

中国メディア・新華毎日電訊は17日、「日本の文明的な、イヌの飼育が与える啓示」とする記事を掲載した。
記事は、「仕事の都合により、日本で10年近く生活したが、東京の街を散歩していても、繋がれていないイヌに出くわして、ドキドキしたことはなかった。町内では繋がれていないイヌがそこらで遊んでいるのはおろか、野良犬が住み着いているのを、ほとんど見かけなかった。そして、道路にイヌの糞が落ちているのも見なかった」と紹介した。
そのうえで、「これは日本の社会がすでに、良好なイヌ飼育の文明を持っていて、充実した法律法規によって、飼育が厳しく管理され、飼い主も自覚的にルールを、守っていることによるものなのだ。例えば、東京都の動物愛護・管理条例では、犬を鎖などでつないでおかないと、30日以下の拘留もしくは1万円以下の罰金に処される可能性があるのだ」としている。
そして、日本ではイヌを飼うにあたり、「他人に迷惑を掛けない」というのが、基本的な共通認識になっていると指摘。散歩をする飼い主はトイレットペーパーや、水入りのボトルを携行し、イヌが出した糞を回収したり、尿を流したりする習慣が身についていると伝えた。
また、日本では好き勝手にイヌを飼ったり、捨てたりすることができず、飼育自体を禁止している住宅エリアもあるとしたほか、万一イヌが失踪した場合は、ルールに沿って手続きをする必要があるほか、途中で他人を傷つけた場合は飼い主が、一切の責任を負わなければならないと紹介している。
記事はさらに、日本では約60年に渡って、狂犬病が発生していないことにも言及。その大きな要因が登録制度と、予防接種の制度にあるとし、1950年に狂犬病予防法が制定されると、わずか7年の間にそれまで、多発していた「狂犬病」が撲滅されたとした。
近ごろ中国のネット上では、繋がれていないイヌや野良イヌを、イソニアジドという薬品で駆除しようという文章が注目され、議論を呼んだという。記事によれば、議論は薬品使用の賛成派と、反対派に分かれており、賛成派の意見の背景には、イヌの飼い主の自覚不足や無責任さがあるとのことだ。
飼いたいから飼って、飼えなくなったから捨てて、危ないから薬で駆除する、というのは、あまりにも人間のエゴがひどすぎる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF) サーチナ 2018-08-21 12:12
Posted at 2018/08/21 13:56:52 | |
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