停車前のガクガク対策

PowerFCのEJ20用STi Ver.5/6用の初期データの問題だと思うのですが...

信号で停車する際などアクセルOFFでエンジン回転数が落ちてくると、2000rpmを切ったあたりで車体が前後に揺さぶられるようにガクガクするという現象が出ていました。これが出るとクラッチを切って対処するしかないのですが、かなり不快に感じていました。

確かYui君のGC8も同じ現象が出ていましたが、なるちゃんRさんの車両でも現象出ていませんかね？

エンジン制御ではアクセルOFFで燃料カットが働き、アイドリング回転数近くに落ちてくると(1000rpmとかその付近で)、再度燃料を噴射しはじめてアイドリング回転をキープする仕組みになっています。
画像はPowerFCの設定ですが、アイドリングの回転数と燃料カットからの復帰回転数を、それぞれエアコンON/OFFで設定ができます。

ところがこの復帰回転数より上の回転数(2000rpm近辺から下の回転)でも、燃料噴射がなされることがあり、それがトルク変動を生み出しているようなのです。

通常は燃料カット/アイドリング時はマップは使用せずに別の制御となるのですが、PowerFCでは微妙にマップ制御が入ってしまっているように見えています。

燃料カットの復帰が2000rpm付近から間欠にでも開始されると仮定すると、ガソリンの噴射量はエアフローセンサに従って決まるのであまり手が出せない(燃調マップでは補正のみ)ので、不都合が出るのは恐らく点火時期が支配的であると予測されます。
(写真はPowerFCの吊るしの点火時期マップ)

点火時期をチェックしてみると、ガクガク発生時はどうも点火時期が早すぎる模様。アクセルOFF時の燃料噴射量は極端に少ないはずなので、点火時期がマップのとおり点火すると燃焼時間は短く、下手をすると圧縮上死点前に最大圧力に達している位なのでは...
(写真はアイドリングの点火時期 BTDC 11度)

これは純正ECUのマップですが、PowerFCのものと比べて低回転/低負荷域がかなり違うのが分かります。純正では燃料カットやアイドリングではマップによる点火時期ではなく別の制御をしているようです。
そのためPowerFCと純正の点火時期マップでは、特に低負荷/低回転域の形状が違ってきているのでしょう。

PowerFCの吊るしデータで低負荷/2000rpmでBTDC 42度が早すぎるのでしょうね。1600rpmで30度もアイドリングの12度と比べると早いと思われます。
この辺りは通常走行ではまず使わない領域なので点火時期を遅らせます。
しばらく前から試行錯誤していますが、画像の赤丸のあたりを変更して実用的にはガクガクは収まりました。


ただ低負荷の発進時に稀に参照されることがある領域なので、
緩加速時にギクシャクすることありまだまだ要改善ですが、


そして、この気付きがさらに飛び火して... (続く？)