
化石燃料をエネルギーとして走る自動車に代わる、電気自動車などのエコカーが世界的な普及を見せている。その重要な部品の1つである高性能バッテリーの開発を巡って、日中韓の東アジア3カ国が激しく争っている。中国メディア・今日頭条は19日「日中韓のリチウム電池三国演義 強いのは誰か」とする記事を掲載した。
記事は、日中韓3カ国の主力バッテリーメーカーとその特徴を紹介している。
まずは中国の3社だ。寧徳時代(CATL)は、その前身であるATLが蓄積した電池分野の技術を活かし、BMWとの協力によって急速にシェアを伸ばしており、主にニッケル・マンガン・コバルトからなる三元リチウム電池製品を開発しているとした。自動車メーカーとしてもおなじみのBYDはリン酸鉄リチウムイオン電池をメインとし、三元リチウム電池の開発も始めているという。米国企業を中国企業が買収した万向A123もリン酸鉄リチウム電池に強みを持っており、中国国内の電気自動車で一定のシェアを持っていると説明した。
続いては、日本からAESCとパナソニックの2社を紹介。日産とNECの合弁企業であるAESCはバッテリー業界の巨頭であったものの、マンガン酸リチウム電池という「誤った路線」を歩んだことにより徐々に市場から淘汰されつつあると指摘。パナソニックについては円柱形の三元リチウム電池を主に開発し、テスラと深いつながりを持っているとした。
最後に、韓国企業からLG化学とサムスンSDIを紹介。LG化学は三元リチウム電池を得意とし、起亜、日産、GM、ルノーなどの自動車に採用されており、国際市場で大きなシェアを獲得していると説明。サムスンSDIも三元リチウム電池でフォルクスワーゲンやBMWに製品を提供していると紹介する一方、昨年爆発事故で問題になったサムスン・Galaxy Note7のバッテリーは同社の製品であると伝えた。
記事は「中国で新エネルギー車の認証を受ける際、LGやサムスンなどの外国メーカーのバッテリーを採用していると認証が通らないとの話がある。高高度防衛ミサイル(THAAD)の影響があるのか分からないが、少なくとも国家戦略上で何らかの方針があるのだろう。3カ国の争いで一体誰が勝ち、誰が負けるのか」と結んでいる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF) サーチナ 2017-10-24 05:12
Posted at 2017/10/24 12:10:44 | |
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