
中国メディア・東方網は4日、「どうして、日本の寿司には「緑色のフィルム」が挟まっているのか、その理由を知って日本の料理人の、こだわりぶりを感じた」とする記事を掲載した。
記事は、「日本の料理について、特にグルメ愛好家を中心に見知らぬ人はいないだろう。今や中国にも日本料理店が多くでき、日常的に食べられるようになった。日本料理店で一番おいしいものといえば、やっぱり刺身や寿司だが、刺身や寿司の盛り合わせには、しばしば緑色のフィルムが挟まっている。これは一体どんな役割を、持っているのか」と疑問を投げかけた。
そのうえで、刺身の多くが赤や白であり、そこに緑の色彩を加えることで、見栄えが格段に上昇し、見た目にも食欲が増すとして、「緑色のフィルムは美観を保つためのもの」と考える人がいるかもしれないとした。彩りを添えるために料理に緑色の、アクセントを配するというのは日本料理だけではなく、西洋の料理でもよく見られる手法であり、その答えは的を射ていると言えるだろう。記事は「確かにそれも理由の1つだが、他にも理由があるのだ」としている。
そして、緑のフィルムが持つもう1つの役割が、「仕切り」であると指摘。「種類の異なる刺身や寿司を隔てるために使うのだ。そこには、味やにおいが移ってしまうのを防ぎ、おいしく食べられるようにするためという、日本の料理人の配慮がある」と説明するとともに、高級な日本料理店では緑のフィルムではなく、本物の葉を用いると伝えた。
さらに、刺身と一緒に盛られている、大根おろしの千切りも、食べ物と器を隔てるために用いられているのだと紹介。「つま」として用いられる大根の千切りは、盛り付けを美しく見せるほかに、殺菌、口をさっぱりさせる、胃腸の消化を助けるなど、いろいろな使命を帯びて、刺身の横や下に控えているのだ。
記事は最後に、「緑のフィルムの用途を知った瞬間に、日本の料理人の強いこだわりを感じた。どうりで和食が世界各国で、愛されるわけだ」と評している。因みに、記事が紹介した緑のフィルムの名称は、「バラン」であり、その名は今でも高級店で使われている本物の葉の名前、「ハラン」に由来するとのことである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF) サーチナ 2018-08-06 16:12
Posted at 2018/08/07 05:35:01 | |
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