その3はこちら。
さて、準備万端整いました。
コースに入ってRX-8の最大の魅力である、懐の深い足回りとどこまでも回るエンジンを味わうときが来ました。
コースに入ったら、やることはただ一つ。
とにかく楽しく走りましょう!
楽しく走れれば大勝利です!
せっかくここまでたどり着いたのですので、これにつきます!
ちなみに、ラップタイムを気にしない方が楽しく走れます。
最初はとにかく車の動きを楽しみましょう。
Q:「この車ならこのくらいのタイムが・・・」って他の人が言ってたけど?
A: 気にしたら負けですw 最初はみんな「サーキットって楽しい!」から入ったんです。
ここでもう一度、サーキットを走る上で、忘れてはいけないことを紹介します。
・サーキットは皆の物。
当たり前ですが、
速い人のためだけの物ではありません。遅い人のためだけの物ではありません。
ということで、
・後ろから速い車が来ても、1周(次のホームストレートまで)は譲る必要はありません。
ただし、1周終わったら譲ってあげましょう
速い人のためだけではありませんので、ずーっと譲り続ける必要はありません。ただし、遅い人のためだけでもありませんので、いつまでも譲ってあげないのはマナー違反で、ただ後ろの速い人の気分を害するだけです。
速い車が追いついても、
1周終わるまで譲る必要はありません。1周終わったら素直に譲ってあげて、また自分が走り出せば良いでしょう。
我々はサーキットでレースをしているわけではありません。
抜かれても痛くもかゆくもありません。同時に、速い人も1周詰まってしまったとしても、運が悪かっただけで、その人の人生が狂うわけでもありません。
もう一つの、サーキットを走る上で、忘れてはいけないことは・・・
・皆で楽しく走って、無傷で帰ることが最も重要
我々がサーキットを走るのは、
仕事ではなく趣味です。これで来年の契約・給料、あるいは残留かクビかが決まるわけではありません。皆で楽しく走って、事故無く自分の車で帰れることが大事です。
これはプロドライバー(2018鈴鹿CCGPでおなじみ、あの
チャンピオンなど)も口をそろえて言う言葉です。
一番楽しくないのが、車を壊すこと。特にクラッシュは、車は壊すし直すのにお金はかかるし、その間乗れないし・・・と何一つ面白くありません。そこで、やはりサーキットのリスクは知っておかなければなりません。
・サーキットのリスク
車を全開で、限界で走らせることができるということは、時には限界を超えてクラッシュにつながってしまうリスクがあります。そして、サーキットでのリスクは、その車のドライバーが全てを負うというのが基本です。
例を挙げるなら、
・壊れた車は、その車のドライバーが直す
→たとえぶつけられても、自分の車は自分で直します。
・壊したサーキットの備品は、壊した車のドライバーが直す
→ガードレールをへこませたら、修理代を支払わなければなりません。
そして、
サーキットデビューの日は、最もクラッシュしてしまう危険が高いと思ってもらってかまいません。デビューの日にクラッシュした事例を、11年のRX-8歴で8例見てきました。
こんな話を聞かされると、デビューに二の足を踏むかもしれません。
しかし、下記の3点について気をつければ、デビュー日のクラッシュの危険をかなり減らすことができます。
・DSCはONのまま、絶対に切らない
正直、
今回説明したいことの99%はこれです。先ほどの8例中3件は、(RX-8に限らず)DSCなどの横滑り防止装置を切っていた事故でした。
RX-8のDSCは、実は車の性能100%に対しての余裕分を、現在売っている他車に比べても少なめにとっています。つまり、DSC ONでも、十分楽しく、かつ性能の限界に近いところで走れてしまいます。DSCが作動して、走っている最中にDSCランプが点滅している場合は、アナタの走り方が限界を超えて危険という事を教えてくれているのです。
DSCのOFFは、わかっている人がリスクを承知の上でOFFにしているだけです。
DSCは絶対に切ってはいけません。
Q:DSCを切ると1秒以上タイムが上がると聞いたけど?
A:聞いてはだめですw DSCはONが原則です。
・コースイン1週目は絶対に全開で走らない、2週目以降に、少しずつペースを上げていく
今回は詳細の説明はしませんが、コースイン1週目はタイヤの性能が50%程しか発揮されません。
1週目は高速道路を走るくらいのペースで走り、2週目以降に車になれるためにも少しずつペースを上げていきましょう。
Q:速い人は2週目にいきなり全開で走っているけど?
A:それは車に慣れきって車の状態が読み切れるのでできるだけです。
「コーナーの何m手前でブレーキをかければ止まれるか?」と聞かれ、答えられますか?
答えられなければ、少しずつペースを上げていって、車の状態を確認しながら走りましょう。
・遅い車に追いついても、譲ってくれるまでは抜かない
何度も言いますが、レースをしているわけではありません。プロレーサーでは無い我々同士の追い抜きは、非常にリスクが高いのです。レースで行われてる、
インをズバッと刺す、なんてもっての外です。
相手が譲ってくれるまでは我慢し、いつまでも譲ってくれないときは、一度ピットに入るなりして間隔を開けましょう。
・走行後の確認
楽しく走り終えたら、後片付けして荷物をまとめ、サーキットを後に・・・する前に、少しだけですが車の点検をしましょう。
・リザルトを持って帰りましょう
タイムを気にするためではありません。
このリザルトは、
アナタがサーキットデビューを楽しく走った、最大の証明書です。サーキット走行にハマらなくても、ハマって足繁く通うようになっても、デビューのリザルトはとっておいて絶対に損しません。私はとっておかなかったので、今すごく後悔しています・・・
・油量を確認し、必要があれば補充する
サーキットでは街乗り以上にオイルを消費してしまいます。不用意なエンジンへのダメージを防ぐため、
出発前に油量を確認し、不足があれば持ってきたオイルを補充しましょう。
このときの油量は、前期・後期ともに半分以上あれば問題ありません。
・サーキット出発直前に、タイヤの空気圧を確認する
サーキットで走っていると、タイヤの空気圧が急激に変化します。最悪のケースは、走行後にタイヤの温度が常温まで下がったとき、空気圧が下がっていることに気づかずに走行し、パンクしてしまうケースです。
サーキット出発直前に空気圧を点検しましょう。純正指定圧(220kPa)を下回っていたら、パンク修理キットで補充しましょう。
これでアナタも、サーキットデビュー完了です!
RX-8の魅力を、また一つ引き出せました!
でも、もしサーキットの面白さにハマって、走り続けたいと思ったらどうしましょう?
・・・続く。
Posted at 2018/01/23 22:39:43 | |
トラックバック(0) |
サーキット布教活動 | クルマ