
世の中を良い意味で騒がせた、コロナ対策の
定額給付金10万円。
幸いにして、我が家は貯金に回さなければならない状況では無いので、ここは有意義に使って少しでも世の中の金回りを多くしよう!
そこで使い道に考えたのは、
タイヤ。サーキット遊びをしていると、最も大事なのにどうして消耗してしまう品です。
ここで、現在のタイヤの手持ちをおさらい。
・1軍:RE-12D(2019) 265/35R18・・・鈴鹿1本走ったのみ。モッタイナイ
・2軍:RE-12D(2018) 265/35R18・・・2年目突入、スリップサインまで2mm
・225:NS-2R(2017) 225/45R18・・・さすがにうま味流出済みの出涸らしorz
・予備:AD08R(2017) 255/40R18・・・こちらも出涸らし。訳あって温存したい
・街乗り:RE050A(2014) 225/45R18・・・7年目w さすがに街乗りでもUNK化してきた
交換対象としては、225または街乗りといったところでしょう。225は225Cup用なので、それの指定タイヤであるナンカンNS-2Rと銘柄が決まっているのですが、こちらは4本でも4万円でおつりが来る価格。正直言っていつでも代えられます。
街乗りのRE050Aについては、経年が経ってもひび割れておらずさすがブリヂストンといったところですが、さすがに摩耗で煩くなってきました。その上、街乗りタイヤで転がす距離が少なくなってしまったので、あえて街乗り専用で持っていることが勿体ない状態になっていました。
そこで今回は、
街乗りタイヤを街乗り兼用ハイグリップに交換します。
候補としては、国産の
インチキモータースポーツ特化でない通常ラインナップなハイグリップとなります。いろいろ選びたい放題なのですが・・・
近場でこんなのがあるのであれば、参加してみたいじゃん。
それに講師がオーストラリアでお世話になった大井さんなら、参加しない理由は無いじゃん!
ということで、前回ブログで書いたDIREZZA DAYに参加することにしました。
これはDIREZZAを履いていなくても参加できる(4本ともDIREZZA ZIIIなら参加費\-2000)のですが、たまたまちょうどタイヤ交換を検討していた私。んじゃ、街乗りサーキット兼用もDIREZZAか?と考え、いつもお世話になっている名神タイヤさんのHPで価格を調査。
送料込み(個人宛を除く)
1本:\25,000
4本:\100,000
ジャスト10万円キタ―――(゚∀゚)―――― !!
決定。
街乗りサーキット兼用タイヤは、DIREZZA ZIIIになりました。
2020年7週(2月)と、ちゃんと今年のタイヤが来ました。
大きな量販店やタイヤ販売店だと、極端に古いのが来たりすることもありますが、名神タイヤさんでは今までそのようなケースはありませんでした。
早速ボロくなったRE050Aから組み替えて街中を走ります。
静粛性はボロ050Aよりももちろん高く(そもそもブリジストンタイヤは、半分以上減ると極端に煩くなる)、通常の街乗りタイヤよりも少し悪いくらいで十分静かです。アジアンタイヤに見られるような豪快なロードノイズは発生しません。またサイドウォールが柔らかく、当たりが柔らかく乗り心地も良いです。ウエットは溝なりですが、極端に悪いと言うことはありません。
街乗りで使った感じは、以前使ったことのあるGOODYEAR EAGLE RS Sportと同等、もしくはロードノイズと乗り心地はそれより若干良い、といった感じです。これなら、十分履きっぱなしで使えます。
今回はこのタイヤを街乗り兼用とするため、少しでもライフを伸ばすべく、新品一発グリップを捨てて1000km程街乗りで皮むきをしました。今まで使ったハイグリップは、皮むきするとライフが伸びるんですが、なぜなんでしょう? まさか気のせい・・・?
さて、次はサーキット性能です。
ハイグリップタイヤについては、2014年2月発売のブリヂストンRE-71Rで大きく流れが変わったと言えるでしょう。71R以降のハイグリップタイヤは、極端にサーキット性能を追求した物がかなり増えました。特に86/BRZレース向けを主流としたモータースポーツラジアルや、ゼスティノに端を発した「日本設計・中国製造」の高性能タイヤは、クセが非常に強く扱いづらい物になっています。具体的には・・・
(国産・アジアン共通)
・タイヤカスが着きやすく、良い状態を維持するためには管理が大変
・タイヤの寿命が短く、頻繁な交換が必要
・街乗りでは煩く固く、あくまで最低限自走可能な程度
(国産特有)
・とにかくタイヤ価格が高く、お財布が大変
(アジアン特有)
・ベスト温度域が狭く、それを外すと極端にグリップしないばかりか、偏摩耗でタイヤが終わる
・横一辺倒、縦一辺倒のグリップは高いが、両方加わった斜めグリップが全然無い
・製造品質が一定で無く、トレッド割れ・剥がれ、ピンチカットを起こすハズレが混ざっている
このため、自分とタイヤの状態を一点集中させる、一撃必殺の能力が高く求められるようになりました。
このようなタイヤのおかげで、リザルトが良くなっていることは疑う余地が無いほどの事実です。ですが、これらのタイヤは連続周回には向かず、走行枠の1/3程を走って止めてしまう、なんてのも増えてきてしまいました。
せっかくなら、全部の時間走りきりたいじゃん。果たして、ZIIIは走行枠を使い切れるほどの性能はあるのでしょうか?
ここまで言っても、やはりサーキットで大事なのはグリップ性能。
このタイヤは2017年2月発売と比較的後発なハイグリップなのですが、残念ながらタイムアタックの主流、というわけではありません。ということは、性能がそれほどでは無いのか?
とにもかくにも、試してみました。
まず走り出して感じたことは、グリップ力は相当高い、ということでした。
たしかに、RE-71Rやモータースポーツラジアルの様な、何をやっても全く破綻しないような強烈なグリップはありません。しかし、225幅としてはこれまでに無いグリップ力があります。おそらく265幅があれば、ゼスティノ07RSと同等のグリップはあるのではないでしょうか。
連続周回をしたのですが、UNKタイヤカスの付着は最近のハイグリップとしては少なく、前世代のハイグリップ(ヨコハマAD08R、ダンロップZII、グッドイヤーRS Sport)と同等でした。また、熱ダレによるグリップダウンは、ZII以上・RS Sport以下といった感じで、結果として十分連続周回も可能でした。
1本走行後のタイヤを覗いても、綺麗に摩耗しておりタイヤカスの付着も見えません。ちなみに、モータースポーツラジアルやアジアン超ハイグリップなら、たったこれだけのタイヤトレッド面を見ても何かしらの異常(カス、異常摩耗)が見えます。
グリップは、縦横どちらかが極端に強い事は無く、また斜めグリップが無いという事も無くいので、旋回中の挙動変化は非常にわかりやすかったです。さらに、このタイヤはスキール音が大きめで、タイヤのスリップが耳でも感じ取りやすくなっています。実際はスキール音が鳴ってももう少し先まで限界があるのですが、グリップを感じ取る手段は多いに越したことはありません。最近のハイグリップタイヤはスキール音が小さいのがほとんどなので、ここまでキーキー言うタイヤは久しぶりに履きました。
これが一日走った後の、最も摩耗する左前輪の状態。かなりの台数が1日中走ったコースであれば、この程度のカスの付着は仕方がありませんが、前世代ハイグリップ並みに収まっています。
また、センターリブの外側角が削れずに、タイヤ全体が新品の形状を保っています。
全体的に、摩耗状態は非常に綺麗と言えるでしょう。
まとめ:
・街乗りでネガティブになるところは無い
・サーキットでは、ピークグリップは超高性能なインチキ達に0.5歩劣るが、逆に言うと劣っているのはごくわずかでグリップレベルは高い。
・インチキ達特有の、グリップの神経質さ、カスの付着、偏摩耗は一切無い
・モータースポーツラジアルよりは価格が安い
結論:
近年のハイグリップタイヤの中では、特に扱いやすいタイヤ
ということで、街乗りサーキット兼用として導入したのは大正解でした。
久しぶりに、通年気兼ねなく履きっぱなしにできるハイグリップタイヤでは無いでしょうか。これから初めてハイグリップタイヤを履くという用途には、かなりお勧めできると考えています。
確かにピーク性能だけ見たら他に良いタイヤはありますが、それには何かしらのネガ要素がつきものということはここ数年で経験しています。ここまでネガ要素が少なく行けるタイヤは、気兼ねなくとにかく走るという用途にはもってこいです。それでいて、ちゃんと結果も残せるのだから、相当オールマイティなタイヤと言えるでしょう。
ZIIIは、もっと絶賛されても良いと考えています。