分に言うなら
「良いプロを見つけてひたすら通え」ですかね。(笑)

大事なのは自力で正解に辿り着くことじゃなく、
一つの正解を入手して、自分で検証して、他の正解とリンクさせていくことなんですよね。
脚周りの正解、ブレーキの正解、アライメントの正解。
ある程度揃ってくると、次第に自力で考えられる引き出しができます。
本当のお楽しみはそこの引き出しが出来てからだと、僕は個人的にはそう思います。


チューニング振り返りは一旦これで完結とします。
ダラダラと長い文章でしたがお楽しみいただけていましたら幸いです。




そしてこれからの自分に必要なことは、
ちょっとは貯金することです。(爆)
Posted at 2017/01/25 23:53:55 | コメント(1) | トラックバック(0) | マークX | 日記
2017年01月22日 イイね!

チューニング振り返り【#8】

ざっと振り返るだけなのに#8まで来ました。
やったこと自体はあっさりしていますが、一つ一つが濃いのか長文化します。
(^^;)

鈴鹿デビューを果たしたマークXですが、やっぱりリミッターに当たっていては・・・ということでリミッターカットを敢行。
SARD CUVU Evolutionを導入しました。
高いですが色々出来るチューニングECUです。

色々出来るのに、スロットルマップとリミッターしか弄っていません。(笑)

スロットルマップはスポーツモードとノーマルモードのペダル開度と電スロ開度の関係マップを書き換えるのですが、
思いっきり特性を寝かせました。
かなりじわじわと電スロが開いていく設定です。

スポーツ走行で大事なのは「レスポンス良くスロットルが開く」ということではなく、
「狙った量だけ開く」ことです。
少しアクセルを踏むだけでガバッと開く設定は乗りにくいを通り越して危険だとすら感じます。

なので僕の車はSPORTモードよりもエコモードの方がアクセルペダルに対して電スロが機敏に反応します。(笑)

パワー関係は一切弄らず。
純正A/Tはノーマルのパワーに応じたトルク容量+αしか持っていないのでパワーアップに対しては慎重です。

そもそもやったところで、僕の車は吸排気ノーマル(今はマフラーはフジツボになりましたが、ほぼノーマルと呼んで良いと思います)なので、ハード側が大きく変わっていない以上はそんなに変わらないだろうなと言うのもあります。
学習して元の特性まで戻ってきたりして・・・などと考えるとやる気が沸きません。(苦笑)

SARDのECUにした理由は、単純に最高車速と言うスロットル閉じ要求が出る制御定数を書き換えるだけで、全域元々の制御の延長で走れるからです。
HKSのVACは(買ってないので分かりませんが)リミッター車速以上はVACがトランスミッション制御を行うようで、「VAC独自のAT制御」ってなんだ?というのが良く分からなかったので避けました。

スロットルチューニングは何度も書き換えを行って結構苦労しましたが、
走りやすくなるのでまぁこれだけでもCUVUにしておいて良かったかなと思っています。

去年からエンジン開発に詳しい知り合いが出来たので、
手が空いたら何かやってみようかなとも考えていますがしばらくは妄想に留まりそうです。(笑)

~~~~~

そして僅かに後追いになってしまいましたが、国際コースのスピードレンジで走るということでHANSを導入。
本当はミニサーキットでもあったほうが良いとは思っていたんですがなかなか踏み切れずでした。
しかし流石に鈴鹿やFSWだと安全装備の意義が一気に上がってくるのでこれを機にと考えました。

HANSを使うにはHANSクリップが付けられるヘルメットが必要になるのでヘルメットも購入。
さらに使っていた4点式ハーネスは肩ベルトが3インチでHANSのガイドにベルトが綺麗に収まらないので、肩ベルトが2インチ&3インチの複合サイズになっているTAKATA RACE6に買い替えました。




ベルトの張り方にもきっちり拘り、専用のアダプタをワンオフしています。



シートレールのボルトにアンカーを共締めするという方法だと、ベルトがシートレールと干渉してしまい、
正しくテンションがかからないので微妙かなと・・・

これならベルトが途中で邪魔なものに当たることなく、真っ直ぐに張れるので良い感じです。

安全装備まで整ったところで本当の意味で鈴鹿仕様完成です。
Posted at 2017/01/22 20:39:04 | コメント(2) | トラックバック(0) | マークX | 日記
2017年01月21日 イイね!

チューニング振り返り【#7】

まだまだ続きますチューニング振り返り。
今回はやはりブレーキの話は一旦置いておいて次に進みます。

ブレーキの次はLSDに手を出すことにしました。
LSDの必要性としては立ち上がりにイン側のタイヤが空転してしまってトラクション不足に陥っているというところと、制動時のリヤのばたつきを抑えるというところ。


FR車でサーキットを攻める場合、基本的にリヤタイヤで路面を蹴るようにしてコーナリングしたいため、
蹴った力が逃げないようにするのがLSDの役割です。
これは何となく有名な話ですからこれ以上は割愛します。


制動時のばたつきというのは、フルブレーキングの時にリヤがむずむず動くフィーリングになっている場合を指します。
これは180km/以上の超高速域からフルブレーキングした場合に起こった現象です。
左右のブレーキの熱の入り方に差があると顕著に出ます。
鈴鹿の1コーナーとか、セントラルの1コーナーとかのように下りの傾斜が付いているとさらに出やすく、水平路ではバッチリなブレーキバランスでも前荷重になってしまうために発生したりします。
この状態はブレーキング時に左右の車輪速が微妙に差がついてしまっている状態なので、LSDで差動抵抗をつけることによって緩和できます(後輪駆動車の場合)。


LSDは立ち上がりの恩恵にスポットが当たりがちですが、このように立ち上がり以外のケースにおいても恩恵が得られます。

例えば、コーナリング中にリヤがズルッと言った場合にスライドのスピードを抑える役割もしてくれます。
左右の車輪の差動を制限するので、車が自転するうごきを規制してくれるんですよね。
滑り出しからスピンモードに陥るまでの時間が延長されるので、対処も簡単(?)になります。


こんな感じであちこちで恩恵が得られるということはその逆もまた然りと言うことで、
不用意なものを入れると思わぬネガが出ますので注意が必要でした。

僕とチューナーで拘ったのは、やはり高速コーナーでタイムを稼ぎたい鈴鹿を狙ったセッティングなので、「コーナリングの真っ最中にLSDがどう効くか」です。

アクセルON↔OFFで挙動が急変するLSDではNG。
よく「アクセルONでアンダー、OFFでオーバー」とか「アクセルOFFで巻き込むように曲がる」とか言う文言がありますが、その文言通りになっていると例えばマッチャンコーナーやFSWの100Rでアクセルを抜くとスピンの恐怖と戦わなければいけないということです。
LSDを使って旋回姿勢をコントロールしたいのであれば、低開度から高開度までアクセルを自由に開けたり閉じたりできなければいけません。
僕がマークXに投入したのはアクセルがONでもOFFでも挙動が急激に変化しないLSD。
確かに効いているのだけれど、走行中にLSDが効いているということを意識しないようなセッティングです。

そうするとLSDのネガである「操作をトリガーにして車の特性がコロッと変わる」というのが無いので恩恵だけを受けられます。

じゃあそんなLSDをどうセットアップするか・・・
これはブログ上では公開できません。。。(^^;)
僕も大まかな概要と思想はディスカッションしたので当然把握していますが、
細かな勘コツはチューナーお任せなのでそもそも正確に書けませんし。(苦笑)


ちなみにこの背反として、美浜みたいな各コーナーが小さすぎるコースではブレーキング中に向きを変えないといけないため、LSDがそれを阻害する形になっています。
実際、僕の美浜のベストラップはオープンデフ時代のものです。
鈴鹿に照準を合わせるというのはこういうことで、どこでも満遍なく速くなるわけではないということを念頭に置いておかなければいけません。



で、続けて次のサスアームも書いてしまいますが、これは狙いはキャンバーセッティングです。
LSDを入れて上記のようなセッティングを行うと基本的にアンダーになるので、
アライメントでアンダーを消します。

使ったのはクスコネガティブアッパーアーム。
フロントはマークX用は設定が無いのでJZX100用をベースにワンオフ(アジャスト部を現車合わせして溶接)しています。
120系用だったらアッパーアームがあるとか、実はIS用がいい具合にキャンバーがつくとか、キャンバーボルトと言う商品が合ってそれを純正アッパーに噛ませればキャンバーがつくとか色々と別案の情報もありましたが、
いろいろ買って付けて外してはしんどかったのと、
クスコなら強度面で心配はないだろうということでクスコのJZX100+追加工で腹を括りました。(ワンオフの内容が内容なだけに高かった・・・汗)

ノーマルのマークXはトーしか調整できないんので、
キャンバーを弄れるようにするだけでセッティングの自由度がグッと上がります。

アライメントをLSDの特性を考慮してセットすることで、LSDによるアンダーステアを緩和することが出来ます。
実際、LSDを投入後にアンダーが強まったという印象は全然無く、
グイグイ曲がるのにリヤはベタっと踏ん張り、勝手には流れてこないという楽しいフィーリングに。

それまでのリヤが意図せず流れてくるかも・・・(流れたらタコるかも)という感じから、
流れだしたらカウンターを当てよう(それで間に合う)という感覚になりました。

リヤタイヤが、本当は後部座席のさらに後ろにあるんですけど、
まるで運転席の真後ろにあるかのような回頭性かつ、自分の体のすぐそばで駆動をコントロールしているような感覚で乗れる車になりました。

このLSD・サスアームまでのチューニングでマークXは完全に化けました。
非常にコントローラブルで限界付近で車をコントロールするということが出来るハードスペックが揃った感じです。
西浦を走らせてもシェイクダウンで2秒フラット出ましたし、明らかに速い車になりました。


これでいよいよ満を持して鈴鹿デビュー。
初めて走った時のベストタイムは38秒9でした。
初めてのクリアラップで、しかもリミッターカット無しでメインストレート、裏ストレートともに180キロでリミッターに当たっています。


その時のタイム表がこれですが、、、



マークXの前後のタイムで走る車のラインナップを見て、
ますます火がついたのはまだ記憶に新しいです。


続く。
Posted at 2017/01/21 22:28:07 | コメント(0) | トラックバック(0) | マークX | 日記
2017年01月19日 イイね!

チューニング振り返り【#6】

#5の続きでブレーキです。

前後ともキャリパーとローターを変えることにしましたが、
仕様の選定はとにかく慎重でした。

なぜなら、マスターシリンダーの容量を考えないと、むやみに大型化してしまうと
供給流量が足らないため、ペダルストロークがかなり深くなってしまう可能性があります。
マークXのマスターシリンダーは7/8インチ。
劇的に小さくはありませんが、大きくもありません。

やはり熱容量とブレーキバランスを考えてフロント6POT、リヤ4POTは欲しいところです。

当てずっぽうに行くと外すので、まずは純正サイズを基準に考えます。
純正ローターはフロントがφ334×30mm厚、リヤがφ310mm×18mm厚なので、

大体前後比で1.07〜1.08くらいの大小関係です。
純正の状態で前がかなり効くんですが、キャリパーがフロントは4POT⇒6POT
になるところ、リヤは片押し1POT⇒4POTになるので、キャリパーだけでも結構リヤにバランスを寄せられると睨んでローターサイズはほぼ純正のバランスを維持することにしました。

バランスが決まったので今度はサイズですが、
特にリヤは純正状態では一瞬でブレーキパッドが無くなるレベルで容量が足りないので、出来るだけ大型化を狙います。

まずはフロントローターに行きます。
フロントローターはリヤローターよりも大径にするため、先にこっちを決めないとホイールとのクリアランスの問題が発生します。

純正ホイールが履けなくなることは仕方なしとして目を瞑りましたが、
社外ホイールが履けなくなると困るということでフロントは360mmローターに決定。
18インチを履くエボXが355mmで問題なく走っているという実績をよりどころに、
オートマでエンブレが効かないことを考慮しての360mmです。
厚みは目一杯確保したいのでキャリパーが許容する目一杯のサイズに。

キャリパーはレース用のCP5555と、ストリート用でサーキットも走れるCP9020が候補となりましたが、先の記事に書いたようにローターもパッドも極力厚くしたいのでCP5555に。

CP5555は36mm厚のローターまで飲み込めるため、36mmに設定。
これで純正よりも6mm厚みが増します。

フロントローターの径が決まったのでリヤの径が決まります。
360/1.07で336mmです。

リヤはフロントがレース用なのでリヤもレース用にしたく、
AP RACINGのCP5147というキャリパーと、CP6730というキャリパーを候補に挙げてもらいました。
前者は26mmローターまで許容、後者は28mmローターまで許容です。
350Sの純正はリヤ18mmローターなので厚みはどちらでもかなり余裕が期待できます。
普通に考えたら余裕はあって困るものではないので28mmローターを許容できるCP6730の方が魅力的ですが、
チューナーの助言でピストンサイズに着目すると、
CP6730はCP5147よりピストンサイズが大きいようで、マスターシリンダーの容量が気になります。
流用できるマスターが無いかも探したんですが見つからず、
流石にブレーキがぶかぶかになると嫌なので無難にCP5147にしました。
フロントが6mmアップなので、リヤが10mmアップというのもまぁ、余計じゃないかなという読み。
唯一心残りなのが、CP5147は336mmローターが一杯一杯で、これ以上リヤをサイズアップしたい場合には対応できません。
結構悩みながら、最終的にはチューナーの言うことを信じてCP5147にφ336mm×26mm厚のローターを収めることにしました。

フロント






リヤ






ローターはGARLANDレーシングローターに12本のカーブスリットを入れたものになりました。
GARLANDレーシングローターはGT300やニュル24h耐久にも供給実績があるものを、
同素材同工法でそのままマークXに投入しています。
素材はベルハウジングが超超ジュラルミンで重量増を抑え、
パッドとの接触面となるアウターローターはレース用の特殊鋳鉄材。
これをフローティング構造で支持し、熱膨張時の歪みを抑えています。

ちなみにスリットの仕様はショップお任せで、24本スリットでも良いと言ったんですが、
出来上がったのはこれでした。(笑)

レーシングキャリパーの取り付けにはブラケットが必要ですが、
チューナーの得意分野なので現車を採寸して軽量かつ高強度なものをワンオフ。






パッドはランニングコストを考えてZONEを組みました。
欲を言うとフェロードを使いたいんですが、CP5555用のフェロードパッドは8万円もするんですよね。流石に割とストイックにやっている僕でもブレーキパッドに8万円は・・・(滝汗)



これなら1セット24000円なので現実的です。


こんな感じで、マークXに使えるブレーキキットを、探すのではなく作ってもらいました。(笑)


使った感想はもはや語るまでも無く、最高!
と言いたいところですが、こうやって振り返ってみて最近正直に思うのは・・・
マークXという車を舐めていたようです。

車が速くなりすぎてこれでもフロントが足りなくなりつつあります。(^^;)


前後バランスやブレーキフィールは本当に最高なんですが、
これでも国際サーキットではクーリングを少ししないとパッドがガンガン減っていくことが分かりました。(爆)
フロントローターにはヘアクラックが少しずつ入ってきていますし、来シーズンには流石に新品のローター投入かな?と思っています。(^^;)


ただ、これも根本対策と言ってこれ以上大きくしようとすると19インチのホイールも要るというデメリットも出て来ますし、
落としどころとしてはこのままもアリかなのかなとも思います。
19インチだとまたタイヤも高いですし、重くなるので2~3年に1度新品ローター投入という使い方での運用も一手ですよね。ローターもなんだかんだ消耗品ですし。

こんな感じで、良いものに触れるとハイスペックなものでも不満を覚えれば「ここはダメかも」とハッキリ言うようになり、
モノに正しい評価を下すようになりますのでますます迷走しなくなっていきます。
やっぱり正直にダメなものはダメと言わないと良くならないので、
本当に良いものにしか「良い」と言わなくなりました。
これはセッティングを行う上でも大事なことで、何をやっても「良い」と言っていてはゴールに向かっていかないんですよね。
良いものを良いというよりも、ダメなものをダメという方が収穫が多いと思います。


ちなみにこのCP5555というフロントキャリパー、380mmまで飲み込めるので、
本当に我慢できないくらいダメに思えてきたら19インチタイヤと380mmローターを投入し、リヤキャリパーも思いきって大型化です。(笑)
でも流石にそれをやるなら、マークXはやりきって卒業し、その先の話にしたいですけどね。マスター径の大きなスポーツカーでやりたいな。。。(^^;)






と、すごく凝ったスペックのブレーキにしたわけですが、
こんなことがあっさり出来ちゃうのもチューナーのお蔭ですから、感謝が絶えません。
自力で調べてやろうと思ったらここまでやる自信は全くありませんし、
純正流用とかですら全然詳しくないですから。(苦笑)


#7はブレーキについて続きを書こうか別の話に進もうか考え中です。
ブレーキを語らせると終わらないんですよね。(笑)


にしても、このキャリパークリアランスはいつ見ても素敵です。



これは文句なく「良い」と思います。(笑)
Posted at 2017/01/19 23:57:56 | コメント(2) | トラックバック(0) | マークX | 日記
2017年01月18日 イイね!

チューニング振り返り【#5】

チューニング振り返り、#5はブレーキ編です。

僕がブレーキに手を入れようと思ったのは、
フロントキャリパーの変色がきっかけでした。



マークX 350Sは純正でフロントに対向4POTキャリパーを備えていますが、
これがスポーツ走行すると悲しいくらい熱容量不足で過熱状態になるのです。
上の写真、塗ってないのにこれですよ。(笑)

他のメーカーがこのクラスの車でも片押しキャリパーを採用したりする中、
で、対向4POTを採用しているマークXは頑張っている方だと思うので、
純正の仕様にダメと言うつもりは全くありませんが、
カタログ上だけでなく、実使用において「スポーツセダン」をこの車に期待するとブレーキは期待に応えてくれるスペックではないというのは事実です。


最初は良く聞く「パッドとフルードを変えればOK」というのを信じて、
ディクセルのZとかプロμのHC+とかパッドを色々買いました。
やはり摩耗のスピードが尋常じゃないですし、プロμに至ってはパッドの塗装が弱すぎるので過熱して剥げて、パッドが周辺部品を巻き込んで錆びるという状態に陥ります。

それでも「重い車だからこういうもの・・・」と勝手に納得していましたが、
サス/ショックの検討を通して「根本解決しなければ終わらない」という頭になった自分は考えを改めます。「ちゃんと車に合ったブレーキに変えれば、こんな状態にはならないはずだ」と。

そもそも熱容量が足りていないのに摩材を変えて持ちこたえさせるって、アプローチがずれていたんですよ。
熱容量が足りなければ、熱容量か冷却性能を上げなければいけないんですよね。



具体的には、ローターを大きく、厚く。パッドを大きく、厚く。
これがブレーキ容量不足に対する正攻法です。

ローターを大きくするとなぜいいかと言うと、
当たり前ですが体積が増すので同じ発熱量でも温度が上がりにくくなります。
物理的に熱容量が増すということです。

一方で厚みはと言うと、ベンチレーテッドローターですからローターが厚いほど大きなベンチレーションが設けられるため、これで冷却性能が高まります。





これは僕がフロントに入れているφ360×36mmローターです。
ベンチレーションが純正ローターと比べて尋常じゃなく大きいですよね。
これでローター温度が50~150℃くらい下がるそうです。

大径かつ分厚いローターを使うにはレーシングキャリパーの投入が必要です。

パッドはレーシングキャリパーを使うと勝手に大きく厚くなります。
6POTのレーシングキャリパーはピストン数が多いので、必然的にブレーキパッドが大きくなります。
さらに、レース中にパッドが摩滅してしまってはいけないので、
パッド自体も普通のパッドよりも厚く、新品状態だと摩擦材だけで13mmくらいのものが採用されます。



これだけ厚いとピストンとローターが離れていますから断熱効果もあり、
ブレーキフルードを熱から守ることが出来ます。


またこうしてブレーキローターを大型化すると、ピストンがローターを押す径が大きくなるため、同じ踏力でもブレーキが効くようになります。
ということは、セミメタルパッドみたいなローター攻撃性の高いパッドでなく、
ロースチール材の弱いパッドでも制動力を確保することが出来ます。

選んだパッドはZONE 10F。
ちょっと国際コースでは摩耗が速いかなというのを悩み始めはしましたが、
このパッド、適正温度が常温~650℃です。限界温度は700℃。

これでもフェードしてしまって走れないということはないので、
これで明らかに熱容量が増して熱害からかなり解放されたことが証明されています。

はっきりと効果が確認出来たため、これだけでも
「ブレーキやるならキャリパーとローターをまず変えろ」という感覚が自分の中に根付きました。
キャリパー、ローターって一見高コストですが、"痛い出費"ではありません。
狙い通りの効果が出て、これ以上ブレーキで悩まなくなったからです。


もちろん、ブレーキチューニングの恩恵はこれだけではありません。
ブレーキをキャリパー、ローター単位で変える場合、
ブレーキパッドの特性を前後で弄ることなくブレーキの前後バランスを調整することが出来ます。

ブレーキパッドを前後で換えてしまうと、パッドの熱の入り方、タレ方が前後で大きく差がついてしまうことがあるので、走っていると前後バランスが変わってしまうということが考えられます。
例えばフロントには常温から効くパッド、リヤには200℃まで上げないと効かないパッドなどを入れるとそうなりますよね。

ローターとキャリパーのスペックで前後バランスを作ればそういう心配はなくなります。
チューニングと言う目線で言うと、こちらが特に拘りどころでしょうね。


当たり前ですが、前後バランスが調整できるということは、
フロントだけ大型ブレーキにするとリヤとのバランスが崩れてしまいます。
フロントが早期にロックするようになり、ABSが効いてしまって制動力がトータルで落ちてしまうなんて言うことも有りえます。

ブレーキはちゃんとやるならやはり"前後同時"。
所詮マークXだから、とか、ちょっとサーキット走るだけだから・・・という考えはこの時点でもう全くありません。
「最高のスペックにして走らせる」ことしか考えてないですから、キャリパーもストリート用ではなくレース用をほとんど悩まずチョイスしています。(笑)
レース用はダストブーツ無し、鳴き止めシムも無しですが、
キャリパー剛性が高く、ペダルタッチがとにかく最高です。


さらに最高なのは



マークX



ARTAガライヤ


GT300のレースカーの兄弟みたいなキャリパーだというところです。(笑)
「自分の車にはGT300の車とほぼ同じキャリパーが付いている」
って、これだけで既に滅茶苦茶嬉しいことですよね。

ちなみに埼玉トヨペットさんのS耐仕様マークXよりも僕のマークXの方が上級グレードのブレーキキャリパーが付いています。(ブレーキだけ)勝ったぜ!!と思いました。(爆)


ローターに関していうと、GARLANDレーシングローターはGT300やニュル24hにも供給されているローターそのものですから、ガライヤのローターとマークXのローター、どっちが上級かもはや分かりません。(笑)


初期投資は涙が出るレベルですが、その涙は車が戻って来てブレーキペダルを踏んだら感動の涙に変わります。(泣いてないけど)
ブレーキって地味ですけど、尋常じゃないくらい愛着が増すので本当にオススメですよ。

その代わり、車のキャラクターを無視して鳴くときは激しく鳴きますけどね。(笑)


次回#6では、前後ブレーキのスペックを今のものに決めた経緯をご紹介します。

続く。
Posted at 2017/01/18 23:06:21 | コメント(1) | トラックバック(0) | マークX | 日記

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何シテル?   03/15 16:43
LEXUS RC Fでサーキットを走ったり、Peugeot 308でドライブフィールに舌鼓を打ったりしています。 車の乗り味にはかなりの拘りがあります。 ...

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