
昨年3月のもろまえ走行会より、所有の車載カメラ一族にGoPro HERO4 session(以下GoPro4s)を追加しました。
元々はGoPro HERO2(以下GoPro2)を使用していました。このカメラが登場した2011年末は、車載に使用するカメラと言えばデジカムが一般的でした。しかしデジカムは手で持って使用する前提ですので、車載に使用するには大きく重く映像もぶれるし、そのままでは画角が狭く人間の視野とは異なる画をとってしまい、さらに車載としては不要な機能も満載、ボディの質感にもこだわり、その分値段も高い、といった感じで、明らかに車載向きではないカメラを無理矢理使ってしました。
GoPro2撮影 1920x1080 30p Wide スポット測光ON
そこに登場したGoPro2は、見た目はこだわらずプラスチックの箱、スポーツ使用を前提に不要な機能を一切カットし、必要な機能のみを搭載して3万円台と、まさに「こんなカメラが欲しかったんだよ!」 すぐに購入し、サーキット車載でも細かいカメラセッティングも不要で、スポット測光のみ設定すれば即OK、あとは車内にぽん付けでどうぞという、非常に手軽かつパワフルなカメラでした …いや、今でもそうです。
時は流れて2015年末に登場したGoPro4s、ボディはさらに小さくなり、本体のみで防水となったため今まで必要だった防水カバーも姿を消し、明らかに物理的な取り扱いやすさは良くなりました。GoPro2では不可能だった、60fpsも可能です。そこで期待してGoPro2同様にスポット測光ONにして車載に搭載してみると…
GoPro4s撮影 1920x1080 60p Middle スポット測光ON
ご覧の通り、室外が明るくなりすぎて一部白飛びしてしまいました。
室内はGoPro2よりも明るくなっているので、おそらくスポット測光または暗所測光のプログラムが変更され、暗所優先になってしまったのでしょう。これでもGoPro2(スポット測光OFF)や他のカメラでは室外は真っ白になって見るも無惨になるところ、眩しいながらも路面は見える状況ですので、プログラムは優秀とはいえますが、車載カメラとして使用できるかというとそれはNOです。
いろいろ試してみましたが、これを解決するにはGoPro2のファームウェアアップデートから追加されたProtune機能を使用する必要がありました。
・ProtuneをON
→これで最大ISO感度や露出補正が出来るようになります。
・ISO感度上限を400へ変更
・EV修正(露出補正)を-1.0へ変更
→これで不要な光を押さえることが出来ます。
※EV修正は、GoProファームウェアとスマホのGoProアプリを最新版にすると、なぜか当初対応していなかったGoPro4sでも利用できます。
これで撮ってみると
GoPro4s撮影 1920x1080 60p Wide スポット測光ON Protune ON ISO最大感度400 EV修正-1.0
まぁ、こんなもんでしょ。
室内が暗すぎる気もしますが、車外が見やすくなったので個人的にはこれでOKです。もし気になるようならISO上限を上げて、露出もそれに併せて再調整すれば問題ないでしょう。
しかしProtuneをONにしてしまうと、画角が最大しか選べなくなり、しかもGoPro2よりもかなり広くなってしまいます。ここは我慢するか、後編集で不要な部分を落とすしかありません。痛し痒し。
実際にGoPro4sはGoPro2よりも細かい調整がきくようになり、設定または条件が整えば非常にきれいな画が撮れるようになりました。しかし、細かい設定をしてより好みの画作りをするということは、GoPro2で実現したポン付けの手軽さは無くなってしまったということです。
ここからは私の想像ですが、GoProは今やテレビや映画でも使用されており、これで商売をしているプロのニーズが増えたため、その結果細かい画作りが可能なカメラになったのでは無いでしょうか。
必要な機能だけを絞り、ボタン一つでスポーツシーンに最適な撮影が低価格で実現できる手軽さがGoProの魅力だったのですが、近年のモデルはより映像プロ向けに機能が増え、その分価格も上昇してしまっています。当初の魅力が薄れてしまったことは残念です。
とは言っても、未だに有力対抗製品が登場しないので、これからもGoProを使い続けますが。
Posted at 2017/01/16 23:37:54 | |
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